中国人観光客の爆買いに期待していたこと自体が間違ってた

2017年1月31日


石垣島に帰港していた中国の巨大客船。客はスーツケースをゴロゴロ引いてドラッグストアにだけ行ってそのまままた乗船していた。いっとくが写真は自分が撮ったのでパクったら法的手段に出るからな。


すぐ近くに尖閣の見回りしていた巡視艇が・・・ww

さて、この間、テレビでも見たのですが・・・・

「爆買い失速」訪日外国人消費が急落、小売業界に深刻な波紋

観光庁の2016年訪日外国人消費動向調査によると、推計消費総額は対前年比7.8%増の3兆7476億円。訪日外国人観光客が2403万人に達し、過去最高となったこともあり、総額も調査開始以来の最高を記録した。だが伸び率は前年の71.5%から大幅に縮小している。1人当たりの平均消費額は15万5896円。2014年の15万1374円を上回ったものの、2015年の17万6168円に比べ、11.5%の減少となった。2015年は全消費額のうち、41.8%を買い物が占めていたが、2016年は38.1%に低下した。逆に、宿泊費や飲食費、交通費は増えており、訪日外国人観光客の目的が買い物から観光に変わってきたとみられる。

観光庁の資料によりますと、意外と

今期の旅行支出を国籍・地域別にみると、スペイン(26.6 万円)、オーストラリア(25.0 万円)、中国(21.4 万円)の順で高い。また、韓国(7.2 万円)は他の国籍・地域に比べて旅行支出が低い

で、なんとスペイン人が一番お金使ってます。知らなかった。

中国人の爆買いが急停止した件ですが、「何回も来てもう買うものがない」とか「買い物から観光に考え方が変わった」とかマスコミではいうのですが、先日紹介した中国人漫画家の孫君の作品


に面白い記載がありましたので、そのネタを使わせて頂きます。要するに・・・・

爆買い、爆買いといわれていたけれど、実は多くの中国人は爆買いしていたものをTAOBAOで転売していたらしい。中国のヤフオク!ですな。関税がかからないし、中国では定価売りのものを日本では割引で買えるから、ノートパソコン3機買うとけっこう儲かった。観光の合間に副業もできるわけで申し分ない。道理で家電屋でパソコン買いまくったりしてたわけだ。ところが

中国が爆買い客に課税強化 空港で化粧品など廃棄も

中国財政省は8日から関税を品目によって最高で倍以上に引き上げた。酒や化粧品、などは従来の50%から60%に、高級時計は30%から60%。衣類や自転車、ビデオカメラなどは20%から30%に、さらにカメラや食品、飲料水、玩具などが10%から15%にそれぞれ税率が引き上げられた。
中略
中国政府は8日から、インターネット通販で購入した衣類や日用品などの1100あまりの外国商品に新たに課税する措置を適用。さらに、2000元(約3万3000円)を超える海外商品を買ったり、年間2万元(約33万円)を超えた場合、個人消費と認めず、通常の貿易と同じ関税をかけるという規則に変えるなど、外国商品に厳しい課税方針をとることを決めている。

とまあ、トランプの前に中国が「中国ファースト」の施策を打ち出したわけです。その理由ですが・・・自分、国際経済にはめっちゃ疎いので情報のつなぎ合わせですが・・・

中国の資金流出抑制策、企業や個人は悲鳴

あたりに理由があり、中国人が海外でお金をなるべく使わないように厳しい制限を去年から掛けたってことなわけですね。

エコノミストらは、2月の中国外貨準備高が前月比286億ドルの減少と、前の2カ月の減少幅の3分の1未満にとどまった理由の一つとして、資本規制の強化を挙げている。経済成長の減速や人民元の下落に動揺した中国の企業や消費者は、価値を保てるかもしれない海外へ資金を移動させようとしている。推計によると、昨年は7000億ドル〜1兆ドル程度の資金が中国から流出した。

景気の低迷や先行き不安で海外に試算やお金を持ち出そうとする人が増え、外貨準備高が減少。それを防ぐためにさすが一党独裁。どばっと規制をはじめたわけです。

取り返しできないことをしてしまったデパートさんたち

問題は、ハシゴは掛けたものの思い切り外されてしまったところです。

「爆買いバブル」終了で閑古鳥が鳴く、銀座の高級デパートの惨状と後悔

中国人の「爆買い」は、いっときだけ百貨店を潤した「バブル」だった。にもかかわらず、百貨店は巨額の設備投資で中国人シフトを敷いてしまったがために、すぐには方向転換ができない。今も店の前を通る中国人観光客にすがり、媚を売っている。そんな姿を見て、日本人はますます白け、離れていく。

老い先短かったデパートに、たった数年間だけ最後にぱっと花開いたバブル。しかし本質的な事業モデルの変換で得た好況ではなく、単にラッキーでしかなかった。中国政府の方向転換で一気にぶっ飛ぶくらいのものだったわけです。

そればかりか一気に日本人客も離れてしまい、死期を早めたくらいのことになってしまった。
これってデパートに限らず、いろんな業界にもあると思うんですよね。復興工事で土木、建築関係のコストが急上昇し、そのときはよくても新たに社員や機材を抱えて終わったらどうなるの、とか。水素水と酵素が売れまくったのでたくさん仕入れたら消費者庁から「効果無し判定」とか。バブル到来で不動産買いまくったらぶっ飛んだとか。

つまり、そのとき濡れ手に粟で儲かっても、それに目がくらんで根本を見誤ってはいけない。いい事例を頂きましたので、わたしも仕事に活かしたいと思います。

いや、「安倍ガー」ってまったくひれ伏してるようには見えないんだが、海外からはそう見えるのかとか、自分に気持ちいい意見以外も読んでおこうと今日のセール本買いました。1080円が299円だから、まあいいや。

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