毎週水曜に発行している月間315円の有料メルマガに、とても面白い質問が来てたのでとりあえずメルマガで回答しましたが、ブログでもきちんと説明しようと思ってました。
質問内容
「米国の今年のモバイルショッピングは3兆円でオンラインショッピング全体の11%、2012年対比で37%の成長率くらいではないかと言われている。モバイルが増えると検索エンジンは終わりに向かう・・・」
スマホ片手にネットショッピングを楽しむお客さんの行動を想像しますと、
→Amazonモバイルアプリから商品を1-Clickで買う。
→LINE MALLのショッピングアプリから商品を売買する。
→SBのiPhoneに最初からあるYahoo!ショッピングのアイコンをタップして商品を探す。
→検索エンジン・・・要らんやん(涙)
と、いうことになりますか。
鋭い!!
元ネタはどうも、A8のファンコミュニケーションズの社長のヤナティさんらしい www
米国の今年のモバイルショッピングは3兆円でオンラインショッピング全体の11%、2012年対比で37%の成長率くらいではないかと言われている。モバイルが増えるとGoogle先生の苦悩も増えているはずw。
— 柳澤安慶(二丁目ではヤナティ) (@ankeiy) 2013, 11月 19
SEO対策は「大切で、かつ絶対に行わなければならないもの」として脳のヒダに刻まれているわけであるが、これがネットショップ運営者にとっては無意味になる時代がもう目の前に、というかもうどっぷりと始まっている気配なのである。
昨日、楽天に出店中の方とお話ししたのであるが、楽天はやはりモバイルアプリをあれだけ推奨してもアプリ利用率はいっこうに上がらず(iPhoneアプリでも100位以下だし・・)、さりとてモバイル率は60%以上になり、客からは買い物するのに表示が遅すぎるとの声が高いという。メインのユーザー層はやはりリテラシーの低めの30代以降の主婦というあたりらしい。
参考 WEB担当・制作者必携のスマホ表示計測アプリ「WebDevTools」がリリースされましたよっと!!
この話は面白かったので書いたが、本題から離れているのでどうでもよい。寄り道すまん。で、この方はSEO対策が必要だと考えて、某G社の電話営業の口車に乗って50万円投下したものの、検索順位も売り上げも変わらなかったらしい。外部リンクを有償で張る対策は明確なペナルティ対象だし、実際にこのSEO対策を受けたお客さんたちの順位が一斉に下がったという話もあるので、作為的なリンクは外してもらったほうがいいとアドバイスした。その前に「楽天で買い物する人が果たして検索エンジンから来る確率がどれくらいあるのか」ということに目を向けたら、意味の無い施策ですよと言いました。
上記の質問に戻るが、Amazonであれ、楽天であれ、こうしたところで販売されている商品を買うのに、あなたはGoogle様で検索しますかということです。
自分は楽天よりほぼ確実に安いAmazonでの買い物が多いので、たとえばSDカードを買おうと思ったらまずはアマゾンに行って検索します。カメラとかなら価格コムで相場を調べる。楽天で買い物している大半のユーザーも同様に、女性用のワンピースの安いのが欲しければ、Googleに「女性 ワンピース 春物」みたいなキーワードを入れるようなまどろっこしいことはせず、いきなり楽天にいって検索しないで広告を見る www ← ここ重要
(前出の楽天の出店者に、楽天では広告を外すと全く売れなくなるということを聞いた。理由はごく当たり前で、楽天では検索からまともに商品にたどり着けないからということであった。楽天の検索がめちゃくちゃヘボいと言われながら改善しないのは、広告を売るためだったんだと気づきました。今さらすいません。そりゃそうだ。検索が素晴らしかったら誰も広告なんて入れない。しかしさ・・・広告スペースが少ないスマホの時代が本格的に来たら楽天は崩壊してしまうのでは??)
PCなら画面も大きいから、サーチエンジンで検索して商品を探すという消費行動は当たり前だったのだが、スマホの時代ではそうはいかない。往々にして「まずはAmazonとか、LINEモールとかで検索して買うことになるでしょう。ところでiOS版でもスタートしたLINEモールだが「新品はビジネスアカウントが必要なのでまだ出品できません」とあるのに、食品コーナーがあるのはおかしいと思うぞ。食いかけ出すわけも無く、出品してるのはどう見てもみんな業者。と、思ったら逆に食品はビジネスアカウントしかダメらしい。いつの間にそんなんができた!?
検索エンジンからの流入が見込めない時代のネットショップの生き残り方
いままで盲目的に「SEOは大事」と思い込んで来たネットショップ運営者の皆さん。これからは認識を変えないといけなくなります。考えられる点は以下
1 モールで販売されているような画一的な商材は検索からの流入が無くなる
工業製品、自社のものではないブランド品や服の小売り、家電、など、どこでも買えて価格だけが競争となる商材の単独ショップは厳しいでしょう。ということは・・
2 オリジナル性が高い、独自商材で勝負する
こういうものしか売れなくなると言うこと。モールで検索しても無いのでGoogleを使うわけです。
3 自社のブランディングをしっかり行う
ソーシャル運用をきっちりと行い、自社の商品のストーリー創りやソーシャルでの認知を上げる。つまり「ここの会社は自分のお気に入りなので自分はココで買う」という意識付けです。もともと有名なところはどうでもいいが、そうで無い場合はこれをちゃんと「営業活動」として行わないと死活問題ですよ、ホント。
大企業の商品開発の話なので零細は関係無いってことはない。考え方は同じです