我々、WEB制作や運用に携わるものとしては、ユーザーのデバイスや接続環境については熟知している必要があります。各ブラウザによって動作確認もしなくちゃならないし。世の中にはいろいろなブラウザがありますが、ほとんど大差は無くなったとは言え、IEではココがどうなって見えるから修正しないととか、Chromeではこうなってるとか、たまにあります。もちろんサイトのターゲットによっても使用ブラウザの比率は異なるわけですが、先日調べていて仰天したことがあるので本日はそれについて
目次
説1 Chromeがシェアを落とし、IEが躍進60%弱を占める。なんとIE6も躍進
検索していてこのマイナビの記事を見つけたときはぶっ飛びました・・・
Net Applicationsから2013年10月のデスクトップブラウザシェアが発表された。10月はChromeがシェアを落とし、IE、Firefox、Safariがシェアを増やした。Chromeはこの1年間シェアを減らし続けている。6月から8月にかけて一旦シェアの回復を見せたが、その後再び下落傾向へ戻った。この1年間で2.62%のシェアを失ったことになる。逆にIEはこの1年で大きくシェアを伸ばした。合計で3.45%もシェアを増やした計算になる。
なんだ、この違和感は?!12年前にリリースされたIE6が増加???!!途上国に古いパソコンが送られて再稼働でもしてるのか?
調査元はNet Applicationsで、これは全世界のデータかと思われます、
そのNet Applicationsというサイトに行きまして、見て来ました。
日本だけに絞り込んでも・・・
なんと・・・IEが60パーセント近い!!!しかもFireFoxが2位?!
なんか違う・・・・。全然体感値と違う。
インターネットコムもNet Applicationsのデータ使ってました。
http://japan.internet.com/wmnews/20130502/3.html
説2 IEが70%弱。うちIE6/7が20% (◎-◎;)
さらにスゴイのがユニメディアの独自調査 2012/10と1年前ですが・・
http://unimedia.co.jp/press/2012/report20121002.html
流入比率を見るとインターネットエクスプローラー(以下、IE)が圧倒的に強く、全体の69.73%を占めます。その中でもIE8はセッションで40%以上、CVでは過半数となっており、これは現在の主力OSであるWindows7の普及率も影響していると考えられます。その一方、旧式ブラウザであるIE6/7ユーザの数も20%を超えていますが、これは現在もWindowsXPを使用しているユーザが多いことの現われと思われます。特にIE6は登場から10年以上経ち、既にYouTubeもサポートされなくなっている等レガシーブラウザと言えますが、それでも9.90%とFireFoxに次ぐ使用率になっており、一定のシェアを占めていると言えるでしょう。
ちゅうか、日本のMacの使用率は10%弱はいると思われるので、これではWindowsな人の80%くらいがIEになっちゃう・・・。
これをWEB担当者フォーラムで引用していました。
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/10/22/13858
説3 IEは下がり続けて50%切ってる。Chrome大躍進中
実はstatcounterというところが同様のサービスをやってまして・・
Wikipedia ウェブブラウザの利用シェア
Wikiはココのを使ってました。
個人のブログなどは大半がstatcounter派でありました。
日本のデータを見てみた。
で、IEのシェアは落ち続け、逆にChromeが上がってます。IEは48%程度。
自分で管理している15くらいのサイトのアナリティクスデータを見ると、明確な傾向値があって、ぶっちゃけITリテラシーの高い客ほどChromeを好み、低い客ほどIEという感じ。女性比率が高いサイトほどIE使用率が高く、ほとんど中年以上の女性がメインのサイトでは、デスクトップだけに絞ると65%くらいになります。ちなみにこのブログではデスクトップのIE使用率は26%しかいません。Chromeの比率が圧倒的に高いんですが、これはスマホのChromeも含んでしまうので切り分けがちょっと難しい。体感的には日本のデスクトップのIE使用率はならしたら40〜50%程度の感じの気がします。
まあ、率直に言ってユニメディアとかNet Applicationsの調査データは体感的にかなり変で、statcounterのほうが体感値に近い。市役所とかのサイトではまた全く違うのかもしれないが、それにしてもマジで真逆に近いというか物凄い差だ。
会社や官公庁ではまだまだイントラの関係で古〜いOSを使っていてバージョンアップもできないところがけっこうあるから、60%というのはなんとかギリギリ納得できるが、80%と言われたら「なんだかな〜」って感じです。IE6のシェアが伸びたとか言われると「?????」です。調査対象が官公庁とか古い企業のイントラとかならわかるけど、そういうネットワークからネットサーフしている人がそれほど多いとはどうしても思えない。IEのシェアが伸びた → 家ではパソコン使わなくなってスマホになったので結果として会社のPC標準の古いIEの比率が上がった?
しかし調査の仕方でこれほどまで差が出るとは・・唖然。
とりあえずわかることは、
ひとつの調査データやリリースを見て「それが全てだ」と思ってはいけないということですね。