去年の日経新聞の記事です
下の表は、アメリカ労働省のデータに基づいて、702職種が人工知能に置き換えられるかどうかを試算した結果を抜粋したもの。右が90%以上の確率で生き残る仕事、左がなくなる仕事。前者に比べ、後者は既に機械化が進んでいる仕事が目立つ。
テレアポや飛び込みが人工知能に取って代わられることはしばらくはないっしょ。ペッパー君がどうやって飛び込み営業するの、笑える。
事務員や秘書だって、別に仕事(アポ入れたり取り次いだり請求出したりとか)としては機械ができるかもしれないが、秘書なんてある意味、スタイタスを示すもので雑用一般をやってもらうわけだから、自分で音声入力したりは面倒でかなわん。すぐに無くなるわけナイと思う。小売りや不動産仲介業も同じ。モデルもなくなるわけナイじゃん。何言ってんだよ。
しかし、だ。自分がもうすぐなくなると思う職業のナンバーワンが
あまちゃん 完全版 Blu-rayBOX1
でございます。
別に全国の海女さんたちが高齢化して後継者がいないからとかそういうことを言ってるわけじゃありません(もちろんそういうこともあるんですが)。一番の原因はコレです。
この活き黒アワビ、いくらだと思います。この間館山で食べたんですが・・・刺身でもバタ焼きでも同じ価格。
600円!!!
なんでこんなに安いのか。気になって調べました。むかしむかし、あまちゃんの一番の収入はアワビでありました。アワビの価格がこうなったらあまちゃんは廃業するしかない。
三重県における海女漁業の現状とアワビ類の漁獲 海女漁業の現状とアワビ類の漁獲状況について
三重県博物館
昔は獲れていたアワビがどんどん獲れなくなっている。あまちゃんのひとりあたりの収入は2007年では年間たったの67万円。命張ってるのにスーパーのパート以下。アワビの価格は1948年から1960年のアワビ単価は約8倍になってます(消費者物価は1.7倍)。
日本全国でアワビが獲れなくなったので多額のコストをかけて稚貝を放流しているが、漁獲量の改善は見られない。環境がそもそも変わってきてしまっている。海水温の上昇をひとつの原因として推測していた。
ではなんでアワビの価格が下がったのか。最近じゃ民宿の夕食にもフツーにアワビが出るようになった。はい、そうですね。養殖されているんです。
特に中国がすごい。2010年で年間6万トン。日本最大のアワビの産地の千葉県(たぶん大原港)でさえ100トンくらい。これ韓国では夏の滋養強壮にアワビ粥を食べるニーズがあるからだし、中国も中華でアワビを結構食べる、。以前テレビで韓国のアワビ養殖業の家族を放送していたが、エラい雑な養殖だった。生け簀にどさっと生昆布をいれて稚貝を放り込み、昆布が食べ尽くされたら足す。こんな感じ。
ひょっとしたら日本の安いアワビは海外からの輸入なのか。
確かにそれもありました。 出典
しかーし、水産庁の資料とか見ますと、日本国内でもかなりの養殖がされているようなんです。しかも韓国とはちがい
陸上生産!!!
らしい・・・生産量について詳しく把握できていないがかなりの量とあります。まさか畑に植えるわけじゃないし、どうやってるのか調べたら「人類はみな兄弟」の笹川財団のサイトに技術開発の時の詳しい説明がありました。
コンテナ陸上養殖システムの概要(船用冷凍コンテナを利用した閉鎖式アワビ陸上養殖システムの紹介)
まさに・・・アワビの工場生産システム・・・・
アワビが海で獲れなくなっても、陸で作ってしまう日本人はすごすぎる。マグロも蝶鮫もたくさん養殖しているし、次は鯨の養殖かもしれん。www
ちなみに元水産系の商社の人の話では中国の養殖も日本の指導でビニールハウスみたいなところでガンガン作ってるらしい。中国の海は汚染がひどくてヤバそうだしね。
身の回りでふと疑問に思ったことをいろいろ掘り起こすと新しい発見があるんですよと書き残して本日のエントリーを終えたいと思います。
わたくしのKindle本はセール本の激しい攻撃を受けながら、いまだ6位〜8位を漂っております。本日のあまちゃん的なお話も満載でございますので、酒のお供に、お茶うけにぜひ一冊よろしくお願いします。