役に立つコンテンツをどう作るかの考え方について

2012年10月3日

本日は、昨日のエントリーの続き

まずは重い「SEO病」を直すことが、本当の集客対策だと断言しよう

↑ 昨日のはこれです。

コンテンツを拡充せよ、と言われても、なにをどうするかさっぱり分からない人が大多数でしょう。不動産とか求人、波、積雪、天気みたいな情報サイトなら、その情報自身がコンテンツだから、逆に変なコンテンツを作っていってもたいして見てもらえない。その分「情報の見せ方」を工夫すればいい。が、逆に情報サイトの中にはそこを考えずに変なコンテンツばかり拡充させているところも・・・。まさしく本末転倒だがその話は置いておく。

一般の中小企業の場合、「コンテンツを増やそう!」と思っても机上の上ではなかなか思いつかない。でもって仕方なくブログを始めるわけだが、内容も考えつかないので担当者は「今日の弁当」とか「誰々さんが来ました」みたいなどーでもいい内容になりがちだ。個人のブログなら別にトイレ大好きとか、らっきょう天国でもなんでもいいわけだが、いくら零細企業でもこれでは意味が無い。ページ数が増えるのはいいとしても、たった数行では「内容が無いページ」として訪問者様もサーチエンジン様も評価するし、SEO的には本業と関係無い内容が増えるとキーワードの重要性が逆に薄まってしまい、逆効果になることもあるそうです(専門家談)。

つまり、「ブログ書けばいいでしょ、書けば!」的な担当者のオツムでは、悲しいかな、効果は望めません。ブログ何年も書いてるのに効果無い〜みたいなことになるわけです。

では、どういうスタンスでコンテンツを考えるべきか・・・・
簡単です。

客が見たいコンテンツを用意する

ということです。こちらが見せたいものではなく、 客が見たいもの。いわゆる「顧客視点」です。簡単なようですが、これが意外と想像付かない。学歴レベルが高くてもB to Bビジネスだけがメインだった人の中には、コンスーマの視点が全く分からない人が結構います。つまりは客の立場になって考えるという想像力です。コレが足りない人は「赤毛のアン」でも読んでください


↑自分の中では「想像力の王様」と言えば赤毛のアンですけど、なにか?

ちょうどいいネタがメルマガの質問でありましたので、これを例に取ります。メルマガでは一応回答済みですが、ここでもっと詳細に・・・

◆いただいた質問◆
「 ある病院のWebサイトの構築を頼まれているのですが、ただのホームページとして運用する分では深く考えず構築しようと思ったのですが、SEO対策もしっかりやってくれとのことでした・ (中略) 病院という名目上、Twitterをはめ込む事もできませんし、新たなコンテンツを組み込んで行くのも少し難しいと思います。同業者も同じようなジレンマを抱えていると思いますので、何か少しでも有効な方法があれば教えてください。自由診療には酸素カプセルなどを扱っていますので、そこをうまく利用して働きかけることができるのかなと思っています」

まず、このご質問には、「患者はネットを通じて病院になにを求めているのか」という視点が無いんです。酸素カプセルが人気で順番待ちならそれでもいいんですが、これはどうも病院側が「酸素カプセルを大枚かけて購入したのでなんとかしたい」という感じじゃないでしょうか。これを無理矢理アピールしてもそれほど強力なコンテンツにはならないかと思われます。

では「ネットを通じての」患者さんが病院に求めることはなんなのか。物凄く簡単なことを見落としてるっぽいのですが、患者の立場から見れば、ネットから見ているわけですから「ネットを通じて診療予約と待ち時間が把握できる」というのが当たり前のコンコンチキじゃないでしょうか。病院の診察室でコンコンゲボゲボ咳をしている人の横で長時間待たなくても済むし、時間も節約できる。

実際、家の近所の診療所や病院でも、予約から待ち時間まで把握できるところや、受付した時に渡された紙の番号を入力するとガラケーやスマホから待ち時間が分かる病院が数軒あり、実際、繁盛している。自分も行くときはこういう病院へ行く。

ちなみに自宅近所の小さな診療所では、パナソニックが開発してサービスしているこのシステムを使ってます。これだと受付も自宅からできるし、待ち時間も分かる。自宅で予約して受付間近にスクーターで駆けつけるのだ。
しかしこのサービスは「http://euke.jp/」以下に病院が格納されるので、SEOもへったくれも無い。サイトはサイトで作って予約だけここのシステム使ったほうがいいんですけどね(よく見てないのでできるかどうかは知らないよ)

美容院でも、エステでも、こうした予約システムがあれば、ネットの依存度が高い人はそこを選択する可能性が高くなる。しかし、当然ながらサービス提供側でもこれに対応できるようにしないといけないから、多少なりとも「業態を変える」という工程が必要になる。つまり、いままでのサービスをそのままネット上に出すだけでは意味がほとんどなく、適正化してはじめて機能するようになるケースが多いのだが、提供側にはその気が全くない場合も多いし、「安くホームページ作ります」的な業者も言われるまま作るから、世の中には使えないものが多いわけです。

断言するが、「ネットで集客する」ということは、「ネットと親和性の高いユーザーに適正化する」というのと同意語なのである。サービス業ならサービス内容を、ショップなら商品構成をユーザーに合わせて適正化する必要があるわけだ。いまあるサービスや商品をそのままネットで売ろうではなくて、適正化するという一手間加えるだけで、効果は全く変わってきます。

今日のひと言。

料理もネットも一手間かけるだけで美味しくなりまっせ
インスタント食品ばかりでは体に悪いですよ〜

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