一昨日書いたブログ
DeNAがやってるウェルク(Welq)っていうのが企業としてやってはいけない一線を完全に越えてる件(第1回)
がバズりました。このページを読んでくれた人の数は20万人弱。週刊文春がABCで60万部くらいですので、文春砲の1/3くらいの効果はありました。ただ、文春みたいな印刷メディアは病院の待合室にも置かれて爺ちゃん婆ちゃんも読む。しかしネットだとリテラシー低めの人たちには到達しづらいから、ぜひとも文春さん始め、既存のメディアの人たちにもお願いしたい。人の生き死にや病気で、しかもパクリで悪どい金儲けは許さない。
そもそもウェルクについて知ったのは、知り合いの医師達が半年くらい前から「最近ウェルクっていうサイトで知った話と先生がいうことが違う」といってごねる患者が多くなり、診療に支障をきたすレベルになってきたということを聞いたのがはじめです。完全に健全な医療を妨害している。
NewspicksでSPA!の編集長もコメント。メディアというのはオリジナルの記事があるからメディアなのであり、パクリとでっち上げの炬燵記事で構成されるものはタダのゴミ。ネットのスパムです。
株価はこれが理由かとはどうか知らないが、金曜日に怒下がりしてました。
まあ、DeNAが今後の事業の柱がメディアだとしていた内容があからさまになったわけで、仕方ないでしょ。で、わたしの上記エントリーは
目には目を
歯には歯を
SEOにはSEOを です
【追記】このエントリーが3位になり、ついに2位、3位。SEOにはSEOで対抗します。
リリースに全く責任感がないのが明確
Yahoo!のトップニュースにもなりました。
内容に問題ありと指摘されていた医療情報サイト「WELQ」、専門家の監修を行うと発表
しかしこの発表を見ると、あまりに無責任で開いた口がふさがりません。危機管理がなってない。とりあえず逃げとけ感がありありです。だいたい、精査はいつまでにするとかもないし、精査するまでウソ情報を垂れ流しますってあり得ないでしょう。焼きそばだってひとつからゴキブリ出ればとりあえず全商品回収して廃棄するでしょ。で、工場設備を綺麗にするまで再開しない。DeNA経営陣はペヤングに丁稚にいきなさい。
まず・・・・発表元の担当者とか役職がない。責任回避。普通は事業部長か代表者の名前で出るでしょう。で、まず最初の突っ込みが・・・
WELQ編集部????
この「編集部」というヘッターはスマホのみ表示。PC版は突っ込まれるからかなのか?出てませんよ。
編集 へんしゅう
新聞,出版,放送,通信など一般にジャーナリズムの世界において,一定の志向性をもって情報を収集,整理,構成し,一定の形態にまとめあげる過程,またその行動や技術をいう。新聞では,取材,整理,割付け,大組み,校正などの段階に分けられる。
1記事175円で素人にパクらせるかでっちあげで書かせてそれをそのまま真偽も確認せずに掲載することは、少なくとも「編集」とは言わない。編集部なんてそもそも存在してないでしょう。「クラウドワークスに発注部」はあるかもしれない。編集部というからには「著作権法」「薬事法(現薬機法)」「医師法」くらいは最低限知っておかないといけないといけないわけだが、やってる人らはほぼ個人の馬鹿アフィリエーターレベル。
さらにいみじくもこのリリースの中で
いままで医者などの専門家のチェックを全く受けていなかった
と自分で言っちゃってます。それで医療や健康関係のキーワードで上位を独占していたのか!!
これはもう、即座にすべて閉鎖して被害がでないようにし、あれこれやるならしっかり検証したものから再公開というのが筋でしょう。
とれあえず指摘された100ページくらいは非公開にしているが、404ではなくて302なので、いずれほとぼりが冷めたら再公開する気なのは明白です。
ただしライオンや森永の製品を薬事法違反で掲載している証拠はそこらかしこに・・・・こういうバックリンクや検索結果も全て削除依頼出さないと同じ事だ。コレ見てほかのページに飛ばされるだけだから。
さらに、1ページにひとつどころか何十も医学的な間違いやウソがある素人が書いたページはどうするのか。物凄いページ数あるからこんな作業していたらいつまでたってもウソ情報を公開し続けます。何人ものお医者さんから寄せられたのは、
どこの誰かわからない素人が書いたものなど校正できるか
というものだった。当たり前だ。医者が取材を受けたり原稿を書くときは論文を調べて綿密な用意をする。どこから持ってきたかわからない内容のものを細かくチェックするなら自分で書いたほうがよほど早い。こんな監修を引き受ける医者がそもそもいるのか。
で、試しにお医者さんが赤ペン入れたらこうなりました。
問題の医療系サイト「WELQ(ウェルク)」赤ペン先生しました!!間違いがゾロゾロ!!
こんなイミフな文章、医者にどうしろって言うんだよ!!
もう。なにもかもめちゃくちゃ。これだけ間違いや矛盾があると、どこをどう直してもだめなレベル。医者は校正者じゃない。こんなでたらめな文章をココを直せって赤ペン入れていたら、1日1本くらいがせいぜい。数千本の記事をどうやって修正するというのか。これはまじで
閉鎖するしかないはず!!
医師のチェック受けるの何年もかかってその間にアフィで稼いで逃げまくる気なのかな。
パクリは犯罪だという認識がない
なぜこんなにでっち上げとパクリだらけなのか。
理由は簡単です。勝手に推測するに、まず内部の元アフィリエーターのSEO担当者が検索ボリュームがそこそこあって検索されやすいキーワードを選び、ライター(といえないレベルの素人)に記事の作成依頼をするわけです。
(追記)ウェルクでライターしていたという人が糾弾のレポート書いていました。匿名だから本当かどうかはイマイチだけど、内容見る限りやっていないと分からないことばかりで、信憑性高いと思う。わたしの想像通りでした。
ウェルクは「死にたい」キーワードで炎上、たぶん広告主のリクルートも激怒したと思うのだが「記事は勝手に外部のライターが書いた」的な発言をして広告だけを削除して誤魔化したのだが、これだけ詳しい指示が出てるじゃないか。
たとえば「肩が重い」「霊 祟り」みたいなキーワードが多いからこれについて書けという指示が出ると、ライターはパクろうにもなかなかそういうのがないので、適当に炬燵記事(炬燵に入りながら10分ででっち上げられるから)を書く。一応、デマ記事の典型である
「と、いわれています」
「信じるかどうかはお任せします」
という逃げ道は忘れずに(マニュアル化されているんだと思う)。
それをなんのチェックもなく、担当者はおそらく「おもしれえ。検索からたくさん馬鹿がくるわ」とかゲラゲラ笑いながら公開する。その結果
というものになります。
しかし、もっと大きな問題が、パクリという名の著作権侵害です。嘘つきは泥棒の始まりと昔の人はいいましたが、泥棒と嘘つきを同時進行です。
検索エンジンは目視しないので、丸コピーせずに語尾を少し変えたり言い回しをほんのわずかに変えると「完全コピー」とは見なしません。これをいいように利用しているわけです。ただし検索エンジンが見破れなかったら合法だというんじゃないんだよ。Googleは神だけど裁判官じゃないからな。
語尾を「と、いわれています」「だ、そうです」と変えるだけで著作権侵害にならずに引用だと真面目に信じているなら、浅田次郎の著作から語尾と接続詞だけを「と、いわれています」に変えて新刊として発行すればわかりますぜ。
浅田次郎版
梶原中尉はおかしなことに、明治という元号が永遠に続くものばかりと思っていた
DeNA版
なんと梶原中尉はおかしなことに、明治という元号が永遠に続くものばかりと思っていたそうだ。
これで小説刊行できる根性あるならやってみろってんだ!!
小説が誰が考えてもダメなのに、Web上の記事なら盗用しても良いとか意味不明だわ。
これが正しいビジネスならハイエースたくさん盗んできて、タイヤだけを韓国製の安い「ダソーデス」「ラシーデス」というのに変えて、市場で安く売って馬鹿儲けしても合法ということになります。元手がタダ同然だから儲かって当たり前です。
というと、実際の盗難は現物が被害者からなくなっているので異なると馬鹿が食いついてくると思いますが、Webでは検索上位に出るために、まともなところではコストを投じてきちんとした記事を作成しているわけです。ここから「転載依頼もしないでやってにパクって些細な部分を修正してあたかもオリジナルのように振る舞う」ことで上位に表示されるようにしているわけで、本来オリジナルが受けるべきであった利益を横取りしているわけ。
DeNAがちゃんとした会社であるならば、盗用についてきちんと精査した上で盗用元に謝罪をし、あらためて転用の依頼をするのが普通だと思われますが、リリースには盗用について一切のコメントがなく、バッくれようとしているのが明確です。
わたしが書いたこのエントリーは、著作権に詳しい弁護士さんのチェックを受けています。
パクリの定義をはっきりさせようじゃないか
× 著者の許可を得ず文章ごと持ってきて「blockquote」タグで挟まない
→ 明確な泥棒
なんで明確な泥棒判定なのか? 「blockquote」タグ、つまり勝手に持ってきた原稿を引用タグで挟まないということは、自分のオリジナルだと主張しているわけです。ブロゴスだって、Gigazineだってちゃんと「転載のお願い」くらいくるわ。だから彼らは「転載」であって「引用」ではない。Googleは検索結果にはこのタグは関係ないと中の人が発言してるのが鈴木さんのブログに書いてあったけど、オリジナルに対しての敬意を示すために必要だと思う。
DeNAは著作権の専門家を招いて経営陣から勉強し直さないと会社が維持できないくらいの危機だと思うんですけど、どうですか。
DeNAが「弁護士ドットコム」みたいに専門家による専門家の記事で構成するようにしていたら、全く炎上もしないどころかたくさんの人に感謝されたろう。が、あったのは
最低のコストと手間で最大の利益
という、まさに反社会的な思想だったわけですね。そこには顧客の幸福とかは全くなかった。儲けて逃げることだけ。ここが最大の問題です。
DeNAは、一刻も早くサイトを閉鎖し、どうしても再開するのであればきちんとした専門家のチェックを受けたページだけを公開するべき。その場合、記事はオリジナルの取材に基づくものとし、パクリ、無断借用は一切しないというリリースが出るまでは、ずっと言い続けたいと思います。
いままでの流れです。
DeNAがやってるウェルク(Welq)っていうのが企業としてやってはいけない一線を完全に越えてる件(第1回)
↓ いまここ
【告発も追記】やってはいけない一線を越えたDeNAのウェルク(Welq)をとりあえず直ちに閉鎖すべき理由(シリーズ第2回)
東大薬学部五十嵐准教授がDeNAのウェルク(Welq)をさくっと検証した結果(シリーズ第3弾)
パクリWebスパムのウェルク(welq)はどのようにして誕生したのか(シリーズ第4回)
著作権侵害を犯罪と思わないみなさんが震え上がるビジネスモデルのご提案
で、AmazonのKindleの月替わりセール見ていたら、リクルートの先輩の藤原さんのが出ていた。リクルート後、公立の和田中の校長先生になった人だ。リクルート時代は数回くらいしか話したことはないが、オーラで出ていて凄い人だった。自分は人を滅多に誉めないのでそれだけ凄いって事です。ww
Wikipediaみたら南場さんと昔からの知り合いだった。ヤバっ!