仕事仲間に元ライブドアのエンジニアで志水くんというのがおりますが、こそこそ喫煙者ですが、いまは電子たばこをたまに吸う程度らしい。無害と信じている人もいますが、電子たばこも間違いなく有害なたばこでありまして、当然わたしの前では吸えませんので、隠れてやっているらしい。で、「子供もいるし、本当に止めたいのでカウンセリングに行こうかと思います」と先週申しました。
国立保健医療科学院が詳細に調査しています。11月の日本禁煙学会の学術総会でさらなる調査結果が出ると思います。IQOSだけでなく、gloやプルーム・テックも。欧米では電子タバコ(ニコチン含む)は禁煙区域での使用を認めていません。 https://t.co/SbQeeS72Ui
— 稲本望 (@nosmokerider) 2017年5月31日
まあ、他人の近くで紙巻きたばこをプカプカやって吸い殻をぽい捨てする輩に比べたら、ゴミを出さないだけで相当にマシではありますが水蒸気には有害物質は含まれるので受動喫煙はある。血圧を急上昇させるアルカロイド系の毒物のニコチンはほとんど変わらないのですが自分で死ぬ分には勝手です。少なくとも紙巻きタバコから電子タバコに移行した人たちは、周囲にたいする配慮はそうしない人よりはずっとあると思ってます。頑張れ、もう一歩だよ。
カウンセリングというと米国映画でアル中やヤク中の人たちが円座になって告白し合うアレを思い浮かべるわけですが、もちろんやれることはやった方が良い。が、しかし・・・・その前に
禁煙外来でしょ!!
専門医が一緒にニコチン中毒の治療にあたってくれるし、費用も安いよといいましたら、「えっ、ホントですか」といわれ、ちょっと心配になったので上のTwitterの稲本先生に伺ってみました。
稲本先生は
というレポートを書かれております。日本人全体の喫煙率は20%切ったのに警察庁が平成23年7月に全ての留置人約1万1600人の実態を調べたところ61%が喫煙者だったという事実と関係しておるでしょ。犯罪者の喫煙率は異常に高いわけですが、このまま喫煙率が低下していくと入れ墨や剃り込みみたいに「喫煙しているのは危ない人」という社会認知ができるかもしれず、止められるものなら止めた方がお金もかからない。で、志水くんの代わりに訊いてみました。
「ファイザーのサイトが分かりやすいですよ」ということなのでどれどれと拝見。ファイザーって禁煙のための薬を開発して販売しているのね。JTもそろそろこっちに舵をきったほうがいいんじゃないか。
禁煙外来って3ヶ月で5回行けばいいんだってさ。タバコを吸っても美味しくない薬とかを使うらしい。しかし禁煙外来で健康保険を使うにはまずいくつかの要素を満たす必要がある。最初はニコチン中毒の度合いで、ここでチェックして5点以上。
各設問に対し、「はい」または「いいえ」を選択してください。合計点が5点以上でニコチン依存症と判定されます。
はい(1点) いいえ(0点)
Q1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
Q2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
Q3 禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
Q4 禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。
・イライラ ・眠気 ・神経質 ・胃のむかつき ・落ち着かない ・脈が遅い ・集中しにくい ・手のふるえ ・ゆううつ ・食欲または体重増加 ・頭痛
Q5 上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
Q6 重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
Q7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
Q8 タバコのために自分に精神的問題※が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
Q9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
Q10 タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
この10門のうち、5つに丸が付いたらって・・・・舐めてんのか、おい。普通、あてはまるだろ。
で、もうひとつは
ですが、志水君は35歳超えてるからこの制限がかかる。毎日20本、10年間吸ってないと保険が効かない。でもさ・・・・・こんな自己申告なんか意味あるのかな。謎です・・・・。
禁煙外来ってなにをするの
詳しくて正直な説明があります。
禁煙治療は12週間が基本です。その間に、診察を5回受けることになります。治療中、最も大切なことは、医師に相談なく中断しないこと。「1度、診察を受けたから、あとは自分の力で禁煙できる」と、受診をやめる人がいますが、そうした人の禁煙成功率は低いことがわかっています。5回の診察をすべて受けた人と、診察を中断した人の禁煙成功率を比べた調査があります。すべての診察を受けた人では、約50%が禁煙を続けており、2人に1人が禁煙に成功しています。一方、初回の診察で中断してしまった人で、禁煙が続いているのは、わずか6.5%でした。
自力で禁煙できないから禁煙外来にいくわけで、1回いっただけであとは自分での人の成率はたったの6.5%。薬物依存の恐ろしさです。
しかし、禁煙外来に5回通っても成功率は50%・・・・!
本当にタバコって恐ろしいんですね。
というかダイエットも同じだ。ライザップで成功するのは一緒に頑張ってくれるコーチがいるからですな。
そして問題はいくらかかるかだ
いきなりの結論です。
自己負担が3割の人は、使用する薬にもよりますが約3ヶ月で1万3,000円~2万円程度。
こんなに安いの?と思ったらしっかり比較表がありました。
タバコ吸うより恐ろしくやすあがり。稲本先生が先日、一日40本のタバコを吸う人に「年間36万円もタバコに使ってますね」といったら「そんなこと考えたこともなかった。年収の10%です」という返答だったそうた。貧困率が高いほど喫煙率が高い。タバコにいくら使っているか考えたこともない人たちほど、喫煙率が高い。タバコ産業って典型的な貧困ビジネスともいえる。
突出して喫煙率が高いのが生活保護世帯だそうで、月に3万円浮くならそれで自分や子供の食生活がずっと豊かになる。わかっていてもやめられない弱さを突いたビジネスモデルだが、生活保護受けていたら医療費は無料でしょう? シングルマザーで生活保護受けているけどタバコが止められない人は、禁煙外来がオススメです。
こういうこと書くと「生活保護受給者だってストレス解消のために喫煙する自由がある」という人がいますが、根底の知識が違います。タバコはストレス解消にはなりません。吸わない状態では麻薬の禁断症状と同じでストレスがかかり、吸うことによってそのストレスがなくなったと感じる。禁煙できればそもそものストレスが相当に軽減できる。
自分の周囲でも禁煙外来でタバコ依存症から脱出したエンジニアがいます。志水君にも続いて欲しい。
産業医科大学の大和浩教授らは、全国162店舗のファミリーレストランを対象に、受動喫煙対策として、「全席の禁煙」か喫煙席と禁煙席を分ける「分煙」を導入した前後での、営業収入への影響を調査しました。その結果、「全席の禁煙」では、導入後1年目の営業収入は2%増加し、2年目には3.4%増加しました。一方、「分煙」の場合、営業収入の増加は1%未満で有意な差は見られなかったということです。
このニュースみていて思ったんですが、いまは飲食店での受動喫煙をなんとかと言われているが、喫煙率がもっとも高い業界を考えると、30〜50代の男性がメインの土木、建設業だと思うんですよ。近所の新築現場とか通ると、大工さんとか職人さんが休憩時間にタバコをモクモク吸ってて凄く臭い。
で、これだけ非喫煙者が増えると、せっかく家を新築するのに入居したら壁紙がタバコ臭くて怒!!みたいなケースもあると思うんですよ。吸わなくて嗅覚がどんどん敏感になるからね。
で、自分が工務店の社長なら、職人さんを会社負担で禁煙外来に行かせます。で、禁煙できた人の給料を上げる。そしてこんな広告を打ちます。
当社の職人は全員タバコを吸いません
せっかくの新居にタバコの匂いは付けません
というやつ。
喫煙率と収入は明確な相関関係がある。
厚生労働省の調査です。母数が相当に多いのでかなり正確だと思います。
つまり
非喫煙工務店には良客が集まる
ということになります。
この本の著者の方。わたしの比では無い筋金入りの禁煙さんだった。禁煙の本だけで物凄く出していらっしゃいます。