ご存じの方はご存じで、ご存じで無い方はご存じで無い、Flashについての重要なニュースが先週にありました。
Android版Flash Playerは明日以降、新規導入が不可能に 2012年08月14日
まあ、ネット系に少しでも携わる仕事をしている方には常識のようなニュースではありますが、ネットサーフしてみますとまだまだFlashを多用しているのがたくさんあります。以前もこのエントリー(こんなサイトは作ってはいけない・・・Flash「馬鹿使い」編)でちょっと説明しましたが、いよいよこれが現実となりました。
FlashはそもそもHTML5が本格導入されればいらない技術で、それが分かってるのでスティーブ・ジョブズはiOSで対応しなかったわけです。顧客にもウケない、ウケルのは素人の担当者だけと言われる(勝手に言ってる)Flashサイトは、再度書くと以下の大きな欠点が二つあります。
1 SEO的にマイナス
いくらSEO対策をしても、Flashでメニューまで作り込んでしまってるサイトではサーチエンジンはテキストを拾いません。またごちゃごちゃと記述ソースが長くなるため、面倒くさくて拾ってくれないという側面もあります。トップにコソコソ動く画像を置くだけならFlashでなくてもいいわけで、ましてや全面Flashのトップページで全部読み込まないとスキップリンクも出ないようなサイトは、そもそも「誰も検索して見に来なくていいから」という前提にたってるみたいな無意味なものと言えます。もっとも高レベルで回避できる技術もありますが、ソース見ると大半が全く回避してません。
めちゃくちゃ有名で、アクセス数に困ってないようなブランドやテレビCMを打ちまくって誘導しているようなところは勝手にやればいいですよ。
2 モバイルでどんどん見えなくなる
本日のお題はコレ。
スマホの普及でネットサーフはどんどんスマホに足場を移しています。ちなみにこのブログは
こんな感じで3人に1人がモバイルから読んでくれています。
内訳はというと・・・
こんな感じ。iPhoneとiPadでモバイルの7割弱。つまりもし仮にこのブログがFlashだとすると、現状で全体の23%のアクセスを失うことになります。
これが仮に路面店の美容室や飲食、服飾店だったりすると、当然ながらもっとモバイルからのアクセスが増えます。それなのにこの業種のサイトのFlash使用率がかなり高い点を見ると、たぶんオーナーが「なにもわかってないけどなんかかっこよく見えるのが好き」という顧客視点の無さにあわせて、街のWEB屋さんが作ってるのだと思います。安いコストのFlashは使い回しで画像だけを差し替えてるので、手間も原価もたいしてかかりません。
私の場合、いままではiPhoneで外出中にGoogleプレイスでショップ探して、それがFlashだったら舌打ちしてパスしてました。iPhoneの方はみんなそうなのではないかと。一番むかつくのは映画のプロモーションサイトで、外出先からこの映画を見ようと調べるべくサイトを見ると・・クソFlash・・担当馬鹿だろと思ったことも再三あり。外出先から検索で探してそれが商機に結びつくような場合は、絶対にFlashは使うべきじゃ無いです。
で・・いままではiPhoneだけが見えなかったわけですが、今後はガラケーからAndroidスマホに買い換えると見えなくなるわけですな。2012年のスマホはMM総研の調査によると
2012年度以降のスマートフォン出荷台数(スマートフォン出荷台数比率)は2012年度:2,790万台(68.7%)、2013年度:3,080万台(75.1%)、2014年度:3,340万台(79.3%)、2015年度:3,355万台(81.9%)、2016年度:3,555万台(83.4%)となり、更なるスマートフォンの普及が進むと予測する(図1)。
となりますが、前述のようにこれから販売されるAndroidのスマホはFlashが新規インストールできないので同様にFlashサイトが見えなくなる。Flashの携帯ゲームもできなくなるけど、それはそれで別にいいです。w
ちなみにモバイルからのアクセス比率はおそらく実店舗系が一番高く、細かな色味まで見て買うようなネットショップだと
これくらいまで下がります。もっともショップでFlash使ってるのはほとんどないと思うので、特に関係無い話でした。
というわけで、まかり間違ってまだFlashサイトの会社、商店、サービスの皆様、早くリニュアルした方がいいですよ、ということでした。アクセスいらないという奇特な方は、この必要はありませんが・・・30〜50%のアクセスを放棄した上で、SEO対策とか戯言言っても仕方ないですからね。ついでにリニュアルするならSEO的に優れたCMSを導入しましょう。フツーのHTML+CSSではいまや全く太刀打ちできない時代です。
HTML5になったらどうなるのかさっぱり分からない方、1冊読んでおきましょう