わたしが主催しています「21世紀を生き残るための「永江 虎の穴塾」では、5月からの塾生を募集しています。コロナ禍の間、希望者は毎月30分。わたしと1:1でzoomでブレストができます。
また、明日5/4には永江塾のメンバーである音喜多参議院議員と、「宇佐美典也とおときた駿の「ゆるい政治」サロン(いま新規メンバーは募集停止だって)との合同で「いま。政治に参加するには」というイベントをZOOMで開催。定員は100名ですのでぜひご参加下さい。
あくまで仮説でしかないエントリーで検証は世界中でしている最中ですのでそれを前提にお読みください。
また、ピークアウトと書いているのは正確には「増加率が鈍る」ですのでご了承ください
昨日のエントリーで「明日は専門家会議の資料を解説するよ」って書いたのですが、読み込んでいたら「あれっ」というものが出てきましたので急遽予定を変更してコレを書いています。割と爆弾かもしれない。
実はわたしの灘の10年後輩のお医者さんからあるアドバイスを頂いて、コツコツと論文読んだりしていたのですが専門家会議の資料でドスンとはまりました。まず、日本は欧米と比較して新型コロナの重症化率も死亡率も相当に低い。しかしそもそも感染率も非常に低いという事実があります。まずはそのファクト。
目次
ダイヤモンド・プリンセス号とフランス空母を比較する
自衛隊中央病院のサイトに詳しい報告があります。
乗っていたのは日本人以外にも欧米人もいました。患者の平均年齢は68歳で国籍は17の国と地域。48%に基礎疾患あり、高血圧が最も多かったとのことなので、要するにウイルスを大量に吐いて、感染しやすく、感染させやすく、発症しやすく、重症化しやすい高齢者が多く、しかも新型コロナって人ごとかの時だったのでマスクどころか手洗いもしていなかったはず。それなのに
ダイアモンドプリンセス、563/2666人乗客、21%陽性
仏空母シャルルドゴール2010名乗員中1081名(総員の54%)陽性
仏空母はコロナ感染が広がってからだからかなり警戒していてコレです。しかも広がり方が非常に早い。4月7日に最初の感染者が見つかったのに10日後にこうなった。ダイヤモンド・プリンセスは2/1に最初の感染者で下船が始まったのは20日後。仏空母には高齢者は乗ってるわけないのにこの差です。
のちに米空母セオドア・ルーズベルト2400名中、現在600名(25%)PCR陽性。うち60%は無症状、1名死亡で、このあとどうなったか報道されないがこの時点でも屈強な海軍軍人なのに高齢者ばかりのダイヤモンド・プリンセスより感染率高いのです。ダイヤモンドプリンセスが日本人と東南アジア人だけだったらもっと差が開いた可能性があります。
異様に早く収まった韓国
ずっと不思議に思っていたのですが、ロックダウンもせず、中国からの流入を止めなかった韓国が終息しています。
韓国は監視社会だとかクラスター班が多いとかいろいろ言われていますが、コロナウイルスは根絶できないはずなのにコレです。
韓国のコロナ騒動は1/19に始まり、2月19日には宗教団体経由で大爆発しました。しかし新規患者はそのあと2週間でピークになって終息します。いくら監視していたからってこれはあり得ないスピード。韓国の実効再生産数がわからないのですが、ご存じの方はいつピークアウトしたか教えてください。
ちなみに韓国が大爆発している2月末にベトナムにいったわたしですが、日本は韓国や欧州からの渡航を止めたのにベトナムはゆるっゆるで、韓国を止めたのは3/28です。つまり新規患者が猛烈に増えているときです。ベトナムには韓国からの観光客が物凄くいて、欧米からより多いくらいでした。しかしベトナムの死者はいまだゼロなんですよ
日本はとっくにピークアウトしている
実は、感染症対策には「実効再生産数」という数値が必要で、これは1人の感染者が何人に感染させるかを表しており、1.0以上だと感染拡大へ、1.0未満だと収束へと向かいます。ドイツも1を切ったので開放しますとメルケルが言っていました。しかし専門家会議はいままでずっとこれを公表せず禁止していました。やっと書かれた5/1の発表資料を見ますと
日本は3/25、非常事態宣言2週間前にピークアウト!!!
しかも非常事態宣言の4/7で0.7、つまり他国が解放する以下の数値まで下がっていました。レポートにはこの理由が書かれていないのです。隠蔽しているわけではなくて、感染症の専門家も「なんでこうなってんだ」ということが理解できないから書けない。東京都のピークアウトはもっと早くしかも劇的に下がっている。
苦し紛れに「3月25日の東京都知事による外出自粛の呼びかけの前後から、新規感染者数の増加が次第に鈍化」と書いてあるが、自粛の呼びかけしたからって夜の町は普通にやってたし、そんな急に効果でるわけない!!!
ここで疑問が湧いて、全国各地の実効再生産数の推移を見てみました。驚くよ。
大阪は
3/3にピークアウト!!!
沖縄は
3/24にピークアウト!!!
ちなみに中国人観光客の多い都道府県は
1位 東京都
2位 大阪府
3位 京都府
4位 千葉県
5位 北海道
だそうです。ただし人口比があるので東京より大阪や京都のほうが本来は上になります。他も見てみます
3/2にピークアウト!!!
3/27にピークアウト!!!
北海道は4/16ですが、北海道は人口密度が低いので以下に述べるように他とは同一で考えられない。札幌の実効再生産数を見てみたいがでてこない。
なぜ日本はこんなに早くピークアウトしていたのか
テレビでも「なんか変だな」という声が上がりはじめた。
【後出しジャンケン】
辛坊治郎「昨日発表された所では、緊急事態宣言が全国に拡大される前に、既に実効再生産数は東京も全国も1を下回っていた。欧州なら緊急事態宣言を解除するレベルで、緊急事態宣言は要らなかったのでは」
当時はわからなかった数字を見て、当時の判断の否定する
溜息出るわ? pic.twitter.com/jpOhVSyDcC
— ピーチ太郎2nd (@PeachTjapan2) May 2, 2020
しかしこれはやっぱり後から「非常事態宣言は必要なかった」と言うのは無理。4/7当時にはわからなかったはずです。しかしいまはわかっています。なのになんで非常事態宣言を延長して経済壊すのか。噂によると小池さんは7月まで伸ばしてコロナを終息させたという旗印で次の選挙に臨むつもりだとか。控えめに言ってクズ。
しかし、韓国や日本はどうしてこんなに早くピークアウトしたのか。そしてベトナムやカンボジアは死者ゼロ。アジアの国々はけっして医療も万全じゃないのに感染者が少ないのか、永江モデルでわかりやすく説明します。
あっ、その前に感染者数をきちんと調べてないから無意味ダガーのかたのために、いまやコロナ脳になってしまった山中さんが作られたグラフをお見せします。ノーベル賞とった科学者の作ったグラフですよ!!
陽性率が激低下中!!!
実はわたしも陽性率が低下したのは検査数が増えたからだと思っていました。しかしそれでも検査件数は2倍にしかなっていないのに、陽性率は1/5なんですよ。
普通の頭で考えれば
陽性の人がどんどん減っている!!!
ということでしょう?
大事なのは昨日も書きましたが、コロナの抗体を持っているのは1〜3%程度なのでコロナウイルスの集団免疫を獲得したとはどうしても考えられない。
こうなってくるとこういう仮説しか成り立ちません。
まずは日本、いや東アジアのケース
なんらかのコロナウイルスに対する抵抗力がある人が多く、コロナウイルスはその抵抗力を持っていない人に感染する。もともと抵抗力がない人は少数派だから、感染者数は少なくなる。
これに対して欧米は
抵抗力がある人がとても少ないため、爆発的に一気に感染が広がる。ニューヨーク市では抗体は15%で2ヶ月も前にスタートした日本の5倍以上です。
これだと日本がすでにピークアウトしている理由が見事にはまります。つまりそもそもアジアにはコロナに感染する人の比率が非常に少なかった。だから春節に中国人がたくさんきてみんな感染したけど全体から見るとわずかだったということ。いかがでしょう。なにかほかに理由は考えられますか?
浮上してきたHLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)
このなにかしらの抵抗力についてはBCGという説がありますが、論文が2つ出て1つは肯定的、ひとつは否定的で割れました→現在は肯定が20本くらいになっているということでした。オーストラリアでは臨床実験中です。
で、実はいま注目されているのがHLAという白血球の血液型みたいなものです。勉強したばかりなので違っていたら指摘お願いします。HLAは日本人は大きく分けると4タイプあるそうですが、両親から遺伝的に受け継ぎ、国や民族によって、さらには個人によっても大きく異なるそうです。ゲノム解析で分かってきたヤツ。
持っているHLAによって罹りにくい病気がある事はすでにかになり分かっていてここに一覧表がありました。
お医者さんが読んだらわかると思うが一般人には荷が重い説明
4月26日 新型コロナウイルスへの感受性についての研究が少しずつ始まっている(4月17日号 J.Virology オンライン掲載論文)
HLAとコロナの耐性の論文も出てきています
Human leukocyte antigen susceptibility map for SARS-CoV-2
SARSにもHLAが関係していた
SARSの感染・発症・重症化の分子機構 ベトナムにおけるHLAとSARSの関連
この論文を読みました。凄いよ
研究者ではないのでイマイチ意味が分からないが、SARSの時は日本人に患者は出なかった。SARSの患者数は
中国系に多発。日本では1人も出なかったのだが、特定の中国の人が多く持つHLAがあると逆にSARSにかかりやすく、HLA-B * 46:01を保有すると今回の新型コロナに弱い可能性があると↑の英語の論文にありました。またHLA-B * 15:03はコロナに対して防御力があると。
ここからは素人なので自信ありませんが、ここの表で見ると、コロナに弱いHLAを持っているのは日本人の4-6%。この辺、適当なので話半分です。
ということは上の仮設では「HLA抵抗」と書いたけれど、実はそうではなくて「コロナに感染しやすいHLA因子」という可能性のほうが多いかもしれないのです。欧米人はそれを持っている人がたくさんいて、アジア人は少ない。ベトナムやカンボジア人は持ってる人が全くいないみたいな・・・
ちなみに新型コロナの正式名称はSARS-CoV-2です。SARSの亜流なのです。そしてこの説が正しいと日本では院内感染や田舎を除くと新型コロナは急激に終息に向かうはずです。韓国と日本のHLAは非常に近いらしいので死者数は人口比から韓国の2.5倍の700人くらい〜高齢者が多いから1000人行かずに止まりそうです。当たってくれ。
そんなわけでいまからこれ読む。理解できるかな