消費税減税したら社会保険料がバカあがりするのに減税に賛成する現役ってバカなん?

2025年4月28日

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猫も杓子も減税を叫ぶ

今、参院選を前にして、どの政党も「減税、減税!」と叫ぶようになりました。
特に「消費税を下げよう」という主張が目立ちます。

一見すると「ありがたい話」に聞こえますが、はっきり言います。
これ、現役世代にとっては大増税の入り口です。
そこでChatGPTのDeepThinkingに協力して貰って試算を出してみました。

日本財政はすでに崖っぷち

まず、現在の日本の財政状況はこうです。

・1400兆円もの赤字国債を抱えている(財務省「国債及び借入金現在高」)
・毎年20兆円前後の新規赤字国債を発行している
・ゼロ金利時代は終わり、日本国債金利は上昇傾向

・日銀も国債の無制限買い入れを縮小する方針を表明

もう、無限に国債を発行して「なんとかする」時代ではありません。ChatGPTにいくらくらい赤字国債で本当の危険水域になるかを試算して貰いました。

社会保障は高齢者が殆ど使う

日本の国家予算で最大の支出は「社会保障費」。2024年度予算案の社会保障費:約39.9兆円で歳出全体の34%超。使っているのはほぼ高齢者(医療・介護・年金)

高齢者の爆増でこのペースで増加しています。

しかも高齢者は既得権益である「社会保障削減」に絶対反対します。政治家も高齢者票が怖くて手を出せません。つまり、歳出カットによる穴埋めは現実的には不可能です。衆院選で高齢者の医療費負担3割を公約にした維新は惨敗。立案者の音喜多君は落選。共産党による激しい攻撃をこの目で見ました。

穴埋め手段=社会保険料爆上げ

じゃあ、どうやって毎年11〜12兆円の穴を埋めるのか?
答えは簡単。現役世代から社会保険料をむしり取るしかない。

社会保険料は、国会での法律改正なし。内閣の政令や厚労省の省令改正だけで簡単に引き上げ可能です。
つまり、政治がその気になれば、あっという間に社会保険料が爆上げされるわけです。毎年上がってるでしょ。

【具体的試算】どれくらい上がるのか?

【前提】 現在の社会保険料総額:約76兆円(厚労省統計)
穴埋めに必要な追加財源:約12兆円
→ 76兆円に対して16%増額が必要

【モデルケース】
年収400万円(標準報酬月額30万円相当)の人の場合、
現在の本人負担:約月4.2万円
16%増加すると:約月4.87万円
差額:月6700円増
年間:約8万円の負担増

減税で得をするのは誰か?


消費税を減らして喜ぶのは、基本的に。無職の人、無職の高齢者(社会保険料負担ほぼゼロ)だけです。そもそも70歳以上の世帯における住民税非課税率は、約37%(70歳代の世帯を対象としたデータ)と推定されます。

逆に、現役世代は

・社会保険料の大幅アップ
・手取り激減
・物価上昇
・増税ラッシュ

という地獄を見ることになります。
つまり、現役世代が「減税、減税!」と叫ぶのは、自分で自分の首を締める行為です。
いま日本に必要なのは、「ばらまき」ではなく「財政の現実直視」。減税に浮かれて地獄を招く前に、一度冷静に立ち止まるべき時が来ています。

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