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値段設定は最初に安すぎて失敗したままです。
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どうしてインバウンドが必要なのか
インバウンドの話をすると必ず
「インバウンドは要らない」
「日本人が観光できなくなる」
というお馬鹿な人がいます。
個人消費が弱い中、インバウンド需要と輸出によって何とか支えられているのが、今の日本経済だろう。インバウンド需要は2023年の実質GDP成長率を+0.8%押し上げたと推定される。また2024年の成長率を+0.6%押し上げると予想する。インバウンド需要がなければ、2023年の成長率は半分程度にとどまった計算であり、2024年の成長率は0%強になると見込まれる。野村総研
製造業が海外に出てしまい、人口が減っていき高齢化が急速に進む日本ではインバウンドが最後の望みの綱なわけです。日本の財政の大きな負担が社会保障の次に「地方交付税」。つまり、地方への補助金です。
自分でやっていけない自治体のために国から16兆円の税金が注ぎ込まれる。国民1人あたり年間13万円。東京以外の自治体はみんなもらっているので東京の人たちは1人あたり年間114万円も地方に仕送りしているわけです。
奈良県の予算を見ると
自前で稼いでいるのは3割程度であとは補助金。補助金は高齢者の福祉をはじめ教育費や医療に使われていて結局また高齢者に使われている比率が高いのですがはっきり言えば
自治体も自分の食い扶持くらい稼げ
ということです。工場誘致しても労働力が無い、原発も作らせないというならせめて観光で稼げといいたい。インバウンドなんて要らないというなら地歩交付税返上して貧困にまみれろってことです。または税金を3倍くらい払ってから言えと。もっともこのペースで少子高齢化が進めばなにもしなければ近いうちにそうなります。
観光資源がない自治体も頭で稼げ
前回、奈良の話を書いたのですが、逆に来訪者数は少なくても1人あたりの消費額が多い県もあります。理想はこっちです。
来訪者数
1人あたりの消費額
目立つのは
北海道
沖縄
で、このふたつは長期滞在できる観光資源がある。
次の福岡は前回書いたとおり。「事前にその店で何ができるのかを確認できる仕組み」を整えた点にある。インバウンド協力店の情報として掲載して長期滞在しても店探しに困らない。門前払いもされない。
ほかには鹿児島、香川が目立つ。鹿児島の外国人宿泊数はこんなの伸びた。
その人気で飛び抜けているのが屋久島です。
しかし鹿児島県全体で見るとインバウンドの宿泊が多いのは鹿児島市でした。予測外れました。
香川の狙いは素晴らしい
その中で目立つのが香川の健闘です。
うどんと金比羅様くらいしか知らない香川だが、来訪者数では20位なのに、1人あたり単価では8位に躍り出る。凄い。この規模ならオーバーツーリズムでもなく、「いいお客さんだけがきている」ということになる。
旅行予約サービス「楽天トラベル」は、2016年1月1日~12月31日(土)の楽天トラベル外国語サイトの予約人数をもとに、インバウンド人気上昇エリアランキングを発表。前年同期比の伸び率第1位の座を、香川県の高松・さぬき・東かがわエリアが獲得した。
富裕層を集めるには美術がキーポイント。お金がある人しか美術に興味ないからね。
3年に一度の「瀬戸内国際芸術祭」の開催が人気上昇に貢献した。 香川県直島など瀬戸内の島々に点在する会場を周遊するため、フェリーの発着地である高松を拠点に観光をする人が多かったことも要因の一つに。
コレ考えた人、天才!!!予算はたったの70億円弱。
香川県は世界に名だたる観光地をもっているわけではない。さらにウインタースポーツや沖縄のような美しく暖かい海を持っている訳ではない。しかしアイデアと努力だけで良質なインバウンドを呼べるのである。奈良もK-POPのイベントやるより日本最古の都として国宝や古墳のイベントでもやるほうがよほどいい客が来る。
インバウンドが来ない県のいいわけは
・うちには観光資源がない
インバウンドが来ても儲からない県の言い訳は
・宿泊は近県に行ってしまう
だが、そんなもん、頭を使えばどうにでもなるのである。なにもしないで言い訳だけするのはもう止めて頂きたい。自分の食い扶持くらい自分で稼いでください。