このブログでは何度も糞バイラル共について書いてます。馬鹿が釣られてシェアすることでFacebookのフィードはこれで埋まり、スパム投稿の様を呈しているわけだが、それにも増してシェアしているみなさんは、自分たちが
犯罪の幇助
をしていると気づいて欲しい!!!
自分のコンサル先である著作権裁判の専門家である柿沼先生にいろいろ聞いた上で本日のブログを書きます。サイトは誠意制作中で5月にはオープン。著作権裁判の事例とかも掲載予定です。企業の著作権裁判のご用命はぜひとのこと。笑
そもそもネットでは著作権に関しての意識が非常に低い。Twitterのアイコンとか個人のブログなどの場合、商用ではないので大目に見ているということもあった(某出版社は個人ブログにも数十万円規模の請求出しまくって払わせているというが)。が、バイラルメディア、キュレーションメディアの類いは、はっきりとビジネスとして事業を行っているわけで、ここが著作権無視をしてビジネスをするということは、
盗品市場
と明らかに同じ事になる。シェアするということは盗品の売買を手伝っているわけです。
実はInstagramでは先日規定の改定を行い、
Instagram、ヌードと他人の投稿写真のシェア禁止を強化
シェアできるのは自分で撮影したか権利を持っている写真とビデオだけ ― インターネットでコピーあるいは収集した、自分で投稿する権利のないものを投稿してはならない。
と、自分が著作権を持っていない写真のシェアも禁止しました。
著作権無視の糞バイラルをソーシャルで紹介するのは、違反薬物の販売サイトをソーシャルで紹介するのと同じということをもっと理解すべきです。犯罪幇助ということになります。つまり犯罪です。
誰が糞バイラルやってんの?
この間、「このバイラル誰がやってんの」とドメインとか調べて追跡したら、なんと有名なスパマーだったという話があったのでリンクしようとしたらページが消されていた。圧力かかったんだね。糞バイラルの方からの脅しやクレームは上記柿沼弁護士まで www。わたしに直は許可しないのでよろしくね。
スパマーとか情報商材屋が心を入れ替えてまともなビジネスしようとするのは別にいいのだが、盗品売買に手を出すというのは単なる転進。糞バイラルの多くは、誰がやっているのか全く記載していない(大手系のところはきちんと書いてある)。会社案内も誰がやっているのかもメルアドもなく、住所もメルアドもなにも記載されていない。ドメイン調べるとたいてい所有者が隠されている。これはつまり、奴らが意識的に犯罪を犯しているとの証拠でもある。
著作権侵害は親告制ではあるが
刑事と民事の両方の問題
である(刑事は親告罪)。新聞ネタにもなっているが、詐欺やかっぱらいと同じく、警察に逮捕される可能性があるわけです。まあ広告で食ってる以上、警察が入ればすぐ逮捕されちゃうんですけどね。
著作連侵害の簡単な見分け方
わたくしがもっとも悪質と思うのはこういうヤツです。
1 有名漫画家の作品を無断使用
私もコボちゃんの画像出さないと意味不明なのでやむなく使用。読売新聞にはメンションしといた。コボちゃんは読売新聞と植田まさしさんに著作権があります。上に「出典」とあるのはなんとラジオ番組!!!!!
ラジオ番組が画像著作権持つわけない。これめちゃくちゃ悪質です。この糞バイラルはドラえもんなど、有名漫画を多数無断で使用しています。これが裁判になったら間違いなく億単位です。
キャラクターや漫画は非常に厳しく著作権管理がされており、雑誌で紹介したりするときは「これを使ってください」と頂く物しか使えません。特に手塚治虫とか藤子不二雄とかめちゃくちゃ厳しいよ。命知らずとはこういうことだね。
2 引用になっていないタダのバクリ
新聞の記事のキャプチャのタダ貼り+中身のコピー丸写しがその代表。これはいくら言い張っても引用ではありません。
要するにこういう感じ。右はわたしのブログみたいなまともな引用です。左が泥棒。
いくらリンクしようがblockquoteタグで囲もうが(囲んで無い場合はGoogleに対しても著作権を主張していてなおさら悪質)、ほかから持ってきた部分が本文より多ければ主となるため「盗用」です。本文のほうがずっと多くないといけないわけ。
あと、Youtubeの動画を貼るのはOKだが、動画から切り出した静止画を使うと明確な著作権侵害ということも念頭に。
ではなんで左ばかりみたいなのになるかというと・・クラウドワークスやランサーズ見ますと、1記事数百円レベルで大量にライターを募集しています。中にはいくつも掛け持ちのやつもいるはず。かくしてどのバイラルもみんな同じパクリが並ぶのです。低品質のライターと低品質の意識の発注者の典型ですな。「使い捨てライター」と呼ぼう。
バイラルばかりではない泥棒アカウント
Twitterでパクリ画像をツイートしまくるこのアカウント
和菓子じゃなくてレジン作家さんによる作品です。
パクリだけならまだしも、リツイートされるように嘘の内容を書いて、削除に応じない超悪質なアカウント。フォロワー数85万だけどかなりの数が「買ったフォロワー」のようです。
事件の詳細はこちら
和菓子じゃないよ、レジンだよ!『ビー玉風の和菓子』画像の嘘と問題
パクられたアーチストの皆さんが抗議しても全く答えない。こんなアカウントをフォローするなんていい面の皮だ。でなんでこいつがこんなことしているかというと・・・
Naverまとめに誘導して金を稼いでいるらしい・・・とのこと。
このブログはブロゴスに転載されているわけで、Naverとは同じ会社。社内調査の上でまとめのほうのアカウント停止とか検討くださるようお願いします。
さすがにいま、大手出版社も対応しようとしている
と、扶桑社の編集局長の小林さんは語る。www
億単位の請求金額!!!
こんな訴訟起こされたら迎え撃つだけで多額のコストがかかる。糞バイラルが盛んになってきたのは去年あたりからだが、大手出版社もさすがにこれはということで、法的に訴える段階に来ているようです。多額の賠償は民事だが、同時に刑事にもするはず。逮捕者が出て億単位の裁判が次々と起こされて、一気に「割に合わない」ということが浸透してくると思うわけです。
そして我々がなすべき事
犯罪を幇助しない、荷担しないということは当たり前です。仮に糞バイラルの著作権侵害ページをシェアしまくっていた場合、見せしめのために逮捕ということもないとは言い切れない(リベンジポルノをソーシャルでリツイートすると、昨年成立した「リベンジポルノ被害防止法」に触れる犯罪となる可能性があるよ)。
で、我々がやるべき事。それはひとつ。
著作権侵害を見つけたら権利者に知らせる
ということじゃないかな。先日東京新聞に作家の前田司郎さんが寄稿された文章が出てまして、そのキャプチャと内容を全パクリしたものがパクリパクられで多数の糞バイラルに同じ物が出ています。ほとんどが上記のだめな例。Whatsというバイラルのを見つけたのでTwitterで東京新聞にメンション。結果直ちに削除されて謝罪が来ましたが、いま検索すると
grapee
fundo
spotlight
ameblo
buzz-media
bazzzn
など、もう数十、数百に渡る糞バイラルが互いにパクリあいしてます。もう数え切れない。そしてBuzzなんとかという名前の多さに仰天だ。泥棒だらけだわ。元スパマーとか元情報商材屋ばっかりなのか。
spotlightとかサイバーエージェントなんだからもっと著作権には厳しくあるべきでしょう。ライターが書いたとされる文章量は引用の半分もなく、主と従が逆転している著作権侵害です。
こういうのは東京新聞の著作権管理担当がエゴサーチすればすぐに出るわけですが、残念ながら新聞社のリテラシーは高くないので、見つけたら著作権者のアカウントを検索で探して教えてあげるべき。こうした自浄努力を我々自身でしないと、どんどん悪貨が良貨を駆逐します。
出版社側も、「通告頂いた場合には一番乗りには報奨金」みたいな制度を設けるとよろしい。なかなか儲からなくて困ってる副業希望者が続々と泥棒狩りに参入してくるでしょう。www
ヨッピーも書いていたけど、コンテンツを作るのにはコストと手間がかかるのです。これを丸パクリして盗んで金を稼ごうなんて、人間のくずです。
これでも読んで出直せ!!!
クリエイターが知っておくべき権利や法律を教わってきました。著作権のことをきちんと知りたい人のための本