5G時代の動画に関わる仕事について考えてみる

2019年5月7日

人生で一番テンションの低いGWでした。

さて、メルマガ質問が枯渇すると騒ぎましたらかなりたくさんの質問を頂きまして、その中から一問を抜粋してみなさんと共に考えたいと思います。

———- 質問ここから —————-

これから5G時代が来るので動画が主流になる!的なことが
よく言われていますが、動画制作で食べて行こう!と思った場合
永江さんだったらどのようなアイデアが思いつきますか?

クラウドワークスやランサーズだと、
youtubeの制作(1本300円~。誰がやんねん!)
結婚式の撮影やオープニングムービーの制作(数千円~数万円)
の2択な感じでたまに企業がPR動画の依頼をしてる感じです。

労働搾取なイメージもあるし、ちゃんとした金額の案件はすごい数の手があがってとてもじゃないけど制作会社には太刀打ちできません。そのため個人でオリジナルメニューで集客や営業していく必要があると思っています。ちょっと思いついたのは新築住宅を建てる人向けの動画です。法律や安全性の問題など超えなくてはいけない壁はありますが

・新築をドローンで空撮。ミニドローンで完成した家の中も撮影
・建築中をタイムラプスでずーっと撮影
・両方ともBGM付きで編集し、DVDに!

ともに5Gはまったく関係ないですが(汗)スマホ時代のアイデアとかあったらご指導ください。もちろん冷や水も歓迎ですw

———- 質問ここまで —————-

まず、5G時代になったらどうなるかということですが・・・ずっと前にこういうエントリーを書きました。

4Kテレビは家庭用には売れないに一票。だってテレビ自体がオワコンだから

しかし、実はうちのテレビは年末に55インチの有機ELの4Kテレビを買いました。

ええっと。孫さんありがとう。PayPay初回で全額当選で10万円ゲットしました。


どうしても欲しかったというより、PayPayで20%バックがあるからということで買ったら10万円の当選・・・・。では日本では4Kになってからテレビは売れているのか・・といいますと、経済産業省のデータでは

という感じです。しかし日経などは

2018年のテレビ出荷台数、4K効果で前年比4%増

と報じています。4K放送の開始は2018年12月1日。
確かに上のグラフを見ますと2017年までだだ下がりだったテレビの出荷台数が2018年に伸びたのでそのように見えるわけですが、その前にテレビが売れた山は8年前の震災前の景気が回復していた2010年であり、それから8年経過して耐用年数が過ぎたテレビの買い換えが来ただけではないかと・・・・・。または景気も良くなったのでとりあえずテレビも古いのから最新型にしようかなみたいな話ではないかと思う次第です。売り場で売ってるのはほとんど4K対応だからそれで買ってるだけ・・・・。

というのは4Kテレビは買ったものの、4K放送にはろくなものがない。番組を制作するのにコストが高いらしい。これは買うときにビッグカメラの店員さんにも言われたことでした。NHKくらいしか4Kの意味がある放送がないんです。スタジオで芸能人を4Kで見てもなあ・・・民放の4K放送はやる気無しです。
ググったら同じ意見の方がなんとプレジデントに書かれていました。

4Kテレビ放送「6割は興味なし」の深刻度9割は認知ありだが、見たくはない

テレビ番組で4Kの必要がある放送が殆どないので、映画でもみましょうかということになるわけだが、映画を4Kの大画面テレビで見ると

なにこれ、メイキング映像???

みたいな感じになり、スターウォーズでさえシャープすぎてスタジオの安っぽいメイキング映像にしか見えなくなります。これではとうていストーリーに没入できないのですが、「映画モード」というのがありまして、それにするとシャープさが減少して映画のようになりますが、本末転倒じゃないのかな・・・・。

というかリモコンが複雑でそんなの一般ユーザーに分かりませんがな・・・。だいたいうちはJcomだからテレビのリモコンもこれに依存していて2台持ちで操作するの、けっこうめんどいです。自動で映画かどうかを判別してモードを切り換えるくらいはやってほしいです。

そんなわけで、マニアは4K凄いっていってテレビを使い倒すかもしれないが、そこまででもない人が実は大半なので「4Kは確かに綺麗だけどテレビの4K番組はまともなものが皆無だし、映画は安っぽくなってしまう」と思ってしまうわけです。繰り返すけど映画がスタジオ制作のテレビドラマみたいになります。

ネットの5G対応でどう変わる?

さて、すでにアメリカの一部では5Gが始まりましたけど、アメリカ人の友人は実感がないという。それもそのはずでデバイスが゜対応しているのはごくわずかだし、追加料金も必要だ。日本でも同じ事になるかと思うが、それでも5Gは、この記事にもあるように「AIのための大量のデータの送信」のために有効である。

あれ?どこにも動画云々って書いてないよね??

かつてここのエントリーにも書いたが、

音楽業界の本当の敵と戦う、無責任大作戦


楽曲が売れなくなった最大要因はYouTubeだと音楽業界はみんな分かっている。つまり、綺麗な音源よりもお粗末なものでもただならそれでいいという人が大多数なわけです。

ココで質問です。

5G時代になったらと言って、高画質な映像を追加料金支払ってWi-Fiではなくてセルラーで見たい人がどれだけいますか

わたしはほとんどいないと思うんですよ。外出中の小さなスマホの画面で追加料金払ってそんなに高品質の映像を見たいですか? そんな人がたくさんいるならAbemaTVはとっくに黒字化しているように思われる。つまりわたしは5Gになったからと言って5G対応の動画制作の仕事が大量発生するとは思えない。もちろん全くニーズがないわけではなく、あることはあるけど5Gバブルとかにはならないんじゃないのってことです。

なので結論としては「4Kとか8Kの高動画の仕事はたいして増えないのではないか」という身も蓋もないことになるわけです。重たい動画を編集するには速いPCも必要だしそのための機材を揃えるコストも回収できるのかなと思います。

受託仕事に期待するより自分でやったらどうでしょう

個人レベルの副業とか、スモールビジネスでやるなら、受託に望みを掛けるより自分でメディアを創ったらどうかなと思うわけです。
高画質動画を自分で作ってみて、その動画を掲載する。そしてそのためのノウハウや、機材のテストレポート。ともかくも5G時代に的を絞りまくったメディアを創るわけですね。10000字の内容の面白いのが100記事くらい揃えばそこそこアクセスはあると思いますし、世界の高画質動画のサイトの紹介も面白いです。

また、世界の高画質動画を見ることのできるサイトのリンクとか、みんなが探していて便利なものなら検索エンジンも評価するし、SNSでも回ります。モバイル専門のメディアは乱立していますがいまなら「高画質動画」のはざっと見たけどまだないので、興味があるならいまのうちからやって、先行者利益を取るのがいいと思うんですよ。

まあ、これは単なるアイデアなのですが、こういうメディアを自分で作れたら、仕事の依頼もくるかなとは思います。ただ、そのときが来てからではダメで、いまからやることですね。
まずはこのあたりからかなぁ


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