減税してほしいなら過疎自治体を統廃合して道州制に移行すべき

2023年4月17日

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またも社会保険料が上がる???

社会保険料は税金ではなくて保険の掛け金だと思っている方(特に高齢者)が多いのですが、紛れもなく強制的に徴収される税金です。本来なら「高齢者扶養税」とかいうべきもの。

社会保険料も「税」である

厚労省のサイトからですが・・・
この社会保障の出費は高齢化社会になってこんなに激増

 

国の歳出のうち、税収でまかなわれているのは5割程度で、4割強は国債でまかなわれています。そうした中で、社会保障の財源には、保険料のほか、多額の「公費」が使われており、社会保障のための「公費」は、国の歳入の大きな部分を占めています。社会保障制度の改革とともに、将来世代へ負担を先送りしないためにも、給付と負担のバランスについて不断の検討が必要です。

なんと年金と医療と福祉合わせて131.2兆円が使われているのに、保険料収入は74.1兆円しかない。

とにかくなんでもいいから税金下げろ
↓ 
年平均2〜3兆円も社会保障の出費が増えてるのに無理

になっちゃうわけです。おじいちゃん、おばあちゃんが入院して家計が火の車なのに小遣い上げろというみたいなもんですよ。

わたしが何度も言うように、12人で1人を支える時代(1962年)に作られた、つまりいま82歳以上の人たちが選んだ政治家が「子どもや孫を奴隷にしてあなたたちの年金や医療費を負担させる」と決めた法律で、現役は給料から強制的に社会保険料を30%(誤魔化すために会社が15%負担としている)引かれています。↓エコノミストオンラインから図を借りました。

実はグレーの部分は消費税の負担などよりはるかに多い。だってこのグレーの部分。会社が同額を負担しているので実際にはこの2倍あるんですよ。

本来であれば200兆円ある年金の積み立てから、一度この次世代を奴隷とするシステムを組み直して、払った額に応じて支払う制度に組み替えるべきだが、そうすると80歳を超えたような人たちはみんなすでに貰いすぎで年金はなくなる。いいだした政党はシルバーパワーで大敗するのが確定するからまったく誰も口にしない。マスコミもまったく報道せずにレミングは崖から落ち始めているのである。

同様に医療も一番上のグラフのようにアホみたいに増加しているので、高齢者の負担を現役と同じ3割にして、さらには一定年齢(まずは85歳かな)を超えたら高額医療制度の適用外にする。

現在だと85歳を超える高齢者が手術をうけて100万円だとすると1割負担で10 万円ですが実際には高額医療制度があるのでもっと安くなります。たとえば3割負担になっても100万円の費用は87430円になってあとは税金です。これだと現役が死んでしまうので、一定年齢まで生きたらあとはできるだけ自費でやって下さいということです。

しかしこれも政治家が言い出したら高齢者から集中砲火を浴びて落選確実。テレビが報道すればクレーム殺到です。であればもうひとつ、国の支出を大きく減らして減税に持って行ける手段があります。しかも社会保障より反発は少ないはず。

国が16兆円も歳出している地方交付金を減らす


なんと莫大な社会保障出費の44%にもあたる地方交付金。これはいったいナニに使われている?

たとえば知事がコロナでロックダウンせよと大騒ぎしていた鳥取県です。
人口はたったの56万人。東京の板橋区と同じです。
板橋区は区議会議員定数が46人

かたや鳥取県は
県議会 35人
鳥取市議会 32人!
米子市議会 26人
倉吉市議会 15人
境港市議会 15人 ここまでで123人。

この下に町議会が16、鳥取県には村がなく1万人以上という町の基準を満たすのはたったの7。人口2000人台でも町を名乗る自治体がゴロゴロ。2000人しかいない町でも町議会の議員は10人もいるから、人口56万人の鳥取には議員を名乗る人たちが300人位もいることになる。

同じ人口の板橋区の6.5倍の議員数

同様に、地方公務員も板橋区の職員数は3700人ほどだが、鳥取県庁だけで1万1809人!!!!
もちろん板橋と違って警察、公立学校、県立病院の職員も含まれるから単純比較は出来ないが、そのしたに4つの市、16の町があり、人口2000人くらいの町でも職員は70人くらいもいる。死ぬほど効率が悪いわけです。

自分たちのお金で運営しているなら良いが、鳥取県の収入は

県税は13.8%、地方交付税がなんと36.9%、国庫支出金(補助金)が20.5%と、ジャブジャブの補助金漬け。地方交付税は都民が払った税金です。町に至っては人口2000人規模だと、49.5億の予算のうち、地方交付金16億、国庫補助金5.7億で町税は6.9億円しかない。

こういうのが積もり積もって一般会計の16兆39992億円の支出になるわけですね。

自治体の合併を推し進めると多額の補助金が浮く

かつては平成の大合併というのがありまして

地方議員の数は半減しました。当時が日本の人口のピーク。しかしそれから20年近く経過し、人口は大激減中です。

平成の大合併の効果を総務省はこのように見積もっています。

これだけで年間2兆円の支出の圧縮が見込めたのですが、一応減少しています。が、また政治家のお手盛りで増やしはじめている。意味ない!!

2012年に盛り上がった道州制はいま・・・

平成の大合併の時にいっそ道州制にしてしまってもっとコストを削減しようという声が出ました。しかし内閣官房みても平成20年くらいからまったく更新されていない。

道州制基本法案を臨時国会で徹底審議せ 2013 PHP総研

現実の政治課題として位置づけられたのは2006年のこと。第一次安倍内閣が初めて道州制担当大臣を置いた時である。それから6年後の2012年の衆議院選挙で、道州制の推進気運は一気に加速した。与党の自民、公明に野党のみんなの党、日本維新の会を加えると、480議席中400議席を道州制推進の会派が占めたのである。

自民党が2009年にまとめていた「道州制基本法案に盛り込む事項の検討(案)」では、「基礎自治体は人口30万以上、少なくとも人口10万以上の規模」で、「700から1000に再編」と記述されていた。これが町村会の根強い反対のもとになっている。

まあ、地方議員は議席と既得権益を失うわけで反対するのは当然です。既存政党は選挙の時に地方議員の助力が必要なのでどうしても腰が引けてしまう。

いま、はっきりと公約に挙げているのは維新だけのようです。

地方分権と東京一極集中の是正
中央集権体制と東京一極集中を打破し、地方分権、多極分散型の国家構造を実現する。そのための第一歩として首都機能を担える副首都大阪をつくり、中央省庁をはじめとした首都機能の一部を移転することで東京一極集中から東西二極への構造転換を実現する。また、地方政府の権限強化(道州制等の導入)により、現在の融合型行政を改め、国と地方の水平的な役割分担による効率的な行政を実現する。

例によって国債刷ってばら撒いて土木の公共工事やれの京大の土木の教授は道州制になったら地方が殺されるとポジショントークでいっているようですが、そりゃ道州制になったら国債撒けないし不要な土木工事はしなくなるから土建屋はキツいでしょう。

維新の支持層は都会の団塊ジュニア、つまり40〜50代の現役である。データで見ると

やはり関西地区と東京が周囲より高い。田舎にはほとんど自党議員がいないからしがらみがないのだろう。

まとめると・・・・

税金を下げてほしいなら
社会保障を下げるのが一番だが
反発が大きく非常にむずかしい
令和の超大合併で毎年10兆円減らせ

からのほうが痛みを感じる人が少なく、政治家も反対しづらくて通りそうな気がしますよ。一時は道州制は自民も他党もこれからはこれしかないと燃えていたわけで、ここまで税金と社会保険料がキツくなると「道州制を早く導入して税金下げて」の声が国民から高まればまた動き始める可能性がある。田舎の高齢者も後期高齢者になって急に人口が減っていきますからね。

地方分権するためとかいってもほとんどの人は意味がわからないから、「税金下げるため」がもっとも効果的なコピーです。

元日銀の方が書いているこんな本もありました。

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