本日はクリスマスイブなので特別に2本目を投入
長らくお待たせしましたが、来週にはブログまとめ本をKindleで発売開始できそう。すごいボリュームなので年末年始がつぶせます。www
こちら、自分がいままで食べた中で最高のラーメンなんですが、通の人ってこの写真だけでどこのか写真だけで分かるのかな・・・
ちょっと前から、コンビニとかのカップ麺コーナーでは、有名ラーメン店のラーメンのカップ麺が並ぶようになった。さすがにそこそこ美味しい。各ラーメン店には名義貸し代が入るだろうし、カップ麺食べて本物を食べたくなる客もいるだろうから、ブランドの浸透のために麺メーカーと双方に利益があるわけでしょう。
以前、朝日新聞で読んだんですけどね・・・・
有名ラーメン店にカップ麺のメーカーの開発の人が訪れるそうです。で、「お宅の麺を作らせていただけませんか」ってお願いされるとたいていの店は
うちはレシピを公開しないよ
長い期間と情熱をかけて創った味。そちらが勝手に作る分にはいいけど秘密は教えないよっていうらしい。スープも渡さない。当たり前だ。でもそうするとカップ麺のメーカーの人は
わかりました
っていって帰って、数日すると試作品を「できました」って持ってくるそうです。半信半疑で店主が試食すると
なんだコレ!!!!!驚
ってなるそうです。ほぼ完璧に再現されているらしい。同様のことは知り合いのラーメン屋さんでも聞きました。
大企業の凄いところとそうでないところ
上記の例から考えるに、大企業の研究開発力っていうのは凄い。
日清とか明星クラスなら研究員が何百人もいるでしょう。大学院とか出てバリバリの人たちで、しかも味覚の優れた人が選抜されているはずだ。分析の機械とかもいくらでも大金積んで買ってる。味については物凄い量がデータ化されて保存されているはずだ。
一人のラーメン屋さんが数十店、数百店を回って試食してもすべての味を記録できるわけではない。体調や気候によっても味の感じ方は変わる。一人のラーメン狂が収集できるデータ(しかもそれは図式やデータ化されているわけではなくて想像と推測と印象)は限られているが、大メーカーは何十年にも渡って蓄積されたノウハウがビッグデータになるってるはずだ。しかもそれを使うのはバリバリのエリート(たぶん)
人気ラーメン店が必死に開発したラーメンは、けっこうなコストと人件費がかかっている。食材原料はもとより、スープやタレを作る仕込の時間も半端ない。人気ラーメン店なら店主の収入もけっこうあると思うけど、休みはないし、店に泊まり込みでスープを自ら仕込むとなると、収入/時間で割ったらスープの原価はとんでもない値段になります。飲食店の原価の一番大きい部分は食材ではなくて人件費でしょ。
でだ、この長年の経験値と選び抜いた食材と、かけまくってる手間を大メーカーの研究員は即座に分析して再現してしまう。そしてずっと低い原価で作ってしまうのである。もちろん大量製造・販売というのもあるけど、原料自体の価格も安い。うちは×年物のどこそこの鰹節使ってますというラーメンも、メーカーが再現する場合はそんな食材使わないと思うけど同じ味になるわけ。ここらへん、考えないようにしないとなにも食べられない。www
零細は大メーカーには勝てないとか、そんなことはない
大メーカーはこれほど凄いと思われるラーメンを簡単に再現できるわけだから、誰もが美味しいと思えるラーメンを作ることも簡単にできそうである。そしたらそれは日本中のラーメン店を凌駕するものになり、ラーメン屋はみんな倒産することになる。
でも。なってないっしょ、そうは。
しかし、なぜ零細の有名ラーメン店の名前を借りて、そのブランドで作るのか、ここが重要なわけですよ。
零細のラーメン屋が持っていて、大手メーカーが持っていないもの、それは何かというと
ストーリー
なのです。もちろん大メーカーもストーリーのあるラーメンは持っている。古くはチキンラーメン、カップヌードル、チャルメラ、最近ならコレかな
ストーリーがある商品は大メーカーでも早々は創れない。ストーリーがなくても美味しいのはあるのかもしれないが、結局認知されずに廃れていく。しかし有名ラーメン店はおのおのみんなストーリーを持っているのです。客はラーメンではなく、ストーリーを食べに来るのです。下町ロケットに惹かれるのは、そこにストーリーがあるからなのです。iPhoneを出してジョブズにもストーリーはあったけど、XperiaのZ5とか全然見えないです、私には。
ここまで書いてから、この間似たような話を書いたことを思いだした。汗
家電だったけどね
消費者が買うのは「機能」ではなくて「使用体験」や「ストーリー」(バルミューダはわかってる)
それでは楽しいクリスマスを