ネットで売れるもの、売れないもの、そして売れるようにできるもの(1)

2010年9月17日

またまた本業の話からのちょい書きであります。

こういう仕事をしていて、「うちもネット販売やりたいから相談に乗って」といわれたときに、まず最初に聞くのが「どんな商品売ってるの?」である。基本的には売上げからの定率で契約するので、ここ、重要。最初に「この商材はダメだな」と思ったときははっきりお断りします。月でコンサル料もらっても結果を出せなかったら相手に悪いし、自分も儲からない契約ですから。

でも、現況では売れる商品があまりないが、こちらの要求を取り入れて新しく商品を作っていける場合ならOKである。しかしこういうケースは多くはない。メーカーさん、もしくはメーカーになりたい意志が無いと無理。この部分を任せてくれるなら、ニッチマーケットであればそこそこのヒット商品は作れる自信がある。サーフィンしている人ならたぶん知ってる「サーフサプリ」っていうのもわたしが考えましたし、ほかにも挙げていくのは面倒だが、他社さんではそこそこ創ってます。市場マーケットで数千万〜1億程度のマーケットなら割と無理なく創れます。それ以上はもっと専門的にマーケティングしないときついです。

だめな例の典型が、「どこでも売ってる商品しかない」というケース。たとえば街の一般的な小売り屋さんとかでは、ヤフオクやネットで検索したらいくらでも見つかる商品しか扱って無いことが多い。こういう場合、どこよりも安く、どこよりも大量に掲載していかないと勝ち目はない。これにはかなりの資本力と、そして労働力、忍耐力が必要なんである。だって対抗はアマゾンなんですから。
頑張っても自転車操業に陥りやすく、さくらやが倒産してしまったのと同じ理屈。無料のおちゃのこネットだとこういう街の小売店が死ぬほど店舗だしているが、ほとんど売れてないでしょう。買うわけないもん。ネットだったら商品検索したらアマゾンが絶対に上位にでるし、価格もアマゾンに絶対勝てないから。一般の路面店は通りすがりの客が来るが、ネットでは検索とリンク以外に来る手段がないんである。

では、オリジナルの商材があるんです、という場合でも、成功するにはネットのユーザー層とのマッチングを見ないといけない。若年層はネット上には少なくガラケーのSNS上にたくさんいるが、携帯ではゲームのアイテムは売れてもなかなか実際の商品は売れない。というかガラケーに限らず、データをとるとスマートフォンからの注文も非常に少ない。自分もアマゾンのappをiPhoneに入れてるが、1回しか買ったことないし。画面が小さくて注文しにくいし、商品の詳細が見えないのは致命的なんである。本やCDのように商品の詳しい説明が不要なものはいいが、一般的な商品はやはりPC経由となる。

ということは、家にハイスピードのネット環境があり、PCがあり、そこそこの収入があるということだと、30歳以上のある程度ITリテラシーもある人が対象になる。こうした相手が「欲しくなる」商品、しかも他では買えないものを持てるかどうかが鍵となる。楽天の高価お取り寄せ食材が半年待ちになるのはこういう理屈だ。

さて、大概の場合、「売りたい商品」と「顧客が買いたくなる商品」が遊離している場合が多々ある。まずここからすりあわせをしていかないと成功はございません。ここで必要なのが前に書いた「顧客視点」ということになる。

長くなったので、また次ね

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