本日、月曜日ですのでいつものように朝からメルマガを書き始めています。ホリエモンのように専門のスタッフとエディターがいて口述筆記(たぶん)でできると楽なんだけどなぁ。読者数が5万くらいいったら誰かお金払うのでやってくれ。いまだと赤字だ。そのためにもぜひご購読ください、と営業してみる → 購読申し込みはこちらです
さて、本日は、メルマガ質問で何度となく繰り返された、「中小企業なんだけどどういう風にweb制作会社を選定すればいいのか」というご質問に対しての恒久的な回答です。
その前に確認しておきたいことがあります。それは「なんでwebサイトを開設して運用するのか」っていうことです。もし仮に「他がやってるから」「名刺代わりに」という程度でしたら、いまから読むことは全く無駄ですのでYahoo!ニュースで北朝鮮の動向でも見てください。
◆サイト開設と運用は投資であると考えるべし
わたしのこの回答は基本的に「webサイトを運用して会社や店舗の売り上げをたくさん上げたい」という目的がある場合のみに限ります。その目的があれば、サイト開設は「投資」になります。広告を出したり、新店舗を出したりするのと同じです。投資する以上はリターンを求めて当たり前で、リターン率をいかに高めるかがポイントです。名刺を作ったりつきあいで神社に寄進するのは「経費」であって投資じゃ無い。リターンをそれほど求めていないからスタンスが異なるわけです。投資の場合は回収までどれくらいかかるかとか、リターン率はどれくらい望めるかを考えますよね。同様にwebを使うことによってどれくらいの売り上げを期待するのか、まずはそこから考えてください。
月間で10万円の売り上げを期待するのであれば、利益を40%として年間で30万円ちょいしか利益が増えません。実際には運用コストがかかるので、手作りで社長自らコツコツやるしかないでしょう。この程度の売り上げ増しか望まないのであれば、そもそも投資は難しいですよね。
月間50万円の売り上げ増を狙うなら、初期投資で100万円くらいかけても半年くらいで償却するはずです。繰り返しますが「投資はしたくない、売り上げだけ上げたい」という虫のいい話はこの世に存在しません。基本的には「お金掛けた分だけ実入りも大きくなる」というのが投資の基本です。もちろんやり方によってその比率は大きく変わるんですが。
逆に言えば「超格安ホームページ制作5万円ぽっきり」に依頼する場合、月間の売り上げアップは全く期待しないように。それ以上期待するのは図々しすぎます。情報商材やマルチじゃあるまいし、そんなうまい話が転がってるわけ無いです。
◆web制作会社といってもピンキリです
寿司といっても一皿100円から一貫5000円まであるように、クルマといってもタタ自動車からフェラーリまであるように、web制作会社といってもピンキリなのです。
同じクルマとは思えないくらいのルックスの差・・・・馬力もへたしたら100倍くらい違うんだが・・
もちろんお金が潤沢な大企業であれば、IMJだのメンバーズだのカヤックだの、有名制作会社がありますからそこに依頼すればよろしい。が、フツーは最低コミコミご予算1000万円くらい(あくまで個人の感想です)からっていう感じじゃ無いでしょうか? 確かにできあがってくる物は間違いないですし、対応もいいです。
しかしここまで贅沢できるのは限られたエリート企業さまに限られます。普通はweb制作初期投資で数十万〜せいぜい数百万の下のほうがやっとの企業が日本の大半を占めます。ここで問題なのが「相手がまともなのか、ナンチャッテなのかを見抜く力」なわけです。メルマガの質問で「全く効果が無い」というようなのがいっぱい来ますが、URL叩いて覗くと大半はナンチャッテ系に引っかかっている事が多いようです。ナンチャッテ系の特徴は・・
1 仕事でのweb制作経験が少ししか無くて独学でやってる
2 SEOの知識がほとんどないか、あっても間違っているか古い。
3 お客様の仰るとおり制作いたします主義
4 見た目だけ綺麗なものに仕上げるのはできる
ということでしょうか。3については経験が無いのでそうするしかないのです。仰る方も素人なら、作るほうも素人。これではプロに太刀打ちできません。またwebの場合は「ソースをぱくってくる」という事ができるので、Photoshopさえ使えればどこかのサイトとクリソツのものも作れます。なので4というのもよくあります。紙のデザインで食えなくなってwebも始めました的なフリーのデザイナーさんに多いと思います。
◆いい制作会社を見分けるポイント4箇条
ではどうやって限られた予算内でいい制作会社を見つけるか。箇条書きにしてみます。
その1 電話営業してくる会社にまともなところはない
当たり前ですが、電話で片っ端から営業しないとダメなところは、そもそも仕事が入ってません。いい制作会社はこのご時世でもけっこう忙しくしてますので、自らセールスマンを雇って力営業しなくてもやっていけます。フェラーリのセールスマンから電話かかってきますか? 電話してくるところはいわゆる営業会社で、営業マン10人に制作1人的な体制でリテラシー低めの企業を草刈り的に攻めています。SEO対策も同じ。自社のSEO対策ができていれば電話営業しなくても仕事来ますから。
その2 比較もしないで1社に発注しない
ぺらぺらとググってみて、最初に出てきたところの「制作事例」を見て「ここいいの作ってるな〜」程度で発注しないこと。かなり昔に少し手伝っただけで堂々と事例に挙げている場合も良くありますし、相手の担当者が素晴らしくていわれたとおり作っただけかもしれない。社会経験の無い就活生じゃないんだから書いてあることを鵜呑みにしないこと。
一番いいのは、ここぞと狙いを付けたところ数社に「提案書」を出してもらって比較することです。提案書を作るためには相手はこちらのビジネスモデルや事業をよく理解し、こう改善したらこういう効果が出るということを考えなくてはいけません。デザインだけしかできませんとか、いわれたとおりしかやりませんのところはこういう提案はできないので、自然に落ちてくれます。A社の提案が良かったが、B社の方が安かったのでA社の提案書のままでB社にやらせるというのは絶対に×です。けっこう姑息な経営者にありがちですが、提案を作れないところが、いくらいい提案でもその内容を理解して構築なんてできないのです。いい鯛さえ入手できれば回転寿司で銀座の寿司屋と同じ味が出せるかと同じ。出せっこないですから。
その3 相見積もりは無意味。だったら先に予算を示す
全く同じ物なら相見積もりの意味がありますが、そうでないものを価格で比較しても意味が無い。タタが26万円でフェラーリが2000万円。タタすげーって誰も言わない。相見積もりができるのは、発注側に高い能力があり、要求仕様書を含めたオリエンテーションできる場合のみです。発注者側の細かい要件定義に基づいて作るだけの場合です。
ではどうすればいいのかというと、先に予算を告げればいいのです。「この範囲でできる最高のものを」ということで提案書をプレゼンしてもらえれば良い。仮に予算が少なすぎて「うちではそういう安い仕事はしてません」と断られても、出せないものは出せないから仕方ないです。まあ普通はたくさんお金が儲かるほうが気力がでて当たり前なので、出せる精一杯の範囲で提示した方がいいと思います。
その4 素人の客のいうことをホイホイ聞くようなところは怪しいと思え
わたしのweb制作のやり方はまた極端で、客のいうことは参考程度にしか聞きません。効果を出したいなら黙っててくださいくらいの事まで言います。それはそれで自分に責任を負わせるわけでけっこう大変です。客のいうなりになってるほうがよほど楽なわけで、いうなりになるところは「長いものには巻かれろ」「泣く子と顧客には勝てない」と、いわば諦めてしまってる感があるわけです。
んが、これではいいものはできない。労力は数倍になるはずだが、客と丁々発止と渡り合い、ダメなところはダメと対立しながらも最後は「やったー、客がいっぱい来た!」というのが理想なわけです。そういう意味で「熱い制作会社」を選択してください。
互いにレスペクトでき、互いを高め合える顧客と制作会社の関係ができたとき、これは無敵になるんですよと付け加えておきますね
そんなわけで宣伝しておきます