Kindle日本市場に投入で電子書籍の未来は明るい?

2012年2月12日

日経新聞が「4月にアマゾンがKindleを日本市場に投入」と報じたことで、自分の中で激震である(別に他人はどうでもいい)。

記事引用させていただきます。(C)日経新聞
「インターネット通販で世界最大手の米アマゾン・ドット・コムは4月にも電子書籍端末「キンドル」を日本で発売する。NTTドコモから回線を調達し、携帯回線でネット上の電子書籍を入手できるようにする。価格を1万数千円に抑え、電子書籍サービスの顧客獲得につなげる。ドコモ回線のほか、一般の無線LANも選べる。ドコモ回線の使用料は電子書籍の購入代金に含まれ消費者に通信料金はかからない。アマゾンは角川グループホールディングスなど出版各社とコンテンツ供給の契約交渉を進めており、一部の出版社とは大筋で合意。4月には講談社など複数の出版社が電子書籍の共同管理会社「出版デジタル機構(仮称)」を設立する。アマゾンはコンテンツ確保へ同社と一括交渉する。」

docomo回線の通信料が本代に含まれるっていうのは、実はいままでもアメリカから買ったKindle3はdocomoが無料で使えたので別に目新しくないです。念のため。

で、なぜ自分自身で激震かっていうと、3月にiPad3が出るということなので今使ってるiPadの初期型を買い換えようと思っていたからだ。現在の自分のiPadの使用割合は、時間換算で言うと

ゲーム 40%
読書  30%
テレビ見ているときのメールとWebチェック 20%

って感じ。以前はbook代わりに外出に持ち歩いていたが、日本語入力がやばいほど遅いのでいまではMacbookAirに取って代わられた。肝心の読書の比率は上記のように30%程度なのだが、iPadは600グラムくらいあるのでそこそこ重い。ベッドで寝るときに読書する習慣があるので、読みながら寝てしまった瞬間に頭にiPadが落ちてきてゴーンというショックでこぶが出来たこと2回。・・・・・まじ危険だがこれは自分だけ??

それよりもなにも、最大の問題は「読みたい本がほとんど無い!! ってこと。iTunes Storeのbookのコーナーにあるのは、「成功するにはどうするこうする」「人から好かれるにはどうするこうする」「セックスするにはどうするこうする」というもんばっか

 

ほっとけ!

自分はもうちょっとまともなもの(自分にとって)が読みたい。けっこうお金を使ってるがもう買うものが無い。ちなみに懐かしの幻魔大戦とウルフガイは全巻購入済みです。

そんなわけで、iPadに使ってる30%の時間はそのままKindleに移行するのは間違いない。とはいいながらiPad3も買うんだろうな・・・

で、日本で販売されるkIndleは、Kindle Touchというヤツらしい。

これですね

なんと裏側に・・・

日本の技適マークが入っている。右から二個目

つまり日本で正規販売するべくもともと開発されたものだってこと。どうでもいいがなんとかならんのかこのマーク。ださすぎる・・・ポストが津波でやられてるみたいだ。まあいまの日本政府はこんな感じではあるが・・

肝心の重量とかサイズは

こんな感じ

ディスプレイ:6.01インチ
ストレージ:4GB
サイズ:172×120×10.1
重さ:213g

やったー!!! iPadの1/3の重さだ。これだったら寝ながらでもOK!! 顔に落ちてきても死なないだろう!! アメリカから先に買っちゃおうかと思ったけど、日本語化がどうなってるかよくわからない。で、価格は日本も1万円くらいというから並行で買うことはないと思って我慢する。

期待を込めてまずはこれだけ買っておくとしよう・・・

角川と合意しているなら、とりあえず買うものはたくさんありそう。角川文庫がいったいいくらになるのか、めちゃくちゃ興味がある。ちなみに角川はつい最近、リクルートの出版部門であったメディアファクトリーも買収済みだ。ほかがもたもたしている間に一気にシェア拡大のつもりでしょう。

◆考えられるマーケットの影響を自分勝手に考える編

1 書籍の価格によってはブックオフ壊滅

出版社や作家にとっていくら憎んでも飽き足らないブックオフ。いままでの報道では、販売価格を最終的に決める権限がアマゾン側にあることがポイントで、これまで再販制度の下、出版側が価格を決めてきた日本の出版業界とぶつかってきたわけ。これを出版側が飲んでいるわけだから、一気に書籍の価格は下がるはず。となれば、中古本より電子本の価格が安くなるということもあるわけで、これならわざわざ古本買う人はいなくなるでしょう。まあ、どうしても紙がいいっていう人も残るとは思いますが・・・。
ブックオフマニアの自分としては、ブックオフのユーザーの大半はヘビーユーザーではないかと思っている。新書で本を買いまくるとお財布が持たないので古本で我慢している。で、読み終わったらブックオフに持っていって同じ本がぐるぐる回転しているわけ。
しかしこれでは出版社は新刊以外全く売れなくなる。たとえ価格が安くても出版社から出てる電子本で買ってもらった方が著者にも印税が入る。

2 それでも読まない人は読まない

電子書籍が普及したからと言って、いままで本を読まなかった人が読むようになるだろうか。答えは否である。携帯ゲームで月10万使っている人は、Kindleが発売されても暇つぶしに本を読むようにはならずにそのままドリランドで10万円使い続けるだろう(参考)
これは以前ブログにも書いたが、子供の時に読書週間がつかないまま成長すると、大人になってもなかなかそこから脱却できない。もちろん例外もいるだろうが、なかなかハードルが高い。こういうこと書くと必ず「本を読んでいれば偉いのか それは偏見だ」というレスが必ず付くのだが、はっきりいうけど読書習慣のある人とそうで無い人は、知的レベルが明確に異なってくる。本も読まない、新聞も読まないっていう人で知的な人をわたしはまだ見たことがありません。まあ別に自分に知性はいらないと思ってるなら問題ないです。

ということで、Kindle本格参入で意気揚々と本を買いまくるのは、活字中毒のヘビーユーザーがメインだろう。昔懐かしいOne to Oneマーケティングでは「10%のユーザーが90%の売り上げを占める」ということになっていた。大勢に読書習慣をつけて一人一冊買わせるより、たった一人に100冊買ってもらうほうがずっと簡単なのだ。
ただ、統計的にはこのヘビーユーザーは幼少期にたくさん本を読んだ年配の人に多いわけで、いくら電子書籍が普及しても根本を変えないと数十年後には我々活字中毒患者はみんな死んじゃうので意味ないわけであるが・・・
しかしKindleには3000冊の書籍が入るわけで、いままで子供部屋が狭くて本棚が備えられなかった(地震も怖いし) 家庭でも、意識が高ければ子供にKindleを与え始めるだろう。そこから読書再生期がスタートするかもしれない。出版社とアマゾンは児童書をとくに安価で販売すべきだと思います。

いずれにせよ、海外の空港ではラウンジではどれだけ多くの人がKindleで本を読んでいるか、実際に目のあたりにするとびっくりする。ハワイに観光で行かれたら、待合室でハゲのじーちゃんたちがKindleで読みふけってるシーンを普通に見かけるでしょう。その横で日本人ギャルとケバいおばさんがブランドの紙袋抱えて馬鹿話しているわけですが・・・

電車の中で携帯いじるんでは無くてKindle取り出すとかっこいいという風潮ができたらちょっとは日本も変わると思うが、なかなかそうはならないんだろうなぁ・・・シャープは早々とガラパゴス撤退していて成功だったかも。絶対勝てなかったと思うし。

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