今朝起きたらAppleからiBooks Authorが無料でリリースされていて、ダウンロード。このブログから抜粋して電子本にでもして無料リリースしようと思ったけど、仕事が忙しいのでまたにした。このオーサリングツール、凄いですよ。Mac持っていたらちょっと頑張れば誰でもiOSの電子書籍が作れて販売できます。このサービスやってた会社は路頭に迷いそうです。
忙しいのになんでブログを書いてんだといわれそうだが、だいたい一本の所要時間30分程度なんです。しかし今日のブログは中身が濃いよ。名付けて
「いいね」の心理行動分析だ
mixiにもFacebookにも実装されている「いいねボタン」だが、mixiの個人アカウントのそれとFacebookのそれ。そして、Facebbokページのそれは全く意味合いも異なっている。実はだらだらと書いたらこのエントリーがとんでもない長さになったので、本日はまず個人アカウントだけについて説明する。Facebookページについてはもっと面白い(当人比)んだけどもそれは次号で。
まずはmixiの場合
個人アカウントのつぶやきや日記につく「いいね」は、当然だが「賛同」の意志を示す。mixiはいいねボタンをつぶやきや日記につけることで、「足跡機能」を廃止した。これが十分代用できると考えていたんだろう。しかし、結果、ユーザー離れが大きくなった。mixiの運営側は「いいね」は足跡の代わりにはなり得ないということを理解していなかったんだと思う。いまも分かってないと思います。
嫌がらせで足跡付ける頭の不自由な人を除けば、足跡を付けることによって「わたしはあなたにいいねをつけるほど親しくは無いけれど、いつも気になって見ていますよ」という意思表示として使った人も多かったはず。つまり、
いいね = 積極的支持
足跡 = 消極的支持 = 消極的いいね
だったのじゃなだろうか。日本人は口に思ってることをなかなか表に出せない民族だから、他者に対して積極的に考えを述べる人は少ない。が、足跡であれば第三者に知られること無く、そこはかとない支持を知らせることができた。実は日本人にとってこれがとっても大事だったのではないかと思う。足跡を付けられるほうからしたら「そこはかとない見守られ感」を抱くことができるわけです。
mixiで面白い日記を書いたりすると多くの足跡が付いた。自分の日記がどのくらい反応があるのか知るバロメーターにもなったし、 意見が違う人の足跡が付いていれば「しめしめ、あいつ(敵)に読ませることが出来たな」という達成感も得られた。「あいつめ、やっぱりこっちが気になってるんだな」という阿吽の感覚は足跡でしか得られない。しかし積極的支持「いいね」しか明らかにされないと、達成感が消失し、日記を書く気が失せてしまうのである。
効果が分からないことにたいしては人間は意欲を失います。ベトナム戦争を描いた「ハンバーガーヒル」って映画があったが、何が目的かわからない丘一つを取るのにばたばたと死んでいき、兵士達は意欲をなくしていく。実際の会社でもよくあるでしょう。自分の仕事になんの意味があるのかわからないと、めちゃくちゃ意欲が無くなります。経験無い?
mixiが今後、かつての勢いを取り戻すためには、よりセキュリティが強固になった足跡機能の復活が必須だと思うのはこういう理由だ。検討してるよね??? してないってことはないよね??
Facebookの場合
Facebookはそもそも欧米人が作ったわけで、「好きなものは好き」「嫌いなものは嫌い」ということをはっきり言う文化の上に構築されている。Facebookのフィード購読は9月の中旬からスタートしたが、たとえばザッカーバーグのフィードは約1000万人が購読しているが、いいねは平気で50万以上付く。なんと確率5%だ。
ではFacebook日本の代表の児玉氏はというと、フィード購読1458人で、タイムラインを見る限り、いいねが付いているのはマックス100が一回、平均で30くらいなんである。だいたい2%くらい。20532人のフィード購読者がいる熊坂仁美さんをみると、だいたい200〜500人前後。500人でも2%くらいである。少ないときは1%切る。別に熊坂さんに限らずみんなこんな感じ。いいねを押すのは100人に一人って少なくないですか?
例が少ないのでこれだけでは断言できないが(だれかプログラム書いて測定してくださいよ)、日本人は欧米人に比べていいねを付けにくいのは確かだと思う。つまり日本では積極的な意見(支持)をいいにくいという文化の上にSNSが成立されているのだ。だからこそ、日本独自のmixiには足跡機能が必要なのです(また話が戻る)
Facebookの場合は消極的支持を現す機能は想定に無い。あるのは
いいね = 積極的支持
シェア = 超積極的支持
の二本柱である。そしてmixiにはなくて、Facebookにはある機能が、「友人がなににいいねを押しているかを告知する機能」である。mixiにも「友人のアクティビティ」というものはあるものの、いいねを押したかどうか、つまりなにに友人は興味を持っているのかということが分からない。つまり「いいね」の広がりがFacebookのほうが優れている。意見が広まりやすいわけだ。もっとも、Facebookの中でいちばん消極的支持が「いいね」なので、そういう意図で挨拶替わりに付けている人もいると思います。
twitterの場合
いいねはないけれど、リツイートがこれに相当すると思う。機能的にはリツイートは「シェア」と同じだが、twitterの場合は単純リツイートされても本人のメインのTLには流れないので、超積極的支持まではいかない。コメントをつけてリツイートしてはじめて、超積極的支持(または不支持)になると思う。
次回は前述の通り、Facebookページの「いいね」について思うところがあるのでそれを書きます。自分で言うのもなんですけど・・・期待してください