これがけっこうバズりました。
このあと、ニューヨークの抗体検査の結果が出てきました。
東大の医療統計の専門家の五十嵐准教授の解説
4/24 ニューヨーク州の抗体検査 (N=3,000)の暫定結果 (微修正)
結論から言うと
全体の陽性割合は13.9%, ニューヨーク市に限定すると21.2%
ということで、ニューヨーク市はなんと5人に1人が感染者でした。
よく「アジアの人は感染しにくいのではないか」と言われていたが、確かにその傾向はあるものの、白人も低かった。ということは白人がコロナに罹りやすいという事実もまたない。w
ニューヨーク州の人口1940万人・ニューヨーク市の人口840万人にこの結果 (陽性割合13.9%と21.1%)を当てはめると、先ほどの「買い物に来た人バイアス」はもちろんあるものの、州全体で270万人・市全体では184万人となる。式は省くが、「3,000人のデータである」ことを使って幅を持たせて推計すると、州全体の割合は12.7%から15.2%。市全体の割合は18.9%から23.4%となるので、州では246万人から295万人、市では164万人から204万人となる。
ここからが重要で
感染者が多ければ、他でも言われているように致死率は下がる。現時点でのニューヨーク州の致死率は5.7% (26.4万人中1.5万人←訂正)だが、分母が大きくなればこの数値は1%を切って0.5%程度になる。
ニューヨーク州の致死率は全世界でも非常に高く、なんと7.7%だったのだが、この調査のおかげで0.5%に下がりました。それでも高いですがニューヨークで亡くなっているのは健康保険のない貧困層で、しかもアフリカ系で肥満体の人が多く、糖尿病と高血圧の疾患のある人ばかりです。数千ドルしたPCR検査を無料にしたとたん、保険のない、しかもリテラシーの低い人たちが長蛇の列を作って2週間後に大量に発病してパンデミック。
ニューヨークでは症状がない人までもが不安に駆られて検査を求め、長蛇の列を作った。
柳澤教授(米国日本人医師会会長)
「たくさんの人々が病院の前に並び何日もそこへ通い『検査をして欲しい』と来ていた。そこでクラスター現象が繰り返されていたかもしれない」 pic.twitter.com/CygSbk8Crw— 雨雲 StayAt? (@xAegvg0JipIY0hD) April 9, 2020
なのでニューヨークはちょっと特殊なわけですが、それでも致死率は0.5%と推測され、現状出ている試算の
シリコンバレー 0.2%
ドイツ 0.37%
比較しても高い。
ちなみに何度も書いてますがインフルエンザは0.1%なので欧米ではインフルより多少高い致死率と言える。
参考までに各ウイルスの致死率は
SARS 10%
MERS 34%
エボラ 40%
はしか 先進国で0.1% 感染者の約30%が合併症
B型肝炎 劇症型では致死率は約70%
慶応大学のコロナ外患者の検査で6%が感染済み
こちらはクルーズ船に乗り込んだ岩田先生のツイート
本も読みました。
これまでの日本は、
1.他国より感染者が少ない
2.感染者は多いが見つかってない。で重症者死亡者が少ない
3.重症者死亡者も多いが見逃されてるか隠されてるの仮説がありました。3を信じる根拠は今の所ないのですが、慶応のデータからは2のほうがよりplausibleです。
— 岩田健太郎 Kentaro Iwata (@georgebest1969) April 22, 2020
で、書かれたブログを紹介します。
東京都の感染者は良いシナリオで23万人以上、悪いシナリオで430万人以上ということになる。
そうすると、東京のコロナの致死率は0.002%〜0.04%
東京のコロナの致死率は0.002%〜0.04%
もう、ヘルペスくらいの勢いになってきました。ww
都民の4割が感染しても192人〜25600人しか亡くならない。
でも岩田先生は
東京に感染者が多いということは「致死率」が下がるからいいじゃないか、という意見がありますがそれは間違い。致死率は関係ないんです。患者が増えれば死亡者が増えるわけで。率より数が大事(説明は端折ります。理解できん、という方はご自分で考えてくださいごめんなさい)。
— 岩田健太郎 Kentaro Iwata (@georgebest1969) April 23, 2020
ともおっしゃってまして、これはわたしのいい方とは異なります。が、こちらも正しい。理由は簡単です。
向いているKPIが異なるから
KPIは(Key Performance Indicator)の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と言われます。岩田先生のような感染専門家は、「感染を広げず1人でも死者を減らす」のがKPIです。それは非常に真っ当なことです。そのために全力を尽くしていただいてます。お医者さんはみんな、目の前の死者を1人でも少なくするために必死に頑張ってます。
しかし、行きすぎた自粛で経済破壊が起きてたくさんの倒産、破産、死者が出ても、それは先生のKPI外のことでお医者さんにはなんの責任はありません。
たとえばテレビのワイドショーでは毎日煽ってばかりいますが、それはワイドショー担当のKPIが「視聴率をあげること」であって、視聴者を落ち着かせようとか会社の利益を上げようになっていないからです。テレビ局はどこも放送の広告費よりイベント収入が多くなっているわけですが、コロナでお台場のイベントができなくなって大赤字になっても、ワイドショーの担当には一切の責任がありません。だから煽るのです。
で、こちらは失業率と自殺者には明確な相関関係があるという論文のグラフ。
で、このブログを書いてるわたしはというと、とりあえずコロナについては「倒産や破産を減らして1人でも経済死を少なくする」ということを念頭に置いています。ホリエモンも同じだと思います。
こちらはわたしのフォロワーさんです。
自分の友人にも勤務していた有名飲食店が店を閉めて全員解雇になったのもいるし、日本に数百店規模の店舗を持つ会社は自宅待機の社員の給料を4割カットしました。
突然の解雇、家賃もう払えない…2日で5000件超の生活相談。生活保護妨げる”水際作戦”続く実態も
ドイツではいまだ毎日かなりの死者を出しているのにメルケル首相は学校を再開し、大規模以外の店舗は開きました。ドイツの新規感染者です。
日本の半分の人口で感染者数155,054、死者5767、重症者2,908
演説を見ましたが、「新規感染者が横ばいになったので拡大は落ち着いたと判断した」と言ってました。EUで一番お金があるドイツでさえ、経済をこれ以上は殺せないのです。世界で一番死んでいるアメリカはまだ終息していないのに経済を再開します。
で、日本はというとドイツの2倍の人口で感染者数12,829、死者345、重症者263です
なんでこれでもっと規制しろになるの!?
どんどん破綻してどんどん失業者が増えてるのに、なんで怖い怖いが止まらないのか。本来であれば政治家は「国民全体の幸福と命を守る」っていうKPIのはずが、完全にど素人ぶりを発揮して感染症のお医者さんのKPIに従っているようにしか見えません。
同様に「社員や家族を守る」っていうのは社長であり、父であり、母のKPIだと思うのに、いつのまにか多くの人が、「家族を路頭に迷わせても知らないお爺さんの寿命を数年間伸ばす」に脳内変換されてしまっています。これってテレビのせいでもあると思うんですよ。
中にはコロナに感染したらぜったい死ぬとまで思ってるバカもいて、こういう人のKPIは「自分は死にたくないからそのためには知らない人が破産して死んでもいい」になってます。
コレ見てちょっとは落ち着けと。そんなわけで5/6までは渋々付き合いましたが、5/7過ぎてもまだ自粛しろとかもっと厳しくしろということには断じてしたがうつもりはないです。わたしのKPIは繰り返しますが
倒産や破産を減らして1人でも経済死を少なくする
です。よろしかったら一緒に戦ってください。