Snapmartで324円で買ってきました。ネットで拾って著作権侵害するくらいなら324円くらい払えよと。
「2年前に予約、60万円払ったのに」成人式入れずに涙
もちろん、てるみくらぶどころか夜逃げしたはれのひは最悪なのは間違いないが、自分はこのニュースで違和感がありました。
「はれのひ」で着付けをしてもらう予約を入れていた別の女性(20)は、他の着付け店でレンタル用の晴れ着を着付けてもらった。成人式の始まる午前10時に間に合わず、会場に入れなかった。「2年前から予約し、着物代やヘアメイク代など60万円を店に支払った。なぜ当日にこうなるのか」と憤った。その上で「せっかく買ってくれた母親に申し訳ない」と涙を流した。
テレビで「着物がないので成人式に出られなかった」と泣いてた子がいたけど、
あなたにとって大事なのは成人式じゃなくて着物かい
ということなんだな。成人式出たいなら家に帰ってスーツ着てもいいし、そのまま普段着でも良いじゃん。みんなにどうしたのって聞かれたら「はれのひ」にやられたって答えれば悲劇のヒロインだし、それで堂々としていれば逆に超素敵に見える。外で待ち構えているテレビ局には真っ先にインタビューされるから全国版のテレビにも出られるぜ。だいたい全員が同じ格好している中で1人だけ目立つからいいじゃん。
20歳の頃の自分の場合ですが、何年も前から成人式で着物を着ることを楽しみにしていたので、「出られない」じゃなくて「着物じゃないなら余計に悲しくなるから出たくない」はあるかな、と。20歳とかだと子供なので割り切ったりできないのです…。
— もも (@mokkoda4) 2018年1月9日
まあ、「成人式で着物を着ることが大事」なのであって、成人式に出席すること自体は重要性がないんですね。それは価値観の相違なのでわたしにもわかりますけど目的と手段がさりげなく入れ違っております。シンデレラがドレスがないと舞踏会に出られないのと同じですね、と書こうとして別に成人式はドレスコードがないから同じというわけじゃないなと気づいた。
まあこの世代の日本女子はほかと同じじゃないと嫌だというのがあるのは分かるが、自分はというと成人式というのは馬鹿馬鹿しいものだと思って式にも行かなかった。まあ自分がいま新成人女子なら「そんなのに1日で何十万も払うなら語学留学に1ヶ月カナダにいかせてくれ」くらいは言うと思います。そのほうがよほどたくさんの思い出ができそうじゃん。
ちなみに成人式の出席率は田舎ほど高いらしく自分の住む東京都調布市では50%程度です。東京都三鷹市も50%程度と議事録にありました。千葉県は7割弱。長野県の宮田村は8割近く。市町村でこの比率を公開してるところはそれほど多くないみたいで検索に引っかかってきません。何を言いたいかというと都会と田舎では価値観に差異があり、都会の人はわたしのブログ読んで賛同する人も多いが田舎じゃいないだろうなって事。田舎は普段が地味だからこの日くらいは、という思いがあるのかも。
30年前の成人式の時、数時間のために高価な着物を着る意味が分からず流行してたDCブランドのワンピを買ってもらった。それ着て子どもの入園式卒業式に出席、着る度に思い出深い。娘は私の影響か、着物は夏に前撮りで全部コミコミで3万位、式はワンピ、高価な着物より目立つし、動きやすく本人ご満悦。
— Kyomi (@kyomi_150) 2018年1月9日
同じような方もいました。ホッ
晴れ着の成人式はいつから始まったのか
これね。たぶん着物業界が仕掛けたんだと思いますが(そしてそれが失敗だったと後述する)、戦後です。戦後といっても昭和30年代以降です。
ネットでググったら宮城学院女子大学の四年生の子の論文が出てきた。卒論かな?wデータが15年以上前なのですが、成人式の生い立ちとかは変わらないから引用してみます。
昭和33年には、式場はまるで晴れ着コンクールみたいだと報じられ、この時代から、成人式=和服というイメージが焼きついてきたものだろう。岩手県宮古市藤沢町で「今年の成人式には普段着で出席しましょう」と呼びかけ。岩手県室根村のようにそろいのうわっぱりを作ったところもあらわれる有様。洋服や着物を新調できない層はつい二の足を踏む。せっかく良くなった出席率がまた下降線をたどる例も多くたまりかねた結果とあった。
また、昭和38年の記事では、晴れ着多数の傾向は特に農村の女の子間で酷いようであり、成人式に出る娘さんたちがめっきり減って、着物は新調の訪問着でなければいけない、髪も日本髪でと母親は困らせられる。それが出来ない家では「じゃ、出ないわ」と娘はふくれてしまうので、娘の出席は満船飾の場合に限られてしまっているというのである。昭和40年男性の和服姿も見え、女子は9割以上が晴れ着であったという。昭和42年、女性は去年より一段とデラックスになった感じというのが関係者の評。
このあと、華美なことは慎むべきと言う論調からいったん晴れ着は下火になったものの、バブル期から再燃して今に至ってるらしい。
ここでデータを取り出しますよ。経済産業省繊維課の公式なものです。
着物市場は昭和56年にピークを迎え、そこからだだ下がりです。いまやピーク時の1/6ですよね。
これ、マーケティング的には晴れ着業界の決定的な失敗だと思うんですよ。なぜかというと
1 一生に一度の晴れ舞台に着る
↓
2 二度と着ないだろう(派手すぎるし着付けもできない)
↓
3 レンタルで十分
↓
4 業界爆死
という流れではなかったのかと・・・・・。
正月の初詣に晴れ着を全く見なくなった(少なくとも自分の地元の深大寺では薬にしたくても見かけないレベル。田舎は知らん)のも、そもそも成人式はレンタルで済ませてるから家に晴れ着とかないわけですよ。
着物業界が本当にやる気なら、成人式に1回だけ着るド派手な着物は日本の伝統とはほどと遠い、ちゃんとした家庭なら
成人の時に日本人としてずっと着られる着物を作ろう
みたいなのが正当だったと思うんです。成人式のド派手な振り袖とか、成人式でしか着られない特別バージョンでしょ。もっと普段から着る着物を成人の時に子供に作ってあげるというのは昔の元服のときからの日本のしきたりです。まあ武士は江戸時代の人口比で見るとわずかで百姓とかはそんな余裕なかったけどね。で、ずっと着られる着物ならあんなど派手なやつじゃないでしょう。
着物に限らず、「1年に1回」というイベント用にしてしまって逆にマーケットを小さくしてるものなんて世の中にたくさんあるわけです。今朝のテレビで「おせちで一番好きなものは」という質問で
栗きんとん
伊達巻き
というのが上位だった。ある家庭のおせちの経過日数ごとの写真を見たら、伊達巻きが真っ先になくなっている。つまりみんな伊達巻きが好きなのだ。自分も好きなのだが年末以外は伊達巻き売ってないじゃん。
「伊達巻は正月に食べるもの」という固定観念のせいで、伊達巻業界(あるのか)は物凄いダメージを被っているはずなのだ。伊達巻の年度別消費量推移調べたけどどこにもない。代わりにこんなの発見した。
夏は伊達巻価格は1/7に暴落
これなら夏の方が安くて美味しい伊達巻食べられるじゃん・・・というより年末に1年分を儲けているのか伊達巻業界・・・・・・。ww が、おせちの消費量がどんどん減ってる今、「伊達巻は正月に食べる」→「結構高いけど正月だから仕方ない」という成人式の着物と同じ。おせちの需要が下がったら伊達巻業界も壊滅です。
たぶん成人式の着物も夏に借りると激安で、メイクさんもヒマだから着付けも丁寧にやってくれる。記念写真撮るなら夏に良い着物を安く借りて丁寧にメイクして貰って撮ったほうがずっと利口だし出来もいいと思います。
Amazonの今月のセール。漫画で分かる起業の仕方。ww 1592円が99円てどんだけ割引ですか・・・・