前回のブログでGooge Insights for Search について書きましたら、お盆で暇ができたこともあって自分でも面白くなり、いろいろ遊んでしまいました。大手広告代理店勤務の友人からもいろいろレスをもらい、「面白そうだからこれを検証してみる」とか「そもそもAKBを地方のスーパーに入れ込む食材のCFに使うのは正しいな」とかいろいろ盛り上がり・・・。twitterでもおおむね好評だった模様。
で、やってるうちにやっぱりいまや、現在の地上波のテレビは地方向けなんだな、ということがよくわかってきました。地上波を見ている人は60歳以上と16歳以下という調査データがいまや出てるわけですが、今回の震災でもよくわかりましたが、地方にはお年寄りが多い。そして都会のように核家族化していないで、なかよく３世代で暮らしている家庭も多い。となると、食事時のゴールデンタイムにチャンネル権を持ってるのはやっぱり家長であったおじいちゃんなのではないかと思います。じーちゃんが地上波見てるから家族も見ているし、地上波のCFやタレントが家庭にリーチするわけですよ。
試しにGooge Insights for Searchで、ググってみる。あ、略語にするなら「グイって見る」というのにしましょう。
まずは地上波の代表、ヒットしたドラマ「マルモのおきて」(フジテレビ系)でグイってみる
やはり地方メインで首都圏は一切無い・・・
では、ケーブルTVで人気の「バトルスター・ギャラクティカ」から「ギャクティカ」でグイってみますと
なんと首都圏のみにリーチ。このドラマ、スーパードラマTVが配信してますが、スカパーはじめ、ほぼ全国のケーブルテレビで見ることができます。ケーブルテレビは都会の物という風に思ってる人もいるかもしれませんが、総務省の最新調査では平成22年末で全国のケーブルテレビの契約数は2600万世帯。日本の世帯数は5000万無いですからつまり全国の二軒に一軒のお宅がケーブルテレビ。それなのに海外ドラマは完全首都圏型なのです。
ちょっとまてよ。SFは田舎のじーちゃんは見ないだろう、ということで、「ER緊急救命室」で検索してみる。これなら設定日本のドラマがぱくりまくってくるくらいだから日本人にも受けるだろう・・・
しかし
東京の人だけが検索かいっ!!
う〜む・・・
となると、首都圏ではケーブルテレビで海外ドラマを見ていて 、地方は地上波のドラマを見ているということはたぶんかなり正しいにおいがします。やはり地方はお年寄りの比率が高いのか・・・。
俳優や女優にしても同じ傾向でした。
上戸彩
アンジェリーナ・ジョリー
関東、関西の首都圏が半数・・・北海道は広すぎて札幌なのか網走なのかわからない
ケビン・コスナー
ぐわ!!
どうも洋画系の人は完全首都圏シフト。日本人俳優・女優は地方シフト、いろいろやってみましたがこの傾向値は明白でした。
これ見ると、どうも日本では首都圏と地方では文化においても二極化しているように感じました。しかしこれはそれでもGoogleの検索結果のデータですから、かなり偏差がはいってます。普通のアンケート調査とか聞き取りでやったら、もっと激しく差が出るでしょう。断言できることはひとつ。地上波のテレビは完全に地方向けになってるということです。地方でしか見られないから、ますます地方で受ける内容にする。しかしこれでは人口密度の低い地域でしかリーチできないので、視聴率は絶対に上がりません。
視聴率あげるんだったら、韓流ドラマではなくて洋物のドラマを流しまくるほうが長期的に見たら＋のように思います。当初は地方で受けないから視聴率は低迷するだろうけど、そのうちに認知されればじわじわとあがってくるんじゃないでしょうかね?
