一昨日に公開したこちら
あまりにも表面的な人道、人道を叫ぶ人ばかりでウンザリして、「もっと根本的な事を考えようよ」と提議したわけです。なので私自身の「こうすればいいんじゃない」的な事は敢えて書きませんでした。
SNSでも概ね理解され、「これはもっと深く考えるべき」という人が多かったが、中には「ホームレスへの偏見を助長している」とか「100%受けいれるのが当たり前なのに何言ってる」という建前の人も数名。
「ホームレスも避難所に絶対に受け入れるべき!」
「ではすごい臭気で大声を出して泥酔しているホームレスをあなたの隣に寝かせますか」
というと、ほとんど返答がこない。自分ちが高台で助かったときにホームレスが歩いていたら「うちにはいりなさい」って言うんですかというと「避難所と自宅は違う」とか・・・・・。
こんなうわべだけの人権論はなんの役にも立たない。受け入れるためにはどんな体制を事前に取るべきか、なにも討論しないで建前だけは無駄。実際に自分とこを開放したのは有名人では長与千種しかいないっぽい。
長与千種が台風19号で避難するペットのために道場開放!「どうしても犬や猫を外で置いておかなきゃいけない方は一時預かり致します!」
で、ホームレスで考えているから「可哀想」が来るわけで、こういう質問をしてみたら結果は・・・・
ほとんどの人が断っていい!!と考えてる
ここでほとんどの人が分かったと思うんですが、
問題は、ホームレスか否かではなく、共同生活出来る人かどうか、だけかもしれないですね。他人に危害加えたり物を盗む人は無理なので、定住者がホームレスか問わず、避難所を叩き出すしかない。暴言や悪臭、泥酔や痴漢ってマナーの面で公衆道徳逸脱した人も受入拒否。…人権や差別と関係ないかも?
— 椿 三十郎 (@tsubuyaki30rou) October 16, 2019
ということですよ。ホームレスだからということでもない。ホームレスでなくても下半身丸出しとか、大声でブツブツ言う人とか、泥酔して酒を片手に持ってるとか、いわゆる社会性に欠けた人たちをどうするかという問題です。そんな人は病院に連れていけというのも、今回は台風だったけど震災なら病院はそれどころではない。で、社会性があったとしても、エボラは大げさとしてインフルエンザ患者とかはどうするのか。密集した中に入れれば高齢者や幼児は感染して死に至るかもしれない。その人たちは拒否するのかしないのか。
台東区の問題も、「住所を確認して区外の人は断った」に非難が集中しているが、たとえば
現場「どうも見ても普通じゃない人が来てます。入れますか」
上司「身元を確認してからいれなさい」
現場「じゃあ住所書いてください」
みたいなことかもしれないと勝手に推測もできる。ホームレスの数が圧倒的に少ない世田谷区と同等に比較しても意味がない。
たとえば「基本的に入れる」または「他人に迷惑を掛けるか害を及ぼしそうなのは入れない」にしても、前者なら職員は全員入れるし、後者なら今回のように現場は「区内に住んでる人に限ります」にしてしまうかもしれない。インフルエンザ患者は他人に害があるとして断るかもしれない。
逆に「全員入れろ」なら登戸で子供を刺しまくったどう見ても挙動がおかしい人も、酒瓶持って大声で周囲を威嚇する異臭を放つ人(実際に山手線で見たことあり)も全員いれるのかになります。で、何か起きたら今度は「なんでそんなヤツを入れたんだ」になる。末端の素人の職員にそこまでの判断を委ねられるわけがない。委ねられたほうも困るから「身元確認お願いします」になる。
で、わたしの結論を先に書いてしまうと、上のアンケート結果とは真逆です。別に逆張りはしてません。
基本的には希望者の避難には全員応じるべき
です。ただし、条件がある。
現状の避難場所の体制では現実的には無理なケースも出てくる。そもそも自宅のある目調布も緊急メールでは「避難場所はいっぱいです」ばっかりであった。
来たるべき直下型の震災に向けて、今回はその問題があぶり出された。いまこそ討議すべき状況なのだ。
緊急時に向けて専門家の知恵やノウハウを結集して体制を創る必要がある
わたしの結論はこれです。
路上生活者なら、それを専門にしているNPOもあるでしょう。彼らなら該当者をどう扱えば納得してくれるかもわかるし、粗暴性があるかどうかも見分けがつくはず。粗暴性があるタイプなら別施設へ。そうでないなら他人に迷惑を掛けないレベルの洗浄するための設備も用意しておく。そのためには行政と事前の密接な関係が必要だし予算も振り分けないといけない。別施設の用意も必要でしょう。
暴れる人をどうするかについては警察官を避難所には配備して貰う(されてるかもしれないけど)。粗暴な人や酔っ払い対策の専門家です。感染症患者をどうするのかは専門家の医師と煮詰めて対策を協議しておく。混雑している中にインフルエンザ患者をいれるのは本当に傷害行為になってしまう。
また、東京には年間に1500万人もの外国人観光客が訪れている。彼らが来ている時に震災が起きたら、当然彼らも救出して保護しないといけない。そこに住んでいるとか納税とか関係ない。英語対応も必須でしょう。外国人観光客の泊まるところに東京の避難ガイドとか置いてあるのかな。
一番大事なのは、国としての完全なマニュアル化で、マクドナルドじゃないけれど「こういうケースではこうする」ということをはっきりと事前に決めて、現場に浸透させておき、内容を公開して国民のコンセンサスを取っておくこと。末端の判断に任せないことが大事です。
こうしたことを徹底して行うことで、はじめて「全員受け入れる」ことが可能になるのです。今回は良い教訓であった。次回につなげれば良いのです。すべて想像力の問題です。
そもそもホームレスをなくしていく事が大事
一番欲しかった回答がこれですが・・・
これを読んでから毎日考えていたけど、ようやく自分なりの答えが。
災害時にどうする、というのもそうだけど、本当に議論されるべきは「平時ホームレス問題にどう対応するか」ではないだろうか。
普段興味を示さない人に、災害時に親身になれ、と言ってもできるわけがない。
まずは知ることから。 https://t.co/D0WRQoDigW
— 【沈黙こそ金】ひばりちゃん (@hibari250000pv) October 16, 2019
言ってきたのはこの人だけだった。
実際、都内には
これだけの路上生活者がいるのです。約5000人です。特に新宿と台東区と墨田区は、もう区でなんとかできるレベルを超えている。
で、ブログに書いたように路上生活者も二極化されていて「自由を満喫したい」という人と、そもそも精神疾患や知的障害があってやむを得ず人たちです。後者については本人達には責任がないので、すでに行政がやっている部分ももちろんあるが、それでは全然足りないということが今回証明された。日本の首都東京に5000人もの路上生活者がいる問題はもっと都議会で積極的に討議されるべき重要課題です。
東京の水害は直下型の震災が来ることを考えれば相当に少ない被害であったがそれでもこうだった。今回のことできちんとしたシステムが出来、しっかり運用されることを期待したいです。
舛添さんの唯一の成果といっていいこちら。無料なので絶対にダウンロードしておくように。いいな、わかったな。