沖縄都知事選が終了し、普天間基地移設反対の玉城デニー氏が当選しました。
396632 玉城デニー 無新
316458 佐喜真 淳 無新
で、8万票の大差で過去最高の得票数です。まあ、ネトウヨさんたちが「中国の陰謀だガー」といおうが、とりあえず今の沖縄の民意ってことですね。
なんとなく本土から見ると「沖縄はどんどん遠くなっていく」みたいな気もするのですが、今後はこの傾向はどうなるのか、統計的に勝手に推測してみます。
年代別の投票が凄いことになっている
沖縄は太平洋戦争では上陸してきた米軍と激しい戦いになり民間人に多くの犠牲者が出ました。終戦が70年前ですから当時の人たちはまだたくさん存命です。
沖縄県庁に沖縄の人たちの年齢別人口がありました。
沖縄県民の総数は1,47万1,536人。うち戦前生まれ(70歳以上)は166,206人。およそ11.2%。
ですので、沖縄は少子化高齢化が日本でもっとも進んでいない県と言えます。出産率が飛び抜けて高いのです。離島に行くとじいちゃん、ばあちゃんばかりのイメージですが、本島は若い人が多い。
ですが、沖縄にも高齢化の波は押し寄せています。65歳以上の比率は毎年0.6〜0.8%ずつくらい上昇中
人口はまだ増加していますが、平成37年をピークにこんな感じに
では、今回、玉城デニー氏に投票したのはどんな人たちか
沖縄知事選、年代別ではこうなったらしい。 pic.twitter.com/lnsoXkt4VE
— 葉月二十八 (@haduki28th) 2018年9月30日
これだとわかりにくいので沖縄タイムスと朝日新聞の出口調査では
こんな感じになってるようです。ただしテレビ局と違ってイデオロギーの認識がある新聞の調査の場合、かなり偏差が生じることは前にブログに書きました。
特に集計結果を操作しているわけではなく、中立に見えるNHKや日経の調査は誰でも答えますが、左巻きのメディアの調査には右の人は回答しない事が多いし逆もしかり。自分が「赤旗ですけど」って声かけられたらどうするか考えたら分かる。
なので沖縄タイムスの調査だとバイアスがかかり、玉城デニー氏に投票した人は積極的に答える。それを適当に加味すると
30代はトントンかまたは多少 米軍基地には反対しない。
10代〜20代は米軍基地と共存しても良い
40代以上は米軍基地出て行け
であると推測できるわけです。年齢が上がるほどこの傾向は強くなります。
【沖縄県知事選】投票で若者が最大勢力になれるたった1つの方法選挙ドットコム
今回の沖縄県知事選挙における推定有権者数では若者(10代、20代。合計18.4万人)は60代(19.1万人)の約96%とその差はあまり見られません。一方、推定投票者数では若者が60代の半分ほどになることがわかります。
とあり、10〜20代の有権者数は60代と変わらないので彼らが2倍投票に行けば変わると書いていますが
無理だと思います
どうして若者や働き盛りの投票率が低いのか・・・・
前に書きました。
要は
1 そもそも休みの日くらい好きなことをしたい
沖縄は週休二日とか官公庁くらいのもんでしょう。厚労省の調査では全国で完全週休二日制の導入企業は49%。せっかくの休みに選挙に行って半日潰したくない。
毎日が休日の高齢者とは違う
のであります。
2 サービス業だから日曜だって働いてる
飲食・宿泊サービス業や建設の週休二日制は著しく低い。現地の有人も「ここで週休二日って役所か大企業の支社くらいのもん」と言っております。
沖縄の産業は
こんな感じで、観光に依存しています。つまり日曜に働いている人が多いわけです。20〜50代の投票率はこれでは上がりません。
こう書くと必ず「期日前投票がある」という人がいます。実際に自分も期日前投票が大半ですが、
投票率が63.24%なのに期日前投票が35%だから、投票日前に過半数が投票してしまっている。「最後のお願い」という連呼がたいした意味がない証明みたいなものだが、これ以上比率を上げるのは難しいのではないか。
本当に休めないサービス業では投票のために半休するのも不可能ってことがあるからです。
どうすれば沖縄の民意がかわるのか
単純に考えると投票率のピークは実は60代である。暇だし足腰もしっかりしているからだ。しかし70代になると急に投票率が下がり始め80代には急低下する。
第1の案は
20年待て
という身も蓋もない対策であった。w
いま、沖縄で一番「米軍基地でてけー」は60代〜70代だから、彼らが80歳を超える20年後には沖縄の民意は変わる
のは間違いの無いところ。世代間でこれほど民意が異なるので予想するのは簡単だ。
もっと早まるとしたらコレ・・・・・
何回か書いているが、沖縄の民意を変えたければ政権与党は選挙運動なんかよりこれを最優先すれば良い。
ネット投票!!!
である。
エストニアが有名だが韓国だってとっくに解禁しておる。
先行する韓国のネット選挙から何を学べるか? 浅羽祐樹准教授に聞く 【読解:参院選2013】
安倍さんが憲法改正したいのはわかるが、最後は国民投票になるわけ(そう憲法で決まってます)だから、いまの選挙制度で国会で国民投票にかけることが可決されても、「なんだか怖い」という戦争経験者の高齢者の反対で否決されるのは間違いない。「理屈はよく分からないけどまた戦争になるのはイヤだ」という感情論には絶対勝てない。
であれば、ITは苦手かもしれないが、とにかくネット選挙の実現がもっとも有効でしょう。政党支持を見ても自民は若い世代〜働き盛り、革新は高齢者を基盤と言うことが明確だからだ。
実はいろいろやっているようです。
ネット投票 なぜできない NHK
簡単にできない理由がいろいろあるのは分かる。が、韓国だってできているのだ。ネット選挙が実施されれば、スマホから投票できるわけで忙しい働き盛りや若年層の投票率は格段に上がる。投票のインセンティブだって簡単にできる。「投票したら安室ちゃんのオリジナル楽曲がダウンロードできる ww みたいなのを付けてもたいしたコストではないし、格段に投票率は上がるでしょ。
そんなわけで、与党は全力を挙げてネット選挙に邁進すべきだし、自分も面倒くさいから早く導入してくれよと思う次第です。投票しに行く1〜2時間が無駄!!! この時間に他のことがしたいです。
最近とやかく言われている池上さんだが、ITについての解説とかは「?」というのもあったけど選挙については信頼しています。これは読んだよ