最近、雑誌やネットメディアから「本物とデマの情報はどうやって見分けますか」という件での取材が多いのですが、ちょっとまとめてみます。
世の中にはデマ情報というのがたくさんあり、大きく分けると数種類あると思います。最初に偽情報の一次ソースとなるのは、主として「金儲け」「名声が欲しい」という目的が多いと思います。
ハイスペックで、礼儀正しい若者がデマサイトを作る 就活の失敗からそれは始まった
このように金儲けが目的だと、(1)広告収入が欲しい → (2)PVが多いサイトを作って運営しよう → (3)他の人と同じじゃ注目されない。ウケるデマにしよう という流れですね。この場合の特徴は
自分でデマと分かってるから匿名
ということになります。実は匿名といってもいくらにでも個人特定はできます。自分の例でも、完全に主観で誹謗中傷・名誉毀損書いてるのがあるんですが、個人特定までとっくにできているので、ネタとしてSLAP訴訟かけてみようかと思ってる案件がございます。ネタがなくなって暇ができたらいつかやろうとは思います。削除しないで待っていて欲しい。ww
次にあるのが「名声が欲しい」であり、こちらは名声希望なので必然的に実名、顔出しです。某U杉さんとか、某トンデモ医師とかがこの系統ですが、本人はデマと分かって拡散しているのか、それとも脳のどこかに異常があって「自分のでっち上げを真実と思い込む」のかは不明です。某トンデモ医師とかは後者ではないかなという匂いがします。
問題なのはこの一次ソースをすっかり信用してデマの媒介をする人たちで、こちらはデマと思ってないのでFacebookで実名で「マクドナルドはけしからん」とかやるわけです。Aくん、キミのことだ。
先日も、マクドナルドの肉にアンモニアが使われてるとかなんとかいうのがFacebookで回ってきましたが(現在ではそのiitame.com自体が閉鎖されてドメイン取得者も隠して逃走した)
「マクドナルドの肉の正体が明らかに」の根拠は そもそもの裁判がなかった?
というように検証されました。友人の後々氏のまとめ
検証のソースはココです。
米国で大騒ぎ、日本への影響は?「ピンクスライム」問題
・pink slimとは、主要部位を切り分けた後残った骨回りの肉や筋などを原料とし、ひき肉材料に加える加工肉
・サルモネラ菌など食中毒を引き起こす菌の繁殖を抑えるために微量のアンモニア水で殺菌加工(アメリカでは安全と認められている)
・ジェイミーオリバーがきっかけとなって批判が過熱し、マクドナルドが使用をやめたのは事実。ただし裁判や科学的見地からではなく、豊洲問題と同じフワッとして「安心」問題に巻き込まれたから。
・ちなみにpink slime問題がアメリカで騒がれたのは2012年。それを今更のように記事にしてるの見ても怪しいことは簡単に分かる話
東大の准教授の五十嵐くんがさらにアメリカのサイトを調べると(英語が得意って良いなぁ)
「対マクドナルドの長い戦いに勝った」みたいな文章はあちこちで見かけますが (dailymail紙も使ってる)、
このバイラルサイトが「裁判に勝った」と誤記(故意?)したのをTRTがさらに引用したのでしょうか。このサイトに貼り付けられた動画、再生しないといかにも裁判所っぽいシーンでさらに誤解を招きますが、実は「ロサンゼルスの公立学校で彼の給食を導入させようとしたが、拒否された」シーンでした。
後にでてくる生徒の「体に良い物は大人は勧めるけど食べたくないや」的なコメントがなんともアメリカ的ですね。マックとは無関係ですが、Jamie Oliver氏はピンクスライム回りで、「不公平なキャンペーンのせいで職を失った」との理由で加工業者の元従業員から2012年に訴えられていました。ただ、この訴訟は翌年3月に原告側から取り下げられています。このあたりが全部ごっちゃになって、「マックに勝訴した!」伝説が生まれたのですかね。
まあ、客観的に見ますと、この有名シェフのジェイミーオリバーさんが言うことを丸呑みしちゃう人が多いと言うことで、まさに大衆はイメージで動く。藤原紀香が水素水飲んでるとみんな飲むがごとし。
日本マクドナルドはこうしたデマを撒いた人間に対し、毅然として営業妨害で訴訟を起こした方がいいと思います。山崎パンも同じです。日本独自の「馬鹿相手に事を荒立てない」という感覚なのかもしれないが、デマを撒いたらその分、リスクがあるということが分かれば殆どの人はデマを媒介することにも慎重になるでしょう。
初心者がデマかどうかを見分けるには
デマに釣られないためには、まずは一手間掛けることが重要になってくる。匿名のブログなんてもってのほかだ。匿名であるという意味は「本名を出したくない」という理由があるわけで、それを丸呑みしてしまうほうがおかしい。しかし匿名とペンネームって別物なのでそこんとこ、よろしく。匿名はいつ消してもいいようなその場限りのものを指し、ペンネームはいろんなビジネスをそれでやってるわけです。
1 誰がやってるのか調べる
その情報を書いたライターの名前がなく、掲載しているサイトに会社名や発行者の名前がない場合は相当にどす黒いわけだが、架空の名前を記載している場合も多いから、ドメイン名からその所有者や使用サーバを知ることができる。
初心者用に簡単なのがこれで、ブックマークつけておきましょう
https://www.aguse.jp/
ここにURLいれて検索すると、ドメインの所有者やサーバのありかを簡単に知ることができます。意識的にデマを撒いている輩や、スパム業者、アフィリエーターは、そもそもドメイン所有者名を隠しているケースが大半です。ちなみにデマをよく撒いてくるネットギークはサーバはプライムストラテジーだが、ドメイン取得者はプライバシープロテクションで隠されているようです。ガセ撒いたときに訴訟に持ち込まれるのにガードをあげてるわけですね。なので自分はネットギークは信用しません。
自分が誰か明かさない → 責任取るつもりはない
ってことですから。わたしは実名なんで書いた内容が間違っていると指摘されたときはそれを確認後に「××のご指摘いただきました」って普通に修正してます。書くときも必ず公的データを探して理論付けするようにしています。だって実名だからさ。
2 有名人なら評判を見る
「テレビに出ている人が言うことだから」というのはこの世界ではあり得ません。たとえば武田邦彦先生は「東北の野菜や牛肉を食べたら健康を壊す」とか、「温暖化になって氷山が溶けても水位は上がらない」とか、めっちゃくちゃ言っております。完全に水面に浮いてる氷山だけじゃなくて地上の氷河が溶けてるわけで、上がるに決まってるだろ。南極は大陸の上に氷河が乗ってるんだぞ、
医療評論家の伊藤隼也氏もひどいし、小池さんのスタッフの某建築エコノミストもひどい。小池さんの足引っ張るだけ。ww
で、こういう「テレビで有名な人が言ってることはどうなのよ」ということを知るのは簡単です。検索に「お名前 デマ」と入れてみてください。
74000件!!!w
この方法は、商品や企業についても使えます。
164,000 件!!!!
ということで一手間掛けるだけで、デマを拡散して他人からアホかと思われる比率がだいぶん下がります。幸いなことにネットはデマッターの比率はマイナーなので、デマに対してはそれを理論で打破するブログなのが多く出現しますので、量的には明確に 「放射脳 < まともな脳」になります。
見比べる場合、公的であり、信頼できるソースにしっかりとリンクを貼って説明しているものを優先し、「ばつばつだそうです」「ばつばつと言われています」というのは一切信用しないようにするだけで、だいぶんリスクを下げることができますよ。根拠として挙げてるのが匿名の無料ブログだった瞬間に「アホフラッグ」を上げましょう。
↓こちらKindleの月980円読み放題サービスでも読めます。めちゃくちゃ利用してるのでAmazonには赤字の私です。