前々から出版業界では「もうすぐ来る」と言われていましたが、ほとんど全く話題にもニュースにもなっていなかった、AppleのiBooks日本語版、本日出し抜けに来ました。iBooksをアップデートすると日本の本が「store」に表示されます。
ところでiBooksのstoreだからiBooks storeかと思ったら、iBookstoreらしい。iTunes Storeなのに何でしょう。教えて英語に強い人。
これはPCのiTunesのオーディオブックからの画面。
iBooksは日本語化が相当に遅れていたので、いままではアプリとしてapp storeで販売するしか無かった。しかし制限が物凄くきつくて、本はなかなか認可されないなど敷居が高かった。
MMD研究所、電子書籍を読んでいない人の電子書籍利用意向調査結果
「電子書籍を読んだことがない」と回答した人(244人)における電子書籍を読んだことがない理由は、「電子書籍を読める端末を持っていないから」が50.0%、「紙の書籍のほうが好きだから」が33.6%、「電子書籍は読みづらそうだから」が27.9%、「電子書籍に興味がないから」が20.9%、「現状のままでよいから」が20.1%、「電子書籍を読める端末の価格が高いから」が16.4%、「電子書籍がよくわからないから」が6.1%。
というデータがある。母数が少なすぎてなんともいえないのだが、日本で一番売れてる携帯端末はiPhoneなわけで、「電子書籍を読める端末が無いから読んだことが無い」というのがこれほど多いというのも変だな、と思っていた。が、先日、ある英会話勉強法のKindle本の発表会に呼ばれて行った時、著者の方もその英会話教室の生徒さん達も「電子書籍の買い方が敷居が高くて全くわからない」と言っていたので、はっと気づいた。発表会ではなんと「そのKindle本の買い方」のレクチャーまでしてました。
面白かったので周りの人に話を聞いてみると・・
1 KindleやBookliveのアプリで本が読めることを知らなかった
2 アプリは知っていたが、使い方がわからなかった
3 さらにAmazon以外のブックスタンドなんて、全く存在自体を知らない
という感じでした。iPhoneで写真撮ったりソーシャルに投稿したりLINEでスタンプ送ったりはしているが、Kindleアプリで本を読めることは知らず、Kindleなら専用ブックリーダーを買わないといけないと思い込んでいた人多数。中にはKindleアプリをダウンロードしてみたが、アプリをダウンロードしても中は空っぽである。アブリからは買えないのでAmazonに行ってKindle本を探してデータを同期させて、というのがよくわからないというのである。
なるほどね・・・・。ということだ。自分を中心に考えちゃいけないのです。しかしそれを考えるとiBookstoreなら、電子本をiPadやiPhoneで買ってそのまま読めるわけだから、Kindle Fireで電子本を買うのと同じである。ノンストップで購入から読書までいけるわけだから、実はAmazonよりずっと有利なわけですよ。これはAmazonヤバス、ということで・・・期待していたのであった。
が、本日見たところ、内容はかなり惨憺たるもの。オープン急ぎすぎだろう・・
これはiPhoneだけどPC版では「自己啓発」というジャンルが別にある。このジャンルの並び順も、PC、iPhone、iPadで全部違う。いいかげんにせいよ!!
PC版iTunesでは上より
SF/ファンタジー
アート・エンターテイメント
科学
キッズ/ヤングアダルト
iPadは上より
コンビュータ/インターネット
スポーツ/アウトドア
ノンフィクション
ビジネス/マネー
どこをどうやったらこんなめちゃくちゃに出来るのかマジで謎。寝ながら仕事しているんだろうか・・
※午前11時になってPCとiPhoneは慌てて統一された模様。つまり意図的だったわけじゃなくて単なるミス
で、肝心のジャンルを見ますと・・・
iPhoneの23のジャンルで本があるのはたったの5ジャンルのみ。
あとは空・・・・
啓発本だけは満載(笑)、正直全く使えない。
で、iPad版だけにリンクがあるのがこちら・・・
iTunesとiPhoneからではリンクが発見できなかった。見つけた方がいたら教えてください
Kindleと同じ、セルフパブリッシングのお誘い・・・Appleの場合、専用の編集ツールであるiBooks Authorを配布しているので、これが使えるならできるはずなんだけどどうしてiPadだけで告知??
※こちらも昼前にPC版からリンクされました。当日になってあれあれ校正しているというていたらく・・・と、思ったら今度はiPadから消えた。この会社、やっぱり変。
どうもここ最近のApple、かなりおかしくなってる気がする。もともと出る製品はバグが付きものという会社ではあったが、いまはそうじゃなくてケアレスミスとか、仕事に身が入ってない感じなのです。スカスカのマップもそう。峠を越えた企業というのは優秀な人材が流出し、入ってくるのは高給とブランドに惹かれた人ばかりというのが相場になってきて、体制も官僚みたいになってくるというのが相場だが、iBookstore見る限り、その香りがぷんぷんしているんだがどうでしょうか。マップもそうだけど、ちゃんと誰かがチェックしているのかめちゃ疑問ですよ。
本日、村上福之くんと対談のためこれから準備します。楽しみだ
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