昨日、Yahoo!ニュースを見ていましたら、とんでもないフェイク放射脳ニュースがトップに掲載されていて驚きました。これをピックアップするということはYahoo!ニュースに
放射脳トンデモがいる!!
ということですが、フェイクニュースについていろいろ言われる昨今、こんなものをトップニュースにしていいのか。Yahoo!個人としてもフェイクを流し続ける人はオーサーとしてどうなのか、ということです。
3.11から8年 “トモダチ作戦”で被曝した米兵23人が癌に 米連邦地裁は米兵の訴訟を却下
ケイトさんは因果関係があると主張、2017年11月、弁護士が購読している裁判所ニュースサービスのインタビューで、こう訴えている。
「なぜ、若く、健康で、鍛えられた人々が癌になるの? 甲状腺の問題を抱えているの? 偶然だとは思えない。外的要因がなければ起こり得ないこと。彼らはみな福島で被曝するという同じ体験をしているのよ」
ケイトさんによると、原告のうち23人が癌に罹患しており、彼らの多くは20代初めに福島の救援活動に従事していたという。また、乗船していた米兵の中には手足を自由に動かせなくなったり、背部に問題を抱えていたり、視力を喪失したりなどの変性疾患を抱えている者もいるという。
米兵の子供や胎児にも影響が見られるようだ。ある米兵の子供は、生後26ヶ月の時、脳腫瘍と脊椎癌で亡くなり、ある女性米兵は妊娠中に先天性欠損症のある胎児を宿していることがわかり堕胎を選んだという。
若くて健康で鍛えられた人だってガンになる。放射線に関係なくガンになる。水泳の池江選手だって若くて鍛えられて健康だがなってるじゃないか。ガンになる要因は被曝だけじゃない。喫煙やアルコールや肥満や食生活や遺伝やまたは突発的なもの、ウイルスなど様々なものがガン要因だ。それくらい常識でしょ。元記事はたぶんコレ
Judge Tosses Fukushima Radiation Class Action
この「トモダチ作戦で被曝した米兵にガンが多発した」というのは、実は自分もFacebookで放射脳の人に絡まれた時に言われたのであるが、実際、被曝してない場合のガンの発症率を知ってていってるとは思えない。
さらにこのオーサーさんは自分で書いているが・・・
筆者が訳した『封印された「放射能」の恐怖』(講談社刊)の著者クリス・バズビー博士は、事故後、米国エネルギー省が各地で測定した線量データを入手していたが、それによると、福島から500キロも離れた太平洋上の船上でも、大量のヨウ素とセシウムが測定されていた。
バズビーってあの放射線除去サプリ販売した詐欺師???
バズビーのバズビー基金(CBFCF)は詐欺団体であり、煽るだけ不安を煽って放射能除去サプリを販売しているのが自分だと報道されるとトンズラ。自作自演で大儲けしようとしたのがバレたわけです。情報商材屋か!!
バズビー氏の疑惑を暴く~全てを疑えというリテラシー — モーリー・ロバートソン
ガーディアン紙に叩かれたバズビー氏はその後、事実上の雲隠れをする。だが支援者に自身の立場を弁明している動画がYouTube上で見つかった。バズビー氏は国際的な陰謀により、自身が狙われていると主張。またイラクのファルージャでは超小型の中性子爆弾が使用された、とも動画で発言していた。この新型兵器の原料であるとされる「赤い水銀」なる物質を調べると、元ネタにあたると思われる核兵器の陰謀説も見つかった。この時点で果てしなく黒に近いグレーとの印象が濃くなる。しかし主張の全体がペテンなのではなく、信ぴょう性のあるデータと裏付けのない主張が巧妙に組み合わされている。バズビー氏は「疑似科学」の路線をひた走っているのだ。このスッパ抜きが滲み込むと、多くの団体はバズビーを前面に出さなくなった。
いまでは放射脳ではないまともな原発反対の人も、バカと思わせるからバズビーの名前は決して出さない。今さらながら出てきたので驚きましたよ。詐欺師の本を翻訳したってことは商売に乗っかってたんじゃん。
トモダチ作戦の米兵のがんの発症率は高いのか
このYahoo!ニュースで
原子力空母に乗ってて原子炉のすぐ近くにいるヤツがなにいってんの
劣化ウラン弾を米軍は使ってるだろ
アルコールや喫煙だってしてるだろ。いやドラッグも
ストレスでもガンになるだろ
と、いろんな声が出たが、そもそもアメリカ人のガンの発症率はどうなのか、東大の医療統計の専門家である五十嵐准教授に調べて貰いました。これが米国政府の発表です。
もしかして軍人は毎晩アルコール飲んで酔っ払うわけにもいかないし、毎日50本も喫煙しながら戦闘するわけもないし、体も鍛えているから普通の人よりもずっとガンにならないかもしれない。そこで軍人と非軍人の発生率についての論文を調べる。
粗くではあるが専門家である五十嵐准教授に試算して貰った。
7万人を8年、のべ56万人年追跡。被曝してない軍人がガンになるのは
1 罹患率(新規発症率)小さい20-24歳の36.0人(10万人1年あたり)使うと、56万人年で200人。
2 軍人、非軍人の比較で、軍人の相対リスクが最も小さい大腸癌の0.35倍使うと、200×0.35=70人。
もっとも少なく見積もって70人から、普通は200人
控えめ推計で70人なので、追跡不能者や未報告者の影響など不確定要素はあるものの、23人のガン罹患率はむしろ
福島に行った人はガンにかからなくなった??? ww
的なくらいの低い確率です。賠償金狙いの裁判が多発するアメリカだが、裁判所が却下するのも当たり前だ。
で、あまりにおかしいのでなんか勘違いしているのかと思って好意で調べてさしあげると、外務省の発表では
70000人ではなくて24500人。これだとがんの罹患者の推定はもっと減って24人から70人くらいになって、23人のガン患者は非常に少なめだが普通の罹患率の下限になる。
この人、70000人の元になるのはこの記事にもあるように
3月12日から60日間、在日米軍基地にいた兵士や家族の合計が70000人・・・・・ww 70000人はトモダチ作戦関係ないです。てか、このフェイクの著者の人、これさえもちゃんとデータを調べてない事が判明しました。
そんなわけで、せっかくPayPay褒めたのにYahoo!ニュースにはがっかりだよ。このまま知らぬ存ぜぬを決め込まず、しっかり謝罪と訂正をしないとフェイクニュースの報道はこれからYahoo!はできませんよ。自分がフェイクを検証しないで流してるんだからさ。