1/15に矢野経済研究所が発表したオタク市場に関する調査、いろいろなメディアでリリースが出ていましたが、みんな通り一遍のうわべっぽいのが多かった。不肖私が、マーケット対象としてのオタク市場について、この調査からいろんな点を推測してみたいと思います。
一般的に「オタク」というと、普通の人は「根暗」「引きこもりがち」「人付き合いが苦手」「コレクションとかゲームに夢中」「ネット好き」という感じを思い浮かべる。アキバ系みたいなのを一般に思い浮かべると思う。が、実際には自分の好きな事柄や興味のある分野に極端に傾倒する人を指すらしく、もとは互いのことを「お宅」と呼んでいたことから始まるらしい。
矢野経済研究所のオタクの定義は
アニメ/漫画(電子コミック含む)/ライトノベル/同人誌/プラモデル/フィギュア/ドール/鉄道模型/アイドル/プロレス/コスプレ衣装/メイド・コスプレ関連サービス(メイド喫茶・居酒屋・マッサージ、コスプレ飲食店、コンセプトカフェ等)/オンラインゲーム/アダルトゲーム/AV(アダルトビデオ・DVD、ダウンロードコンテンツ含む)/恋愛ゲーム/ボーイズラブ/ボーカロイド(関連商品含む)/トイガン関連商品を扱う事業者、及び業界団体等
の市場を形成しているみなさんということになるらしい。いやちょっと待て・・
プロレスとか、コスプレとか、プラモデルとか、オタクなの????
と、まず突っ込みたくなった。自分の感覚ではコスプレにはまって友達がたくさんいてイベントなどに積極的に参加している人とか、社交的でオタクのイメージがないんだけども、社会通念上コスプレはオタクのジャンルなのか??
オタクの定義自体、かなり曖昧なものなのだ。が、自分の周囲を見る限り、給料全部釣り具に突っ込んで毎晩夜遅くまで自作ルアー作っている釣りキチとか、熱帯魚とかは虫類にはまって家中水槽だらけになってる人たちのほうがよほどオタクに見えます。であるので・・・
「自分を『オタク』だと思いますか、もしくは人から『オタク』と言われたことはありますか」という質問に対し、「オタク」を自認する、もしくは第三者から「オタク」と認知されている層は 21.1%ということなんだが、5人に1人くらいは普通にいるんじゃないか。私だって「サーフボードオタク」とか、昔は「釣り具オタク」「熱帯魚オタク」、さらに「スマホオタク」とかさんざ言われたり自覚もしておる。この質問に対しては迷わず「イエス」なのだ。
つまり一般の人にとっては「なにか夢中になる物がある」という場合に「××オタク」という人も多いので、一般的な定義がはっきりしていないのに意識調査してもあんま意味ない気がするわけですよ。だから
へー・・・オタクでも普通に恋愛できるんだ・・・という見方は馬鹿っぽいのである。「根暗で内気なアキバ大好き男」だけがオタクではないからですよ。
オタクの世帯年収格差について
1世帯あたりの平均年収が高いのは「鉄道模型」(693万2,000円)、「ドール」(603万8,000円)、「プロレス」(575万円)、「プラモデル」(565万2,000円)で、平均年収が低いのは「アダルトゲーム」(457万5,000円)、「ライトノベル」(473万3,000円)、「同人誌」(488万7,000円)・・・。
これ馬鹿っぽいけど当たり前でしょ・・・だって鉄道模型とかプラモデルとかプロレスとか(ドールってなにかわからない www)、ファン層はけっこう年齢高いでしょ。鉄道模型なんてかなり年食った人しかやってないはずだし、うちの父親はプラモデルばっかりの作ってるアラナインティです。プロレスブームも2000年まで。いまは再来とかいっても規模が非常に小さいから、プロレス一筋の人はけっこう年食ってる。
逆にアダルトにライトノベルに同人誌って・・どう考えても若者層。単に年齢別の年収構成になってるとしか思えない。
で、そこそこ面白いのが、1人あたりの年間平均消費金額。「アイドル」分野が7万4,225円で最も高い。年収としても実は「アイドルオタク」は低い方ではない。19ジャンルで上位7位で547万円。韓流とかSMAPにはまってるおばさんとかも多いしね。
逆に年収は少ないのに必死に振り絞ってお金を使うのは、「同人誌」(2万7,436円/488万7000円)とアニメ(2万,040円/488万8,000円)。
お金も使わず、収入も少ない典型がライトノベル。www 年収473万3,000円で年間1万783円使ってひっそり楽しんでました。
基本的にオタクは金持ち
ここでみなさん、「あれ?」と思ったことでしょう。もっとも年収が少ないアダルトゲームファンでさえ、年収が457万5,000円ある。母数は上で「オタク」と本人または周囲から認識されている2080人だ。
ところで、日本人の平均年収って知ってます??
国税庁によると
年間の平均給与は415万円で
男女別だと男性514万円、女性272万円
年間の平均世帯収入は529万円で
中央値は415万円
中央値というのは10世帯あったとしたら5番目の世帯の収入。めちゃ高収入の家庭もあるのでこちらのほうが実感が伴います。
※追記と訂正 矢野経済研究所はよく見たら「世帯年収」だったので書き足しました。
ということは、最下層の「アダルトゲームファン」でさえ457万5,000円だから、平均までは行かなくても世帯収入の中央値よりだいぶん上。さらにはアダルトゲームって独身単身世帯の比率が高いはずで、意外といい生活してるような。けっこう高性能のPCもいるしな・・ww ライトノベルは女子のほうが多そうだけど、そうするとはまってるのは女子の中では富裕層や。
考えてみたら当たり前で、生活がカツカツの人がアイドルの追っかけなんてできないし、鉄道模型もプラモデルも買えない。オタクとして存在できるためには財力が必要なのである。
夢中になれるものがあり
人生を楽しんでいて
収入も平均よりずっと多い
オタクは人生の勝ち組なんだ!!!
ということで、オタク万歳。みんなも頑張ってオタクになろう!!なのである。婚活でも「オタクの人求めます」って堂々とアピールした方が良いよ。生活力あるからね。
この間、テレビでJAFの人が「緊急脱出にはこれが一番いい」っていっていて、価格も1万円しないのでAmazonでこれ買ったのに雪降らず、むかつく・・・・・。もう一回降ってくれ。使ってみたいんだ・・・!