ブログ(または記事)はどうやって集客するか

2015年10月15日

ただいま、このブログの3年分のまとめ本を執筆中でして、まずはビジネスネタだけを抽出したバージョンを製作しています。とにかく我ながら1000本を超える物凄いボリュームで、そこから厳選したものを読み返しつつ全てに加筆して、新しく書き下ろしも加えてますのでもう大変。仕事の合間を見て数ヶ月やってます。

前回のまとめ本素人の顧客の意見は聞くな 永江一石のITマーケティング日記はKindle総合ランキングで2位まであがりましたけど、1位は絶対的に半額セールの作品になるので、どうしても上がれませんでした(メルマガまとめ本は半額やったので1位になりました)。ここ3年で電子書籍化される本が非常に多くなったので、今回はかなり厳しいかもです(と、最初に逃げ道作った)。で、本日はこの本の最終章に加えるために書くエントリーです。

ここ数年、外部リンクを買って検索順位を上げる手法(上場企業もやってた)がGoogle様の怒りで不可能になり、広告も押す人が少なくなり、サイトにしっかり人を集めるには「コンテンツの拡充」と「ソーシャルの本気運用」が必須になってきました。わたしの仕事もこうした関係が多いです。

わたしは「いかにたくさんのターゲットユーザーが訪れてくれるサイトにするか」ということをメインに、サイトを構築したりコンテンツを増やしたりするわけです。別にブログであろうが、記事であろうがかまわないわけで、流行言葉では「オウンドメディア構築」ということになります。しかし、どのように運用するのか、個人はもとより企業でもわかってないケースが多々ある。とりあえず目的もはっきりしないで「アクセス集めよう」だけで適当に始めても全く機能しないワケですね。

アクセスを集めるためにブログなり記事を書くのであれば、恒久的に望めるアクセスは基本的に

a.「RSS購読」
b.「検索から」
c.「ソーシャルから」
d.「バックリンクから」
e.「広告から」

の5通りくらいしかしかない。このうち、dはインフルエンサーなどのブログやニュースで紹介された場合で、自分ではなんともできないし、eは逆に金さえ出せばなんとでもなるのだが、リスティング広告では費用対効果が悪すぎる事が多い(Facebook広告の方がやり方によってはずっと安いがこのウンチクは内緒)ので予算が潤沢なところがやればいい。
a〜cの3種に限って説明します。

1 RSSからの流入

いまの主流はWordPressみたいなCMS(コンテンツ・マネージメント・システム)で記事部分を構成する場合が多く、もれなくRSS機能は付いてます。RSS購読者が増えると記事を更新するだけで定期購読のようにスマホやタブレットにも通知が送られ、読んでもらえる。PCの場合はChromeなどのブラウザは拡張機能(ChromeだとFeedly Notifier)があるのでそれを使えば通知が来ます。一番使われているのはこれだと思う。

このブログだとFeedlyでのRSS購読者数はこんな感じ。本日現在で9191人。更新すると10分くらいしてなにもしなくてもRSSからの購読者がきだします。
スクリーンショット 2015-10-15 12.00.38

ただし、RSSといっても「それなに?」の人もいっぱいいるでしょ、実際。リテラシー高めの人たちは「そんなのみんな知ってるだろ」と思っているかもしれないが、絶対そんなことはない。自分の勝手な推測だが、スマホ持ってる人の中の2割くらいじゃないかと思う。
よってIT系とかネットに興味ある人たちに響く内容であればRSS購読者はかなり増えると思うが、女性向けだとか年配の人向けのサービスではあまり効かない。Feedlyの購読者数を計測するサービスを使うとそのブログのだいたいのユーザーレベルが分かる。

このブログ 9191 
※加えてメールで更新をお知らせするプラグインに登録1584人

イケダハヤト師のまだ東京で消耗してるの 9649
アゴラ 9189 +α
切り込み隊長は不在にしています 24069
内田樹の研究室 12449
池田信夫 blog 12156
nanapi 2806
北斗晶オフィシャルブログ 791
辻ちゃんのブログ 457
クックパッド 1246

という感じです。「更新される度に絶対チェックしよう」とリテラシー高めの人が思うサイトやブログは購読者が多く、主婦や若い女性、高齢者が利用するものは極端に少ない。深いキャズムやね・・・

rssに登録してもらうにはこのブログも

follow us in feedly

とか右カラムに貼ってますけど(↑このロゴ押してもrss購読できます)、そもそも「rssってなによ」という所から説明しないといけないので、そこからの人にはあえて放ってあります。で、どうやったらrssに登録してもらえるかということなんだけども、これはもう「更新されたら毎回見逃さないようにしよう」という内容にするしかない。一番それが大変です。

2 ソーシャルからの流入

ほとんどの企業は超有名で人気のあるC to Cの企業を除き、これができないのである。というのはソーシャルからの流入を見込むためには、

「内容が面白い」 
かつ
「火付け役が必要」

という2つの要素を満たさないといけない。内容がつまらなければいくらインフルエンサーがシェアしても広まらないし、内容が面白くてもまったくフォロワーがいない状態では砂漠の真ん中で寄席を開くようなもので、誰にも伝わらない。つまり最初に記事なりブログなりを公開するアカウントは、日頃からソーシャルの運用をしっかり行って、ある程度の拡散力をもつ必要があるわけです。

そのためには何度も書いているように「言いたいことだけ投稿する」というアカウントではなくて、「このアカウントをフォローしているとためになったり、面白かったりする」という価値を作っておかないといけない。これには1年くらいはかかるのです。

で、ソーシャルで拡散される内容はひとことでいうと「人に教えたくなる」ものだから、ちょちょっと10分くらいで書けるようなものではなくて「よくぞ書いてくれた」「よくぞ取材してくれた」「よくぞ調べてくれた」「よくぞ教えてくれた」的なものです。この「内容」と「拡散力」が相乗効果で広まり、集客できるので片方だけでもダメなんです。

ちなみにサーチエンジンは「役に立つもの」を上に上げるのが基本的な考え方ですので、ソーシャルで拡散されるものはたとえ悪口の内容でも「役に立つ」と評価され、上位表示されることになるわけです。

一昔前までは「いろんなブログとかにリンクされて紹介されているなら価値があるんだろう」という初歩的なアルゴリズムだったので、バックリンクを売るという商売が成立したのですが、現在では「価値のあるサイトのバックリンクしか評価しない」になっているはずです。

3 バックリンクからの流入

上記の通り、カスのようなところからリンクされても流入はないし、評価もあがりません。ブログランキングとか全く無意味だと思います。どう考えても流入より流出のほうが多いし「相互リンク」と見なされてペナルティ喰らう可能性のほうが大きい。だいたいブログランキングでブログ探す人なんて、ランキングに参加している人しかいない。過去の遺物です。

で、どんなところからのバックリンクならいいのかというと、インフルエンサーだったりニュースサイトだったり、ニュースアプリだったりするわけですね。このブログもYahoo!のトップニュースの下に出たことがあるんですが、リアルタイムで500人くらいは来ます。gigazineとかblogosからも多いですが、Facebookでシェアされる事が多いので、これが一番かな。

まとめですが、アクセスを集めたくてブログなりオウンドメディアなりをやるのなら、どういうルートで訪問してくるユーザーが多いのか、サイトの特性や内容から考えて、流入の設計と運用計画を立てる必要があるって事です。何も考えずに単にやるだけで効果が出るほど甘くないんですよ。

ほんじゃーねー

子連れ狼などの原作で超有名な小池一夫さんのKindle本。ソーシャルで自分のキャラをどう創っていくのか、マジで面白いはずなので買ってみた。やはりかなり面白す!

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