精神科医の香山リカさんが、上手いこと言っていた
この人、実は昔、売り出したのは週刊SPA!で、担当のU部さんはわたしも親しく、しかもSPA!でけっこう原稿書いてたので何回かお会いしたことも、インタビューしたこともある。この間テレビで見たら・・・かなり老けてました。だって25年ぶりだもん。
原発鬱
「有害な物質が大気中に溢れている。飲み水には放射性物質が入っている。今回の原発事故によって、こうした「被毒妄想」に代表される誰もが潜在的に持っている根源的な恐怖が増幅されてしまったのかもしれません。実際に、原発事故が起こってから頭が痛い、吐き気がするといって病院に駆け込む人が増えています」
http://diamond.jp/articles/-/12152
友人、知人周りでも「原発鬱」は非常に高い確率で見受けられる。いつも不安で寝られないとか、やる気が起きない、周囲がみんな嘘をいっている(被害妄想は鬱の典型的症状)、前期的症状としては
楽しみを感じない
興味を失う
集中力の低下
決断力の低下
慢性疲労感
性生活の低下
不安・焦燥
みたいなのがそうです。実は自殺者は日本では年30000人います。普通の精神状態では自殺というのはしないので、鬱傾向か統合失調的な精神疾患が自殺者には多かれ少なかれあるそうなので、原発鬱をあおり立てるような気風にはどうしても賛同できません。なのでこのブログでも、無責任に不安をあおり立てる風潮はいかがなものかといつも書いてます。
実際、自分も大震災の一週間くらいはこんな感じではありましたが、いまは落ち着きました。
東京も千葉も現在の放射能値はすでにほぼ平常時。放射能数値だけを言えば自然放射能値の高い山口のほうがよほど高い(東京0.062、山口0.097マイクロシーベルト/時)。ブラジルのカラパリはいつも毎時5~高いところでは15マイクロシーベルトらしい。放射線が体にいいってことで保養地になってます。
海底に放射性セシウムがといっても、半減期が非常に長い放射性物質は出る放射線も非常に弱いから、実はそんなにたいしたことないと思うのだが(セシウムは×ベクレル出たという報道はあるが、そこから放射線が何シーベルト出たとかは報道されてない)。
ヨウ素131の半減期は8日だが体内から排出されるのは100~200日後。つまりほとんど体内で放射線を出し尽くしてから排出される危険度が高い放射性物質なのにたいし、セシウム137は半減期30年。排出に一年かかったとしてもたいした放射線は浴びないわけでヨウ素131のほうが断然危険なわけですよ。でも、全然区別が付かない人が多すぎ。
ところでγ線は電磁波だってことも知らない人が多いのにはびっくりだ。γ線の波長が長くなるとX線になり、もっと長くなると紫外線です。だから紫外線にも高い発がん性があるんです。放射能が怖いなら日焼けも避けた方がいいです。だって癌因子だもん。
前にも書いたが1960~70年代にかけて中国ではものすごい数の大気圏内核実験をやり、日本でもいまと同等のセシウムやストロンチウム、プルトニウムもが降り注いだわけですが、フツーに生きてます。てか、原爆実験はチベットだったわけで、そこら辺の人はその数千倍くらいはかぶってるわけだが白鳳も朝青龍も元気なわけで・・。
とまあ、こういう話をしても、原発鬱の人には通じません。
とにかく不安で不安で仕方ない。原発=諸悪の根源で、これさえ全部止めればすべて解決。有害な物質が大気に流れてるのなら排気ガスも重大な癌因子だし、原子力発電所の近くで小児癌の発生率が上がるのなら、火力発電所で働く人は癌の確率が異常に高いというデータもある。つまり高圧電線の近くにはいない方がいいわけですが、そんなの関係ない。とにかく放射能だけ怖い。
数十年後に癌になる確率が0.5%あがることがそんなに不安なら、たばこのほうが確実に癌になる確率が高いわけだが、そっちは平気。このあたりが全く理解できない自分はたぶん鬱にはならないと思います。だってロシアもイギリスも放射能垂れ流しているし(ソースはこちら)、原発廃止を決めたスイスだってわざわざ海に核廃棄物を持って行って捨てていたそうです。あと50年、地球が持つかもわかんないのに(温暖化もやばいし)、30年後の癌の確率がちょこっと上がったってたいしたことないと思ってます。どうせ自分は死んでるし。ただ、乳幼児は別だとは思うが、それならタバコや電磁波や排気ガスや添加物も避けてやらないとだめでしょう。一番「?」の方は、こうしたことには全く無頓着なのに、とにかく放射能だけ怖いって言う人。
放射能は目に見えない毒だから怖いという方には、「放射線って電磁波なんだよ。放射性物質は電磁波出してる粒子です」って言うだけで、得体の知れないものから、なあんだになって鬱から脱出できる人も多いかも、ですね。