Facebookはじめて一番びっくりすること。それは世の中にはなんて「自称コンサル」っていうのが多いんだろうかってことである。まあ自分も自称コンサルの1人ではあるので、なんだかなという感じはします。
こちらでも堂々の5位にランクイン。w
コンサルといってもピンキリな訳で、Facebookに多く存在しているのは「情報商材あがり」「マルチあがり」で金儲けのためにはどんなこともする、という方々である。もちろんまともなコンサルもたくさんいるので念のため。
こうした方々を総称し「ソーシャル詐欺師」と名付けることにした。みなさんも2012年の流行語大賞にノミネートされるように、奮ってお使いください。
基本的には、こうした方々の顧客の多くは「リテラシー低め」で「いまからなんとか追いつきたい」「仕事にプラスにしたい」と思ってる中小、零細の自営業者。ネットの世界自体に疎いのでいいカモになっているわけだ。出会い系サイトも同じだが、裏でつながっていて手口を磨き合い、客をまわしっこして稼いでいる。アマゾンでは互いの本を誉め合ってステマ大作戦だ。
ソーシャル詐欺師の主な収入源は「セミナー」。100人のセミナーで1人1万円貰えば、ただしゃべってるだけで100万円の粗利、原価ゼロだから大儲け。インチキ自書も売る。DVDも売る。ただししゃべってる内容は大半は自分自身のブランディングで、内容はない。聞きかじった程度のことだけいう。自分でやった成功例もほとんどないし、あったとしてもインチキで数だけまとめてある。顧客は無知な自営業者だからふんふんと感心してお金を払うが、1万円くらいだと経費で落ちるし田舎のスナックでおばさん(ママ)と熱唱することを思えば安いもので、なんだか勉強した気になるので騙されてる感は全くないのだ。
ただし実害は無いかというと、けっこうある。講演しているのは素人に毛が生えた人だから、「友人申請はどんどん出しなさい」「いいね押しまくりなさい」と、Web1.0時代の内容で洗脳する。信じ切ったおばさん、おじさんは友人申請を出しまくる。友達はセミナーで知り合ったリテラシー低めの人ばっかり+架空IDで1000人を超える。こうなってくるとまともな人に友人申請しても断られる。わたしも100%断ります。だってセキュリティ知識が無いのがモロわかりだもん。最近こういう友人申請が多くて困ってます。この間なんて「一回承認してすぐに切って貰ってもいいから」とまで言われました。なんじゃそりゃ。承認するわけ無いって。
もちろん、まともなセミナー、講演だってたくさんある。それではどうやってそれを見分ければいいのか、簡単に解説してしまうことにする。
1 ウォールに内容が全然無いのに、異様に購読者が多い
書いていることはどっかからかっぱらってきたネタ(引用元を書かずに自分が教えてるように振る舞う)、格言ばかり。普通のレベルの人が見たら「なんじゃこりゃ」とわかるのだが、フィード購読が多い。中には一回もウォールに投稿してないのにフィード購読者が2000人以上いるのもある。
外人ばっか・・・もちろん数に騙されて日本人もけっこう購読しているが、外人の比率が高い。しかしこの人達、日本語が読めるのか? そして各自それぞれの購読者も馬鹿みたいに多い。英語圏ならまだしも、ロシア語やらアラビア語やら、なんだかわからない語圏の人もいっぱい。
はい、これだけで分かりますね。
フィード購読者は買えるのです。1000人で85ドル。こういうの買う人は自分も売るわけで、 自分がフィード購読している数も異様に多くなるのが特徴。
2 詐欺師専門の出版社から本を出しているのをウリにする
わたしも本を五冊出してますが、マガジンハウス、日経BP、PHP、マリン企画と山海堂(こちらは趣味系)と、まあ普通の人が知ってる出版社です。ところがソーシャル詐欺師たちが好んで本を出す出版社があります。というか、普通の出版社ではあきらかに詐欺まがいの本は編集者がストップするのですが、自費出版だったり、本を大量に著者が買い取るならなんでもいいという専門の出版社があります。名前を出すのは差し控えますが、知りたい方はこちらのブログをどうぞ。書いてあります。 こうした系統の出版社はほかにもあるので、「本を出してる」ということを売り物にしている場合は、ちゃんと出版社を確かめる。ソーシャル詐欺師達はアマゾンで互いの本をステマで誉め合ってて笑えます。
3 自らの具体的実績、成功例が無い・・
当たり前ですが、語る内容に自分の成功例がありません。たいていは本に書いてあったりネットで拾ってきた内容です。成功できる能力があるならソーシャル詐欺師なんてしなくて済みます。たまに自らの成功例を「×ヶ月でFacebookページでいいねを何万稼いだ」と語ることがありますが、このエントリーで書いたように、そのFacebookページはぐるで、いいねは買ったものです。最近では少し賢くなり、買ったあとで公開エリアを日本人だけにします。そうすると外人はコメントにたいしていいねができなくなるので、外からは判断つかない。
ぶっちゃけ、このブログが10万人に読まれた場合でも、ここから来た人がFacebookページのファンになるのは1000人行きません。どーでもいい内容なのに不自然にファン数が増えているのは不正をしている証拠です。
ここで問題なのは、これは完全に「詐欺だ」ということです。お客が「自社のFacebookページもファンを増やしたい」と言っても個別にはたいして対応せず、とにかくセミナーやDVDの購入を勧めます。その中では上記のグルのFacebookページで実際にファンが増えた話だけをします。具体的なプランは一切ださないのです。出せないから。
4 自分のプロフィール写真と内容が怪しすぎる(笑)
騙す相手もリテラシーが低くて頭もあまり良くない感じなので、怪しさ全開でも気がつかないんだと思います。オウムの麻原見ても洗脳されちゃってると神々しく見えたわけですが、同じかもしれません。まあ、ひとことでいうと「自分をブランド化したい」という意図が見えてますので、プロフィール写真には気を遣ってます。ただし・・・
下品、馬鹿っぽい・・・・という風に冷静な人には見えます。
また、自分自身で自分のことを「権威」「達人」「天才」というのは、詐欺師の典型ですので念のため。小学校の国語の時間に敬語、尊敬語は自分につけるのはバカって習いました。
まあ、ココまで書いても、騙されている皆さんの大半は気づかないでしょう。というのは、そういう方の多くは「情報収集能力が欠如している」からなんです。
だいたい、セミナーで数時間座学した程度でなんかできるなら、運転免許は学科だけで十分。こちら↓わたしのFacebookページの質問コーナーに書いてある内容です
Q セミナーとか、やってませんか
A 昔は日本マーケティング協会とかIBMのカンファレンスで偉そうに語ったこともありますが、現在は全くやってません。だいたい怪しげなセミナーで高額ぼったくるエセコンサルが多すぎです。2時間やそこら話を聞いたくらいでできるなら、みんな大金持ちです。
わたしにセミナーやらせたら木刀もってご飯も食べさせずトイレも行かせず100時間くらい連続してしゃべりまくります。そんなニーズは無いのでそんなセミナーもありません。
学校では内容が面白ければやりますのでご相談ください。
あ・・・ちゃんとしたセミナーもありますからね、念のため!!
[…] … (永江一石のITマーケティング日記より) ついに言っちゃう、ソーシャル詐欺師の見分け方 Tweet Post Action to TimeLine コメントPowered by Facebook Comments Posted […]