続) ガラケーからスマホの怒濤の流れで割を食い始めたサービス

2011年8月1日

先日、「ガラケーからスマホの怒濤の流れで割を食ったサービス」というタイトルでブログを書いたら、怒濤のリツイートで4万人近い人が2日で訪れてブログを読んでくれた。そのあとも1000〜3000人/日くらいと来訪者はけっこう高めに推移して、毎日せこせこ書いてる自分としては嬉しい限りだ。お金にならなくなってたくさんの人が毎日読んでくれると嬉しいもの。相当昔、SPA!とかPOPEYEにライターとして原稿書きまくっていたときのことを思い出します。

で、「割を食ったサービス」ではなくて、「割を食いつつあるサービス」も最近相当に周囲に出てきている。それが誰もが思いもよらなかったところに出現しているのにはびっくりなのである。
自己紹介を読んでいただければわかるが、わたしの本業はネットストアの構築と運営コンサルタントである。いろんなショップさんと商品開発をし、運営を一緒に行っている。その中でスマホブームの弊害が最近、相当に出てきたのでそれについて書こうと思う。

実はここ1ヶ月ほど・・・・

「商品が届いたけど 色が全く違うので返品したい」というクレームが目立って増えてきているのだ。書籍やパソコンなら関係無いだろうが、装飾品とか洋服では「色味」は顧客にとって非常に重要な問題となる。もちろんMacとWindows、またブラウザやモニターのメーカーによっても違って見えるのが普通だが、相当に気をつけて撮影して、モニターの前で商品と比べて補正すれば、そうそうクレームになるものではない。今まではまあ年に一回とか数回程度だった。しかしここ一ヶ月で1年分以上のクレーム発生率である。しかも顧客によっては二度、三度繰り返すのである。
で、あることに気づいた。こうしたお客さんはだいたい携帯のメールアドレスなのだ。いままでもパソコンから買い物はするが、メルアドは携帯という人が結構いたのだが、もしやと思って注文メールのIPアドレスを逆引きしてみた・・・

たとえば・・・

183.74.1.86・・・・NTTドコモ!!

106.148.185.228・・AU!!

という具合である。つまりこの方達は、スマホから買い物しているのである。いままではガラケーのPCビューワーで買い物しようとしても、大半が2ページ目くらいでメモリーがオーバーフローしてしまってPCサイトでは買い物不可という感じであったのだが、スマホに買い換えたのでスマホから買っていただいているのだ。こういうお客さんはあまりパソコンに詳しくない感じで、PCからのメールを拒否してしまっているような人が大半であった。そして共通しているのは、スマホなのに携帯のメルアドを使い続けている点である。つまりPCは持っていないか、親和性が低いのだ。
不思議とSoftBankは無い。おそらくiPhone、iPadはさすがアップルだけあって色の再現能力がAndroid携帯より高いのかもしれない。

で、これは月間30万ページビュー程度の某ショップであるが

驚!!

すでに全体アクセスの7.25%がAndroidになってた!!
iOSは6.4%くらいだから、スマホ市場ではすでにAndroidがiOSを上回ったということが如実に証明されている。この比率はますます高まるであろうから、ショップ運営側としてはひやひやするシーンが多くなるはず。返品が増えれば運営コストの圧迫につながるからだ。世の中では「スマートフォンの導入でEC業界は活性化する」という見方もある。これを見るとそれは明らかなのだが、色を気にしないでいい商材はいいが、色が重要なものではかなりの負担になることは間違いない。
で、実際にスマホの色の再現性はどの程度か、調べてるサイトは無いかと思っていろいろ探した。しかしなかなか無い。当たり前だ。各メーカーの新機種そろえてテストできる環境はそうはない。
ネタは去年だがここのブログを見ると、 相当に異なっているのがわかる。想像でしかないが、CPUの性能がPCに比べてずっと低いスマホでは、擬似的に綺麗に見せてるというのも説得力がある。しかしちょこっとみたら、iida INFOBARは26万色、BlackBerryBold 9780やHTC EVOなんて65000色・・・。パソコンは普通数百万色以上に対応しているからそもそものモニタの精度が比較にならないのである。

※開発している方からブログ見てご指摘いただきました。色数の問題では無くて端末の再現力の問題だそうです。とくにGaraxyとかHTCの色味はひどいらしいです。自分もHTCでネットに掲載している写真を確認しましたが、似ても似つかぬ色に見えました。見た感じでは特にブルー系がべたっとして違う色に見えます。

今後、さらにAndroidの比率が高まるにつれ、ファッション系や自動車など、色を気にするネットストアはかなり悩まされると思う。とにかく「スマートフォンでは色がちゃんと出ないので、パソコンからご覧になることをお勧めします」くらいの但し書きは絶対に書くべきだと思います。

 

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    記事を読んでる方も多そうなので、スマートフォンそのものの問題なのか、制作環境とか作り方が問題なのか、ちゃんと皆さんで判断していただきたくこの記事を書いた次第です。 Tags: color, color management, mobile, smartphoneThis entry was posted on Wednesday, August 3rd, 2011 at 12:24 PM and is filed under articles, scribbling. Written by こもりまさあき. You can follow any responses to this entry through the RSS 2.0 feed. You can leave a response, or trackback from your own site. Leave a ReplyClick here to cancel reply. Name (required) Mail (will not be published) (required) Website […]

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