都知事選も佳境を迎えまして、もうなにがなんだか分からない。週刊文春に週刊朝日に週刊新潮まで鳥越氏を大攻撃で火だるま。いくら中高年のおばさんに人気とは言え、ジムのプール脇で「鳥越さん、女癖悪いらしいわよ」「そりゃハンサムだからねぇ」とお婆さんたちが歓談していたので、けっこう認知は浸透したと思われます。
あれだけ言論の自由を叫ばれていたのだから大企業の顧問弁護士の高圧的な告訴より、きちんと自分で記者会見を開いて「言論には言論」というご自身の信念を貫いて、きちんと弁明したら良いのにと思う。舛添さんが超偉そうな元検事の記者会見で初動大失敗したように、鳥越さんも弁護士の選定を失敗したんじゃないか。
『週刊文春』に対する抗議文で藤田謹也弁護士と一緒に鳥越俊太郎氏の代理人となっているのが弘中惇一郎弁護士。弘中弁護士といえば、消費者金融最大手だった武富士の代理人として、吉村洋文弁護士(現大阪市長)らとともにフリーランスらに次々とスラップ(恫喝・嫌がらせ訴訟)をしかけたことで有名。
— 寺澤有 (@Yu_TERASAWA) 2016年7月20日
庶民の味方の鳥越さんの弁護士はサラ金の武富士の代理人としてSLAP訴訟で名を馳せた人らしいですよ。
死者に鞭打つのはこれくらいにして、都知事選の候補の誰もが言ってない「東京の少子化対策」について、本日はマーケティング的な見地から「東京の少子化をどう解決すればよいのか」について語りたいと思います。
東京の少子化の原因はなにか
鳥越さんはご存じありませんでしたが、東京の少子化は末期的で、日本でダントツの低さです。
●出生率ワースト10
東京 1.06
北海道 1.25
宮城 1.25
京都 1.25
神奈川 1.27
奈良 1.27
埼玉 1.28
大阪 1.3
千葉 1.31
秋田 1.35
○出生率ベスト10
沖縄 1.86
宮崎 1.68
鹿児島 1.64
熊本 1.62
佐賀 1.61
島根 1.61
長崎 1.6
鳥取 1.58
香川 1.56
福井 1.56
↑ 上記のエントリーでは、
●1人あたりの県民所得ナンバーワンの東京がもっとも出生率が低く、人口比で考えても日本の出生率を大きく引き下げている。
●一都三県の出生率が著しく低い
●出生率ベスト10の県のうち、なんと7県が県民所得ワースト10入り
※県民所得が少ないほど出生率は高いという傾向値は確かにある!
●出生率ワースト10の県のうち、県民所得がベスト10入りしているのは3県なので、所得が多いと出生率が低いとは必ずしも言えない。
●北海道は出生率が著しく低いのに、県民所得でもワースト14位。
ということを書きました。その理由として考えたのが、「東京は所得は高いが子供を育てるコストが非常に高い」ということ。これを証明するように、沖縄や九州南部の暖かい地方は所得が少なくても出生率が高いということが挙げられるわけです。
で、人口比率を考えれば、日本の出生率を上げたければ、全国均一で対策をやるより東京に集中して少子化対策を行うほうがより効果的と言えるわけです。
で、東京の子育てで一番お金がかかるのはなにかというと学費です。
都道府県別では東京の72・5%が最高で、次いで京都(65・4%)、神奈川(64・3%)、兵庫(61・7%)など。最低は鹿児島の32・1%で、低い順に岩手(38・4%)、青森(38・6%)など。40%未満は5県だった。大都市圏では愛知と大阪が58・1%、福岡52・8%などだった。
東京の大学進学率、突出して高ッ!!!
鹿児島で大学に進学するのは3人に1人。でも東京だと4人に3人!!!
鹿児島の出生率が全国3位で東京はダントツのビリなのは、学費の差が大きく影響してるのは間違いない。
さらに東京都の大学の授業料はこんな感じで高騰しているのであります。
70年近くに渡る大学授業料の推移をグラフ化してみる(2016年)(最新)
ガベージニュース
つまり東京都の大学の学費は、物価上昇率の何倍も騰がってるのです。60年で十数倍になっている。
現在の物価に換算した上での1950年における大学年間授業料は、国立で2万9000円、公立で4万1000円、私立で6万9000円。月次にするとそれぞれ大よそ2500円・3400円・5700円。この程度の金額ならそれこそ1日のアルバイト料金で満たせる額であり、当時大学生だった人たちが「自分達は大学授業料位は自分の手で稼いだものだ」と語っても、特に不思議ではない。
うちの親父もよく「お父さんはバイトで学費稼いで大学に行ったんだ」と言っておりました。
保育所を増やせば待機児童は減る。が、それで東京では第2子を作ろうとはなかなかならないのである。なぜなら2人も作って大学に行かせたら、老後の貯蓄もできないからです。大学に行かせるつもりがない家庭では子供を複数つくるかもしれないが、都内の高校生の3/4は大学に行くのである。回りがいけば自分も行くって普通は言うだろうし、親も行かせてやりたいとも思うのが当たり前だ。
東京には解決する手がひとつある
一番簡単なのが奨学金制度だ。現在の奨学金は名ばかりの実質学費ローンというのは知られている。学校のレベルに関係なく貸し付けられるので、全く勉強する気がなくても奨学金借りれば大学に行ける。
しかも進学率を競うあまり、高校が奨学金を勧めた場合の延滞率が非常に高い!!
要するに、勉強する気も無くて頭も良くない子に学校が「奨学金があるから」とFランへの進学を勧める。こうした感じで大学に行って卒業しても給与に大きな差が出る場合が多く、延滞につながってるわけだ。日本以外の諸外国の奨学金は返済不要なわけだが、成績が悪いとすぐに打ち切られる。アメリカではスポーツ推薦でも成績が落ちると打ち切られる。だから勉強するわけです。日本はローンだから全く関係なし。
なので、税金でのちほど回収することを考えれば、返済不要の奨学金は大学のレベルや成績でフィルタされないと効率が悪い。じゃあ東京都はどうすればいいのかというと
首都大学東京があります!
この大学は東京都が経営しております。石原慎太郎が昔の東京都立大ほか、東京都がやっていた専門学校などをがっちゃんことして創立。実はわたし、東京都立大の出身ですが、おかげで出身大学がなくなりました。別にいいけど。
現在の入学金と授業料は
割と安めではありますが、それでも卒業までに250万位かかります。
しか〜し・・・・わたしの時代は
東京都民の子供は入学金1万円。学費3.6万円/年
でありまして、日本中から貧乏人の子供が集合していました!!都外からの生徒も学費が安かったのよ。
現在の偏差値は旺文社で
都市教養学部 セ試得点率 71%~84% 偏差値 55.0~60.0
都市環境学部 セ試得点率 73%~83% 偏差値 55.0~60.0
と、まあまあ中堅なんであります。が、しかし
東京都民の子供は入学金5万円。学費10万円/年
くらいにドン下げればよろしい。
偏差値は間違いなく爆上げされます。お金が無くても「首都大学東京の学費は月に1万円しない!!」ということですので、バイトだけで十分通えます。子供2人作って大学に行かせても、首都大学東京なら100万円かからないということなら、2人くらい作ってもいいカナになる。が、勉強させないと首都大学東京入れないよになるので、親はちゃんと勉強させます。
東京都の返済不要の公的奨学金を設立するには多額の基金が必要で、オリンピックに使う金の一部で十分なんであるが、運用する組織を作らないといけないし、人手も必要です。それだけで制定には数年はかかりそうです。であれば、新しい都知事はとりあえず来年からでも上記施策を取り入れて頂ければ、大分意識がかわるのではないかと思う次第です。下げるだけだから簡単ですよ。
今朝ほどAmazonプライムで見たのですが、ルックスも学歴も就職先もお金もイマイチない非モテ男子が見たら号泣する映画見つけました。なんかアニメみたいな感じですが、出来が良いのでどこが制作しているのかと思ったらドリームワークスやん!!