最近、メルマガでいろいろな質問をいただくので、そこからインスパイアされて書くブログが多く、ネタに困らなくなってきました。
でもって・・・本日はいいWEB制作会社と悪い制作会社について。これまたわたしの独断と偏見で述べさせていただきます。あくまでもわたしの価値観ですので一般的かどうかは知りませんが、制作会社を選択するときに参考になればということで書かせていただきます。ちなみに自分自身は「いわゆる制作会社」の範疇には入らないと思いますので「他社の悪口書くな」的な指摘は的外れと先回りして言っときます。
世の中には大別して二種類のWEB制作会社というものが存在します。
端的にいうと、「作って納品して終わり」と考えるところと、「納品した時点が始まり」と考える二種類でございます。いい方変えると、印刷物とは根本的に異なるWEBというものを理解しているかどうかという差でもあります。前者のほうが手離れがいいため、必然的に「格安制作」を売り物にするところは前者になります。
しかし、ここでマーケティングの基本というものをここで振り返りましょう。
マーケティングというものを簡単に言うならば、
1 仮説を立てる
2 実践する
3 結果を解析する
4 それを元に再仮説を立てる
の繰り返しを延々としていくだけのものです。これで経験値を積み、次々と再仮説からブラッシュアップして次に活かす。これだけのこと。トヨタも花王もユニクロもみんな同じ。AppleとGoogleはちょっと違うかも(汗)
でだ。仮に「作って納品して終わり」という場合、顧客のサイトがどれくらい集客できたのか、それとも閑古鳥が鳴いているのか、全くもって知りません。興味が無いといってもいいでしょうか。と、なると、成功体験も、失敗体験も身につきません。まあ、つけようとも思ってないと思われますが。
次に制作するときもこうしたノウハウがまったくないまま、客の言うとおりそこそこ見栄えのいい物を作って「はい、納品」ということの繰り返しです。つまりこういう制作会社にはそもそもマーケティングという概念が消失しています。
こうした制作会社にあたってしまうと、実は作ったものは発注側からしたらそこそこ満足がいくものになっています。言うとおりに作ってるわけですから、当然と言えば当然。しかし悲しいかな、発注者の多くは素人さんで、素人さんの言うとおりに作ったわけですから、大半は閑古鳥が夕暮れのカラスのようにカーカー群れになって飛び回った状態になることが多いです。 しかしどこが悪いかが発注者には見当も付かない。
こちらが一番困るのが、こういうサイトがあるけどアクセスが全く無い、どうしたらいいのか的な相談で、 これはもう、いまのを捨てて一から作り替えるしか無いです的な回答にならざるを得ません。表面上はそれらしくても、中身が無い、上っ面だけというのがこうしたサイトの特徴。「本音が無い」とでもいいますか・・。
◆見分け方と対処方法◆
言っときますが、たいしてアクセスも期待してない、名刺代わりでいいという場合は、前者の制作会社で良いのです。自分の思うとおりにやってくれるので自己満足度は高いし、なにより楽ちんです。ストレスもかかりません。効果さえ期待しないのなら発注者が幸せになれるのはこのタイプ。
しかし、ネットでビジネスしたいと考える場合、特にショップの構築などについて、こういうところにあたってしまうとえらいことになります。たとえるなら定年まで実直にメーカーに勤めたおじさんが退職金はたいて開いた調度品にこだわった純喫茶みたいな感じです。(意味が分からない方はこちらのエントリを・・・)
では、前者と後者を見分けるにはどうしたら良いのか。これはとっても簡単なのです。
だいたいの制作会社は「実績」として誇らしげにサイトに掲載しているところが多いのですが、ここにサイトのキャプチャーと写真とURLだけのところはまず疑ってかかる。言われたまんまで作ってるケースも多いからです。 でもって、質問してみたらよろしい。「ココのサイトは成功したのか」とか「ココのサイトでアクセスはどれくらい」「このサイトで工夫したところはどこか」とか・・。
もちろん守秘義務もあるでしょうから何でもぺらぺらしゃべるところは逆に論外としても、成功しているのか失敗しているのかも分からない、「さあ?」的な回答しかできないところは止めておきます。なんならそこに出ている事例集の会社に直接確認して裏を取ってもいいくらいです。だって大金払うんですからね、それくらいしてもバチは当たりません。中には「うちの会社が事例で勝手に取り上げられている、ほとんどナニもしてもらってないのにけしからん」と怒るところもあります(実体験より)
たぶんみつをさんならこんな感じでいうでしょうが、これは勝手にみつをジェネレーターでわたしが作りましたので、信じないように。
WEB制作では失敗もあります。大事なのは失敗したか成功なのかを把握して、それを次につなげることです。でもって失敗した場合でも原因を解析して、クライアントに素直に説明し、なんらかの手を打つのが「本当にいい制作会社」だと思います。どう?
今朝ほど買った本。Amazonで20円。早く読みたい。神田うのが路頭に迷うかもなのだ!