テレビでめちゃくちゃにコマーシャルやってる「トリバゴ」ってなんだ

2017年6月12日

深夜というか朝3時くらいにサーフィンにいくために東京出るのであるが。テレビはこの時間帯、通販番組かトリバゴのコマーシャルである。念のためにいうと助手席です。

この間は3時間くらいずっとライザップのインフォマーシャルやっていて、入れ替わり立ち替わりいろんな人がライザップで痩せる過程をやるのだが、判で押したように「食事制限はきつくない」というのが感慨深かった。ライザップで痩せるとこまではいいにしても、そのあとに運動習慣がないと筋肉が落ちてしまってリバウンドするんじゃないかしら。
で、最近目立つのがこれ。いろんなパターンがございます。早朝枠で安いとは言え、このペースだと年間に数十億円くらいはいくんではないか。

最初気になるのは、この金髪のおねーさんが口パクなのかどうか。w
しかし口を見ているとどうも喋ってるような気もするし・・・ということで調べたらトリバゴに説明がありました。歌手なのね

サイト見たら

学生時代、日本人の友人の影響で日本に興味を持ちはじめ、さらにジブリ映画のテーマ曲に感銘を受けたのが日本の歌を歌うきっかけとなった。大阪ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのシンガー、ダンサー、MCとして日本で活動を始める。『ユニバーサルレインボーサーカス』という1日4,000人以上が鑑賞に訪れるショーではリングマスター役(主役)を演じ、数々の賞を受賞する。その後、ジブリ映画のテーマ曲をカバーした動画がYahoo Japanに掲載されるなど話題となり『のど自慢THEワールド』(日本テレビ)や『Doki Doki! ワールドTV』(NHK)など数々のテレビ番組に出演。高橋洋子などの著名人が出演するNHKの歌番組、”We Love Japanese Songs”では司会も努めている。現在は、ホテル料金比較サイト『トリバゴ』のCMや、北海道のコンビニエンスストア『セイコーマート』、英会話教材『スピードラーニング』、日本通運など多数のテレビCMや番組に出演中。また活動拠点は日本とLAを行き来している。

とあり、本当に喋ってるのだ。w 疑ってすまん。セイコーマートのコマーシャルってマニアックだな。w

これだ!!!

とまあ、それはそれとして、トリバゴっていったいなにか知らないで見ている人も多いでしょう。トリバゴはドイツの企業だが、2012年にエクスペディアのグループ企業になっている。しかしエクスペディアに飛ぶ場合もあるし競合のホテルズドットコムなどに飛ぶ場合もあるけどだいたいエクスペディアじゃないかな、これ。w

トップページはインディードみたいで色気もへったくれもない。
アフィリエイトあるかなと思ったらあったので申請したら降りた。会員になる方はここから経由で是非。ww



で、なんでこんなにテレビCMが多いかというと、Wikipediaにはこのように書かれておった。

テレビCMの重視は、CEOが推進する会社の方針となっており、ドイツでは2008年からCM放映を開始した。これはGoogleなどのウェブ広告に過度に依存するのは経営上リスキーであり、またテレビはウェブより認知度の向上に効果的とするとする考え方に基づいている。またエクスペディアは買収以降、トリップアドバイザーなど他のメタサーチに対抗する必要から、トリバゴに重点投資する意向を表明しており、このため2015年にはエクスペディアを上回る量のテレビCMが放映され、利用の促進が図られている

「今の時代に?は?」と思う人もたくさんいるでしょ。しかし少なくとも日本ではなかなか正しい施策であると思います。たぶん先進国では・・・・

テレビの広告費は落ちていない

ネット広告の伸びは凄い。が、何度も書いているけど、ネット広告は新聞と雑誌の分を食って伸びただけで、テレビの広告費は減っていないのであります。

電通の昨年のリリースでは
新聞広告費:5,431億円(前年比95.6%)
雑誌広告費:2,223億円(前年比91.0%)
ラジオ広告費:1,285億円(前年比102.5%)
テレビメディア広告費(地上波テレビ+衛星メディア関連):1兆9,657億円(前年比101.7%)
インターネット広告媒体費 1兆378億円(同112.9%)

となっていまして、新聞と雑誌は爆下げ。ラジオは狭いターゲットでなんとか踏みとどまり、テレビはやや伸び、ネットは爆上げです。新聞と雑誌を合わせてもネットの7割くらいしかないのだが、テレビはまだネットの2倍あるのです。これはなにかというと

テレビしか到達できない層が多い

っていうことなわけですね。いままで何度も書いてきましたが、代表的なのはPCを持たない専業主婦層、そして時間を余している高年齢者層です。毎度おなじみのガベージニュースさんが分かりやすいです。

テレビの視聴時間は若年層で減少中、高齢者はほとんど変わらず(2016年)(最新)

図表お借りします。


まず、どの年代も女性が男性を上回ります。女性の方がテレビをよく見る。

男女とも50代以上で視聴時間が長くなりますが、50代男性は働いているのでそれほどでもありません。専業主婦率が他国とは考えられないほど高い日本の女性は40代から1日3時間の壁を越えてきますが、男性は60代になって一気に暇になるとテレビの視聴がほぼ1日4時間になります。旦那が退職して家にいると妻が精神的疲労を感じるのが分かります。ww
いままでテレビを独占していたのが、旦那にチャンネル権を奪われるストレスか!

専業主婦で明確なのが、「学歴レベルが低いほどテレビの視聴時間が明確に長くなる」ということです。
前にも紹介しましたが電通総研のこの本に出ていた(2016年版は買ってません。w)

20〜30代の女性では、
未婚より既婚者が1.56倍
フルタイム勤務より無職が1.7倍
大卒より中高短卒が1.5倍くらい

テレビを余計に見てるわけで、ここに到達する広告が効きます。

日中はソシャゲや美容サプリ、健康サプリ、化粧品広告が満ちあふれるわけですね。

で、トリバゴのこの施策はこれだけ見ると「低学歴でテレビばかり見ている専業主婦にリーチしてどうなのよ」ということになりますので、日中はたまにしか流れて来ません。それよりも早朝です。賢い、素晴らしく賢い。

このエントリーにも書いたのですが、

ネットで一番買い物してるのは50〜60代


ネットで一番買われているのは旅行

年食いますと、どんどん早起きになってきます。永江理論では「後先長くないから毎日がもったいない」という心理が働くからではないかと思いますが、わたしもこの季節は毎日4時半から起きてますよ。週末に海に行くときも目覚ましなんてかけなくても起きられます。

オムロンさんの眠り計のサイトにこんなデータが!!!
これは男性ですが女性も似た感じで

年食うと、明確に早寝早起きになる

ということが証明されていました。
つまりトリバゴの戦略は、暇だからテレビ視聴時間の長い、旅行によくいき、旅行はネットから買う中高年にターゲットを絞り込んで早朝時間帯の地上波を買いまくり、一気にこの層に認知を広めようという作戦なのでありますね。これはたぶんかなりの成果を出すんではないか。

同じく裕福な中・高年をターゲットにしている商品、たとえば「自動停止装置の付いた車」「高級外車」「墓」「介護付ホーム」「保険外診療の病院(高須先生みたいな)」広告も、早朝枠にぶっ込むと効果できると思うんですけどね〜

で、なんどか紹介したこの本が、なんとKindleの月替わりセールで215円だ!!!
面白いけど怖い。「オモコワ」本です。

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