湘南の海に放射能はやってくるか、小学生でも分かる試算

2011年4月4日

★神奈川県が4/12に調査したデータはこちら★
※茅ヶ崎の海水から放射性物質は全く検出されてません・・!

湘南の放射能は大丈夫か、太平洋側の海は汚染されて今後海水浴もできない的なことを書いてる方がたくさんいますが、小学校で習ったように太平洋には「黒潮」という海流が流れ、4/1の状況ではこんな感じで強い流れがあります。

実はわたし、船舶一級免許、無線免許、レーダー免許も持ってまして、15年くらい前は友人と共有のボートでカジキ釣ってました。黒潮って5ノット から10ノットくらいの速度があり、時速に直すと10〜20キロの速度でゴーゴー流れています。おそらく、福島の原発からポタポタ出ている放射能は海岸線 に乗って少し南下した後、一気に沖に出て行きます。

で、昨日も友人から電話もらったのですが・・・・

海水で希釈されるってどーなの?

ということですので、簡単に計算してみました。 体積と濃度の計算ですので小学校高学年ですよね。

で、その前に、原発や原爆から出る放射能はかなりの種類があるわけですが、その中でも量が圧倒的に多いのが放射性ヨウ素とセシウムです。この二つは水によく溶けます。空気中に拡散した場合、雨に溶けて地表に落ちて地表の放射線濃度が上がるのですが、海の場合は塩のようにどんどん溶けて薄まっていきます。今日のニュースで「海中深くでも放射性物質を検出」というのがありましたが、そのほうがいいのです。薄まって広がってるということですから。逆に深海 で出なかったら濃いまま流れているということですからヤバイです。

仮に地図の四角い範囲に拡散したとすると・・・

この面積は東西500キロ、北南250キロくらいです。
ここで海の深さが問題となってきますが、日本では海図はすべて有料なのです。こんなん世界にありません。天下り団体が管理していて、有料でないと 買えないばからしさ。しかも大半が紙なのです(怒)。なのでネットからは持ってこられないので、仮に少なめに見て深度200メートルとして試算します。

実は紫の部分に深度8000メートル以上の日本海溝がありますので、200メートルで計算した場合より水の容量は数十倍になる可能性がありますが、相当に厳しめでやってみます。

この地域にある海水の量は

500×1000×250×1000×200= 25兆トン = 25億×1万トン

第一原発にある放射能に汚染された水が10万トンあって、それは通常の10000倍の濃度の放射能に汚染されているとします。それが仮に全て海に流れ出してしまったとすると(実際にはたぶん割れ目の大きさから見て数トン〜数十トン程度)

25兆トンの水で薄められることによって・・・

10000×10/250000000=0.0004

つまり放射能は、0.04%増し程度の濃度にまで薄まってしまいます

仮にプールでオシッコするとして・・・
オシッコを0.2リットル=0.0000002トンすると仮定。
風呂桶一杯、1立方メートル=1トンの水で許されるちびったオシッコの量が仮に1CCとすると200倍の濃度です。
プールを25メートル×15メートル×1.5メートルとして試算すると水は525.5トン。オシッコをプールですると、200/525.5=0.38倍となり、これでも許容量の38%で相当に高いです。

まあ、相当にラフですが、プールでオシッコより比較にならないくらい薄まるといっても過言ではないかも。

こう書くと必ず「放射能はどんなに薄くても溜まっていったら怖い」とか言う方もいますが、煙草は4000種類以上の化学物質を発生。そのうち約200種類が有害物質で、さらに約50種類が発ガン物質。しかも煙にすることにより含まれている微量の放射能を効率よく体に取り入れてしまい、放射性物質、特にプルトニウムなどの吸収が10倍以上にあがることが分かってます。そんな微量な放射能気にするなら、世界中から喫煙者を撲滅した方が癌で死ぬ人を何百万人も救えます。
で、実際には深さ200メートルではなくて最深8000メートル。拡散する広さももっとずっと広い。そして10万トンではなくてせいぜい数十トンですので、放射能はほとんど検知されないくらいに薄まります。ニュース解説者もこれくらいの試算しろって思う。海図でコンピュータ試算したら海水の正確な量もでるでしょうよ。

もちろん排出口の近くの海は、拡散されるまでは高い放射能濃度です。

ソ連が数十基もの使用済み原子炉を扱いに困って海に捨て、原潜の原子炉が炉心崩壊&メルトダウンで海底にたくさん沈み、36基の核ミサイルを海底に落としても放射能が検出されないのは、とにかく海水の量がめちゃくちゃ多いからなのです。
実は日本も60年代くらいまでは原子炉の廃棄物質を海にドカドカ捨てていたそうで・・・いくらなんでもこれはひどいよな

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  • landerbluereader1 2011年4月14日11:14 AM

    はじめまして、こんにちは

    お説を読みましたが、科学的な分析と言うよりは、永江さんご自身の願望を語りたいがために、さまざまな数値を使っているだけのように見えます。

    まず、塩分濃度や水温の分析がありません。塩分濃度や水温の異なる海水が容易に混ざらないことは、原発の関係者の机上の空論は抜きにして、漁師やヨット乗りなら誰でも知っている海の常識なのです。

    また、希釈のお話やタバコのお話をそのまま受けとめるならば、マグロ・カジキ・キンメダイなどが水銀で汚染されている現状(妊婦は摂取を控える)と、辻褄が合わなくなるでしょう。

    今回、東京電力が福島沿岸に放出してしまった放射能汚染水について、海洋に詳しい学者がシミュレートしていたテレビ報道によれば、あまり拡散しないで福島・茨城沿岸を南に下ってゆく沿岸流となり、海岸を汚染しつつあるのだそうです。

    そして、その汚染の観測すら満足に行われていないのだそうでして、誠に嘆かわしいことだと思いました。

    • 永江 一石 2011年4月14日11:27 AM

      はい。そのとおりです。わたしの願望です。
      そしてわたしは専門家ではないのであくまでも、超ざっくりの概算と書いています。小学生レベルの計算です
      ただ、水銀とは違います。有機水銀は脂に溶けやすいので生物の体内に取り込まれやすいわけです。放射能との特性の違いを別にして語れないのはあなたと意見と同じです

      で、実際にはまったく中立というか、反原発の立場のSFJ(サーフライダーファウンデーションジャパン)が放射能測定を行いました。
      http://www.surfrider.jp/
      これによると
      SFJでは3月27日および4月2日、4日の3日間、専門家同行で放射線千葉九十九里から茨城県高萩市までの大気、海岸砂、海岸水の放射線量測定をおこないました。

      2011年04月09日掲載
      SFJ放射線計測結果 ~今!海は大丈夫なのか?~
      計測値単位: 
      uSv/h (マイクロシーベルト毎時)

      計測器: 2台使用
      SAIC GR-135Plus
      http://www.saic.com/products/security/gr-135/

      Thermo Scientific FH40GL
      http://speed.sii.co.jp/pub/segg/hp/prod_detail.jsp?mcatID=327&sbIcatID=483&prodID=1442

      3月27日(土)
      渋谷  0.20 uSv/h (外気), 0.10 uSv/h (建物内部)

      抜粋すると
      4月2日(土)
      千葉県作田海岸 採水にて検査
      最低値0.070uSv/h 最高値0.079uSv/h

      4月4日(月)
      福島県南相馬市東北電力原町火力発電所付近北側、南側  採水にて検査 
      最低値0.10uSv/h 最高値0.17uSv/h

      と、平常値のようです。
      わたしも先週日曜には湘南で波乗りしました

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