リアルタイムでは詳細を知らなかったのですが、そもそもはここがはじまり
え、なにこのPV稼ぎタイトル1200万ってなんの数字?バーチャルタレントって統一して言うようにしてる俺の努力はってか挑んでるのはVTuber市場じゃなくて…意図ガン無視かよ…喋った構想ほぼカットってああもう糞だるいなあ
一生記事チェックのないメディアの取材は受けねえhttps://t.co/VZgGVPbB8n
— 加藤直人://クラスター (@c_c_kato) 2018年7月24日
で、該当記事がこれ。いまだに修正されていない。w 多数の間違いがあると指摘されているのに修正しないとはメディアじゃないわ。PV稼げればいいと思ってるんでしょう。ビジネスインサイダーらしい・・・ww 普通は編集部から謝罪して修正原稿を上げて経過説明するでしょ。取材受けた側から損害賠償請求起こされても文句は言えないよ。
「引きこもりを加速させる」1200万人突破したVTuber市場に挑む京大卒29歳
で、この取材をしたのが経験のない新米記者で、その前に「原稿チェックさせろとかいうのは編集権を放棄することだ」とTwitterで言っていて、チェックをさせず、結果として、「取材対象の意図や専門用語を全く理解できずでたらめ記事を書いてしまった」ということらしい。
これは取材先に間違いを校正してもらうという以前の低レベルの問題。仮にこの内容で校正依頼したら、「話した内容が全く理解されてないので記事自体を掲載しないでください」と言われるレベル。
こうした件について、紙の時代から編集やライターをやり、WEbメディアもネット黎明期からやってて、紙の本も(マガジンハウスから出したのは38000部売れた。増刷にならなかったのは1回だけ)電子書籍も経験のあるわたしが上目線で語りたいと思います。
編集権というものの考え方
紙とネットは仕事の進め方が違う。たとえばニュースは早ければ早いほど良いので昔風の進め方の必要なんてないが、そこまで急がない、たとえばインタビューなどは基本的に取材相手に確認をもらうのは当たり前の常識だと思う。ぶっちゃけ週刊文春だって取材されたら原稿チェックは来ましたよ。事実確認お願いしますということで・・・。www
仮に「取材した記事は事前にお見せできません」と最初に断れば、10人中8人は取材を断るでしょう。この記者さんは常識を知らなかったとしかいいようがない。
↑の案件は取材前にそれを断っていたのかどうか。また、取材を受けたほうもいままで取材を受けた経験が無ければ常識がわからないから自分が喋った通りに掲載されると思っていたのかもしれない。
ここで勘違いしてはいけないのは、ペイドバブと取材は違うって事。基本的に記事の取材の場合、自分がいいたいことが掲載されるかどうかは編集側の都合次第。原稿チェックは基本的に「事実と異なるかどうか」のチェックになり、自分が言いたいのはここだからここを足せ、とかは言えない。が、ライター経験があるから言うけどたまに言ってくる取材先もいる。そこをいなすのもライターや編集者の腕なのだ。
どうも、↑の新米くんが分かっていないのは、編集権というのは「取材先にチェックさせない」ことではなく、無理難題や主題と外れた掲載を強要させない」ということ。著作権というものが誰にも自分の書いたものを読ませないことではなく、改竄させたり盗用させたりさせないのと同じようなレベルだ。ww
で、そのためにはどうするかというと、取材前に取材の意図を簡単に書いた取材依頼書くらいは相手に提出し、時間を取らせる代わりに誤解のないようにしっかりと確認を取る。それをしたかどうかは知らないが、していたらこんなにはもめないはずだと思う。
大手企業の広報なら、この取材依頼書がないのに取材を受けることはほぼない。これを広報がチェックして取材を受ける価値があるかどうかを判断する。また、取材される側からすると、この取材依頼書を見るとだいたい取材者と編集者のレベルがわかる。自分の場合は取材記者のレベルを見て「原稿チェックしなくてもいいよ」と言う場合だってある。それでも編集者側は「そんなこと言わないでチエックしてください」といって送ってくるのが普通。www
本当にちゃんとしたメディアの記事の進行
昔の紙メディア、それも小学館、集英社、マガジンハウス、講談社と言われる4強は、
編集長
複数の副編集長
デスク
編集者
↓
ライター
という構造になっていた。ライターが書いた原稿は編集者がチェックし、おかしい部分は修正依頼をし、それをデスクが見て「ここが足りない」「ここは書き直すように」と言ってくる。デスクになるまでは数年というか10年くらいかかるからかなり経験豊富で知識も造詣も深い。今回で言うと「VTuberの数とフォロワーの数を混同しているのではないか」くらいのチェックは必ず入った。経験の浅いライターでも、ここで内容が担保されていたのである。
実は自分もJTBのPassMe!では「オモシロ探検隊」などの編集を受けていて、アシスタントの由良さんが編集と取材先の交渉を行い、ライターが上げてきた原稿チェックと先方のチェックと同時にJTBさん側の内部チェックもしている。なので掲載までは早くて数日かかる。取材先から強引な修正依頼を受けたことはないが、ごく稀に細かいことを言われる企業さんもないことはない程度。ライターの質が高ければ取材時に信頼関係ができているからだ。
ところがいまの自称Webメディアは、Welq事件の時に明らかになったように、ライターが上げてくる原稿をそのまま流し込んで終了というところがかなりある。ライターも日本語能力が低い人が相当にいらっしゃる。
ライター目指す人は、本を読もう。色々な記事原稿を見るけど日本語が怪しい人が多い。これは若手のみならずベテランもそう。自分の文章ばかり見て本を読んでいないのではないか。この辺りの日本語力は残念ながらラノベではダメ。ウェブのニュースだけでもダメ。古典的な文学作品を読もう。
— Kenji Kato加藤賢治@SQOOL (@kenjikatou) 2018年7月25日
「てにをはが変」や「ら抜き言葉」、何を言ってるのかよくわからないものまで山盛りだ。大手出版社のWebメディアにもあるくらいなので、全体的に質が下がっているのは間違いない。昔は「週刊××」なら1週間に20記事くらい+コラムだったのが、毎日なん記事も何十記事も掲載しないとならず、同等のパワーをかけられないからだと思う。
正直、ライターの質も編集者の質も相当に下がっている。紙時代はメジャー雑誌では最初は「データマン」といって取材だけを担当し、それをアンカーがまとめるタイプもあったが、いまは↑のようにほとんど経験のないライター兼編集者がひとりでやる。中には才能がある人もいるが、「面白」みたいな特定のジャンルに限られてしまう。たとえばヨッピーだって真面目な政治の記事を書けと言われたらたぶんできないでしょう。要するに
ライターや編集者が教育されるチャンスがない
わけです。新兵を訓練なく戦場に出してバタバタ戦死させるようなものですよ。バズフィードが面白いのは、新聞社でこうした訓練を受けた人が中心になってるからだと思うんです。
紙の時代がすべていいわけじゃないが、ライターや編集者がしっかりと力を付けて食っていくためには、こうした訓練の場っていうやつが絶対に必要と思うんですよ。出版社が食っていけなくてどんどん縮小している今、ライターや編集者にこの技術やノウハウを伝えるスクールでもやったらいいんじゃないかと思う次第です。どうですか、このビジネスモデル・・・
ところで・・・・自分は避難リュックにこのクッソ重いモバイルバッテリーを入れていて、iPad Proなら二回チャージできる。iPhoneなら5回は楽勝で、MacBookも充電可能。仮に避難したときに自分のスマホのバッテリーがないのでチャージさせてくれといわれたらたぶん貸さない。が、安否の連絡はしてあげる。なんでコスト掛けてクッソ重いの用意して他人に貸すんだよ。ケチと言われようが準備しない方が悪いでしょ。みんなも自分で用意するんだぞ!。ライターならなおさらだ。w