今朝ほどテレビ見てましたら、辛坊さんの救助のニュースで、街角アンケートで「辛坊さんは救出費用を自分で負担すべきという人が40%」というのをやっててびっくりした。
対象は街角のおばさんとかで、辛坊さんが辛口の自己責任論者であることなんぞ、知るよしも無い感じ。ただ「仕事じゃ無くて好きでいったんだからねぇ〜、救助費用はお金持ちなんだし自分で払えば」という感じ。なんだ、これ。まあテレビ局からギャラが出ているから仕事で行ってたという噂もあるが、それは一応置いておきます。
まず、国民としての権利を行使するのに、お金持ちかどうかは関係無いでしょ。少なくとも普通の人より何倍も税金払ってるんだから、サービスくらい堂々と使わせてあげなさいよ(笑)。辛坊さんがもし亡くなっていたら高額納税者が1人減ってみんな困る。といいながら、実はあまりテレビを見ないので辛坊さんをよく知らない。おなじシンボウでも南伸坊さんのほうがよほど知ってるくらいだ。しかし「仕事で行ったのならOKで遊びなら×」という理屈がいかにも日本的でちょっと可笑しくなりました。
ほかの皆さんは、海難救助では費用を負担しなくていいという正当性について語っている方が多いので、わたしくは天の邪鬼にも全く違う論点で、この部分を切り出して語らせていただきます。おばさんに突っ込んでどうするというのはほおっておいてください。
実はわたくし、船舶1級免許をもっております。昔、釣りするために取得しました。合宿では無くて一発受験で受けたので大変だったです。合格率は5%くらいで、あんなに勉強したのは大学受験以来だ。大半忘れてますが・・汗
ハワイとかにも釣りに行ったことがある(本に書いた)のだが、ハワイの港とかではレジャーボートに優先権があるのだ。日本の漁港は国民の税金で作られているのに、漁業組合がものすごく威張っていて、個人のボートやヨットは入港禁止にしているところが多い。大半の漁業組合が補助金(つまり税金)で何とかしのいでいるにもかかわらずである。
自分も千葉の某港で給油していたときに、ヤクザまがいが現れ、「1分でも港にはいるなら入港料2万円払え」と言われて拒否したらたたき出されたことがあります。船も少ないガラガラの港です。港にレジャーボートを停留させて金を取るのは、トラック業者が国道を占有して通行料を取るのと同じではないのか。確かに漁港の管理は漁協に任されているが、それを商売にしていいとはなってないはず。
ハワイだとどうなるかというと、逆に水揚げしている漁民のほうが「すいませんねえ。。。ちょっといまスペース空けるからね」という感じなのだ。アメリカ人に言わせると「金儲けのために港を占有して、休日を楽しむ人を邪魔するのはよくない」ということらしい。
余暇を楽しむ姿勢 > 金儲け
という価値観になってるんだと思います。
ところが日本はどうかというと、「オラオラオラ!! こっちは仕事だ、邪魔だ、邪魔だ」というシーンをよく見かける。仕事と言ってもそれは自分の金を稼ぐためにやっているわけで、回りは関係無い。それで優先権が与えられるっていう価値観はやっぱおかしいです。「こっちは仕事でやってるんだから」みたいな考え方もどうかと思います。
さきほどの辛坊さんの話に戻ると、もし海難救助で保安庁や自衛隊の費用を辛坊さんが払わないといけないとするなら、漁民が遭難した時の救助費用も払わないといけないはずだ。漁民は仕事で遭難したからいいっていう理屈は変じゃないですか? だって自分の金儲けのためにやっていることでしょう? もしかしたら、「いまはマグロのシーズンでマグロ獲ったらウハウハだ」ということでボロ船で悪天候を無視して出航したかもしれないじゃないか。でも漁民が遭難して飛行艇に助けられても、だれも「費用払え」って言わないですよ。
辛坊さんバッシングには、「金持ちなんだから費用払え」とか、「仕事休んでアメリカまでクルージングなんて気楽だわよねぇ」というやっかみがあるんではないかという気がしました。とりあえず「仕事だからエライ」とか、遊びだから自己責任」というのは無いと思います。自己責任というなら仕事も遊びも同じですよ。
それにしても自衛隊カッコイイ〜!! 惚れた!! 名前を聞いても答えない。自分たちはチームだからって、泣けますわ。
AmazonでUS-2のプラモ買おうとしたらみんな売り切れていた。しかたないのでコレ買うか悩み中・・
追伸。衝突のときの映像が公開されました。まじででかいのにぶつかった。潜水艦じゃないの?? 台風来てるのにテレビが無理矢理出航させたからとかは関係無いですね。これじゃ沈むわ・・ヨットってものすごく荒れてても意外と平気なんですよね・・