本日の感動ニュースです。
09年4月に静岡大法科大学院に入学。同級生23人の中で最年長として、若者たちと机を並べて勉強に励んだ。12年3月に卒業後も合格できず、制度上最後の機会となる卒業から5年目に4回目の受験で合格した。佐野さんは「大学生の長女から『やらないで後悔するより、やって後悔する方がいい』と最後の受験の前に言われ、勇気づけられた」と話す。同居する妻の母の認知症が進み、自宅で介護しながら1日約8時間の試験勉強を続けたという。今後は自宅を事務所に特許関連の弁護士になる予定で「いくつになっても世間の役に立つことを目指したい」と抱負を語る。
もともと富士フィルムで研究者として働いていらっしゃったので地頭は並以上とは思うが、理系と文系です。ましてや介護をしながら諦めずに5年間の執念です。ついでに言うと介護しているのは義理のお母さんで実母でないところも凄い。自分にはできない・・・・
で、こういうことを書くと、「もともと頭が良かったから」「自分なんて元ヤンキーだから所詮・・・」みたいなことを言って今日も煙草吸いながら居酒屋で酔っ払ってる人が大多数だが、知ってる方も多いと思うけど
この大ベストセラーの著者、大平光代さんはそれどころじゃないぞ。で、なんでKindleで出さないんだ、著作物・・・・読み返したいけど紙の本、すでにブックオフだ。
大平光代(弁護士)略歴
1965年 兵庫県西宮市生まれ。
中学時代に激しいいじめを受け、割腹自殺を図る。
その後、非行に走り暴走族、16歳で暴力団組長の妻になり、背中に観音様と大蛇の入れ墨を入れる。6年後に離婚。
大阪北新地のホステスをしている時に再会した父の友人であり後に養父となる大平浩三郎の強い勧めで更生を誓う。
ここからが凄くて宅建試験、司法書士試験に合格。近畿大学法学部通信教育課程に入学。同大学3年の29歳のとき最難関の司法試験に1年間の猛勉強の末一度で合格
弁護士として、非行少年の更生に尽力する。
2003年 大阪市助役に就任。市政改革に奔走。
2005年 大阪市助役退任。
2006年 後輩弁護士と結婚。出産。お子さんはダウン症
中央仏教学院に入学し、浄土真宗の教えを学ぶ。
2009年 龍谷大学客員教授に就任。
という、凄まじい人生を送られている。自分もけっこう波瀾万丈の人生を送ってきたが、この人の比じゃない。幼少期は勉強できてチヤホヤもされたし、貧乏な家庭でも無かった。
16歳で暴走族で極道の妻ならシンナーどころか覚醒剤も・・・だろうし、普通ならここで暴行や覚醒剤、恐喝で逮捕されて人生終了というところだが、養父の大平氏のおかげで更生する。最初はひどく反発しているのだが、この言葉で人間が変わるのだ。本が手元にないのでさんざん検索したら出てきました。
確かに、道をはずしたのはあんたのせいやないと思う。親も周囲も悪かったんやろう。でもな、いつまでも立ち直ろうとせーへんのは、あんたのせいやで、甘えるな!
いやあ、いま口に出しても痺れます。大平光代さんも雷が落ちたように感じたそうです。
大平光代さんが凄いのはここからで、そもそも中学の時とかは勉強できなかっただろうし、勉強する習慣もなかったろう。子供の時の勉強習慣があると、自分も1級船舶(合宿行くと受かるけど一発で受かってたのは2割もいなかったという昔の話)とかアマチュア無線とかはては警備員指導責任者(ww)まで、参考書読むだけで一発で筆記は受かってます。別に自慢するほどじゃないけど。w
しかし幼少期に勉強の習慣がないとどうなるかはお馬鹿タレント見るとわかる。大平さんは心機一転、猛勉強の上で宅建、司法書士に合格、司法書士やりながら通信制の大学3年で司法試験に合格・・・・・って、どんだけですか。物凄い集中力。
「自分は勉強苦手で」とか言ってるのの98%は、勉強が苦手なんじゃなく、嫌なことから逃げてるだけなのよ(自分もだ)。自分は搾取されてるという人は搾取されない努力をしてるのか。努力は無料で誰にでもできるのに。大平さんにとっては「青少年を非行から救いたい」という強い意志があったわけで、努力してるという自覚はなく、夢を叶えるためにすべきことをしていただけだと思うけどね。
こいつはダメだな思う人の具体的な見分け方
いままで零細企業のコンサルティングもけっこうやってきた。零細企業 = 経営者です。大別すると2種類ある。
1 泣きそうでも食いついて絶対にやり遂げる人
2 できない言い訳をする人
学歴や職歴には関係ない。一流大学出て一流企業に勤務経験があってもダメダメはダメダメであった。2のタイプをかなり契約打ち切ってきたが、特徴的なのは1の人たちはちゃんと質問をしてくるが、2のひとたちは自分からは全くなにも聞いてこないことだ。これは間違いない。で、課題は当然できてない。ブログ書くとかも全然書いてないし書いてあっても手抜き。で、なんでできないのかというと
「他にやることがあった」「忙しくて」「書くべき事が頭に浮かばない」
と、できない理由をズラズラ並べるわけです。で、最後に「頑張ります」というけどその繰り返し。3ヶ月位して改善されない場合は契約を切ってます。だってこちらもストレスだもん。
1の人も最初からできていたわけではない。ただし1の人たちは、できない場合「どうしたらできるか」を真剣に訊いてきます。まず最初に訊いてもこない時点で「どうやったらできるかを全く考えてない」のではないか。どうしたらできるのか、なぜできないのか、そんなことさえ考えずにパソコンの前に座ったところでできるようになるわけがない。
大平さんのようにやれとかいってるわけじゃない。大平さんは著作の中でこうした方法で集中力を高めているし書かれているそうだ。
◎あれもこれも一度にしようと思わない。
◎したいと思うことを全部紙に書き出す。
◎書き出したものに優先順位をつける。
◎いちばんしたいことが決まったら、それをするためにはどうすればよいのかを考え、紙に書き出す。
◎それをするのに必要なものだけをそろえる。
◎必要なもの以外、目にはいるところには置かない。
◎すべてにおいて無理な計画は立てない。
これに加えて自分は
◎嫌なこと、面倒なことから逃げない
ということを挙げたいと思います。面倒なことこそ片付けるのは面白いし、嫌なことでもやっていくうちに興味が湧いてくる。というか、嫌だと思っていればいつまでもできないから、好きになる工夫をする。好きになる工夫をしてもダメなら向いてないからその仕事からは撤退する。ww だって仕方ないでしょ。
そんなわけで、難しいこと、苦手なことがあったときはそれから逃げるのではなく、立ち向かっていく。そのために人に聞いたり調べたりを徹底的にやる。これだけでずいぶん前に進むし、60過ぎて弁護士にだってなれるかもしれないよということで本日を終わりたいと思います。
大平さんの著作でKindle版はこれだけですね