海外に行かなく(行けなく)なった日本人

2023年6月13日


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永江一石の何事も仮説立てる主義!

インバウンドはめちゃくちゃ来ている


↑動画版です

海外からの観光客が戻ってきています。

2023年のインバウンド需要は4.96兆円と早くもコロナ前を上回る予想 野村総研

さらに

訪日外客数が当初の予想を上回るペースで回復していることに加えて、もう一つ予想外であるのは、訪日外客数一人当たりの消費額が思いのほか増加していることだ。観光庁の昨年10-12月期の訪日外国人消費動向調査によると、同期の消費額、いわゆるインバウンド需要は5,952億円となった。これを同期の訪日外客数で割ると、一人当たりの消費額は21.2万円となる。これは、コロナ前の2019年15.9万円を上回っている。

一人当たりの消費額は21.2万円

まあ、円で見てるからでドルで見たら変わらないかもしれない。が、とにかくめちゃお金を使ってくれている。日本人の実質賃金が低下している今、海外からの観光客がドカドカお金を使ってくれているのは本当にありがたい。5月末の原宿もこんな感じ。Instagramではよくお目にかかる、金髪短パンティーンエージャー女子がたくさんいて映え動画を撮ってました。

いま都市圏の学校や保育園ではコロナどころか、ヘルパンギーナにRS、インフルエンザなど様々な感染症が花盛りですが、「コロナ禍で免疫が弱った」というのは別に家にいたからとかマスクしていたからではなく、海外から入ってこないのでウイルスに晒されていなかったからですね。RSは去年爆発したのでウイルス干渉はないということもわかりました。

マスクを外したからというのも意味不明で、要は海外から入ってこなかったのです。空港で発熱チェックをしていればたいていの感染症は発症までの時間が短いので、熱があれば出国できませんからはいってこなかっただけ。コロナは無症状でも感染力があるのでオミクロンは簡単に突破してきたわけです。感染予防のせいで免疫が弱ったわけでもなく、はたまた感染予防しなくなったから広がったわけでもない。中国はあり得ない厳しい規制をしてもオミクロンは爆発したんだから所詮はそんなもんです。

しかし、いまや日本人は全く海外旅行に行かない

日本政府観光局(JNTO)によると、2023年4月の日本人出国者数(推計値)は56万200人となり、前月(69万4293人)よりも約13万人少なかった。2019年同月比の伸び率は、66.4%減(2019年4月の実数は166万6546人)。2019年以前は海外に旅行に行く日本人は年2000万人ペース。今年の予測は840万人

2019年までは年間2000万人が海外旅行に行ってましたから、日本人の海外旅行に行く人はなんとまだ4割しか回復していないと推測されている。そして2023年は3月より4月ががっくりと減ってしまった・・・・。4月でいうとコロナ前のたった1/3です。観光ビザで短期の商用で行く人も含まれるので純粋に観光だとめちゃくちゃ少ないのではないか。

インバウンドは回復したのに日本人はどうして? その1 価格が高い

先日、スペイン在住の塾生とお話ししましたが、スペインからフランス航空で帰国するのと日本からスペインに行くのは費用が3倍だそうです。もちろん円安もありますが、

日本初の便数が少ない

から高い。わたしはバリに30回ほど行ってますが、いまだに直行便は連休の時にちょっと飛ぶだけでいまは経由便しかない。だれが18時間もかけていくかっての。コロナ前はエコノミーで4日間ホテルがついて格安だと6〜7万だったのがいまは15万円くらいするわけで、そんなん誰が行きますか!!

日本人が海外行かない

便数が少ないから航空券が高い

航空券が高いから海外行かない

以下リフレイン

という悪循環です。これだと永遠に日本人の海外渡航は増えません。海外みたいに「コロナ後に経済爆発 → インフレ → 海外に遊びにいこう」というトレンドにはなかなかなるように見えません。もちろん日経平均は過去最高で、大企業は利益が出て4割の企業はボーナスが増額されますが、日本の大半は中小企業に勤務しており、この人たちの実質賃金が上がらないと海外旅行には繰り出せません。実質賃金(労働者が実際に受け取った給与である名目賃金から、消費者物価指数に基づく物価変動の影響を差し引いて算出した指数)は激しく低下中です。


野村総研

株が高騰して一部の人が利益を得ても数的に少ないわけで、海外旅行に行く人の数は増加にならず、よって航空運賃は下がりません。実はいまはビジネスクラスのチケットが非常に取りにくくなっているらしい。便数が減っているがビジネスクラスを使う人は増えているので取りにくいわけですよ。日本発航空便の便数が増えないと航空運賃が下がらないわけですから。

さらに円安と海外のインフレで宿泊費も買い物もサーチャージもみんな高い。だからパッケージも高くなっているわけです。

その2 習慣がなくなった

コロナ前は毎年いっていた海外旅行も、3年も行かないと習慣性がなくなります。
パスポートも切れてるし、わざわざ出かけるのもおっくうだしで、どうもマインドが上がらない。

何を隠そう、わたしもそうです。パスポートは今見たら切れてなかった。

コロナ前の2019年でコレでして ・・・・・(引用元)

高齢化って本当に恐ろしい。2019年のパスポート所有率は23.4%でしたが、2023年現在なんと・・・・・

日本人のパスポート保有率17%に低下

アメリカ44%、イギリス76%という数字を見ても、いかに日本人が海外に行かないかが分かるでしょう。グローバルもへったくれもありません。こんなに閉鎖的な先進国は他にはないです。日本の終了音が割とはっきり聞こえます。

その3 コロナ対策がなくなった海外が怖い

実はけっこうあると思うんですよ。これ。

欧米は2年前にコロナは終わり、話題にも上らないそうですが日本ではまだまだ医療者の多くは「コロナは終わってない。感染対策を忘れるな」といっております。結果・・・


いまだにこんな感じでして、子どもの多くは怖くて外せないと答える。それはそれで個人の自由ですからいいのですが、このマインドではノーマスクの国へ海外旅行に行く気にはならないでしょう・・・・・・海外旅行はおろか、留学や出張もいけない・・・・

日本、ますます終わりますね

その4 コロナ禍でペットを飼う人が増えて・・・


コロナ禍でペット産業はぐんと伸びました。
残る家族がいれば面倒を見てもらうこともできますが、単身や夫婦だけの場合、なかなかペットを残して海外旅行に行けない。1泊くらいなら都会ならシッターさんもいるしなんとかなるが、1人で夜を過ごしたことがないワンコやニャースを自宅に置いておくのは心配だし、かといってペットホテルに預けるのも可哀想・・・・海外旅行はいずれいい方法が見つかったらになってるひとがたくさんいます。

日本の国益のために若者の海外渡航に補助を

高齢者が老後の楽しみで世界を旅行するのは個人の趣味ですが、若者が海外に行かないのは日本の損失です。まずは海外旅行にいって海外と日本の違いを体験し、将来に繋ぐ。これ、凄く大切です。

JTB総研の2022調査でも今後海外に一番行きたいのは20代

もうですねぇ。国として応援するしかないじゃないですか。これは高齢者の海外旅行と異なり、投資であり国益です。こういうこというと必ず「不公平だ」とか「国内にお金を落とさないから意味がない」とかいう輩(公平厨)が出てくるのですが、国内にお金が落ちるかどうかは短期的なもの。若者が海外にいって知見を広げてくれないことには日本の将来はないのです。

ここでどうでしょうか。30歳未満の若者に限り

ひとり1回限り。パッケージツアーか航空運賃の半額または10万円まで
※安いほう

を国が補助するというのは・・・・・・。修学旅行で使って貰ってもかまわない。コロナ禍では高齢者を守れの大号令の下で、若者には物凄いストレスをかけ、超過死亡は8000人です。この際、これくらいしてもバチは当たらないと思いますよ。

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