デング熱流行で野外蚊取り機がビッグビジネスになる日

2014年9月1日

代々木公園でヒトスジシマカに刺されてデング熱になった人が相当数にのぼり、さらには新潟や横浜に患者が広がっていることを考えると、代々木公園だけではなく日本中にデング熱ウイルスをもった蚊が広がっている可能性がある(患者が自宅に戻ってから蚊に刺されていたら・・)。で、某大臣が「デング熱は危険性は小さい」みたいに言ってたけど、デング熱にかかった友人が複数いるので症状を聞いたことある自分は「そんなことないでしょ」と言わざるを得ない。

蚊に刺されてかかる病気としてはマラリアが有名で、マラリアはエボラと症状が似ていて致死率も馬鹿高い。デング熱は高熱を発してきついけど2〜3週間入院でなんとか治るタイプと「デング出血熱」というエボラみたいな怖いのに発展するケースがあるのだ。

デングウイルス感染後、デング熱とほぼ同様に発症して経過した患者の一部において、突然に、血漿漏出と出血傾向を主症状とするデング出血熱となる。重篤な症状は、発熱が終わり平熱に戻りかけたときに起こることが特徴的である。患者は不安・興奮状態となり、発汗がみられ、四肢は冷たくなる。胸水や腹水が極めて高率にみられる。また、肝臓の腫脹、補体の活性化、血小板減少、血液凝固時間延長がみられる。多くの例で細かい点状出血がみられる。さらに出血熱の名が示すように、10~20%の例で鼻出血・消化管出血などがみられる。しかし、症状の主体は血漿漏出である。血漿漏出がさらに進行すると、循環血液量の不足からhypovolemic shockになることがある。症状の重症度によりGrade 1~4の4段階に分けられ、ショック症状を示すGrade 3、4はデングショック症候群と呼ばれることもあるデング出血熱は、適切な治療が行われないと死に至る疾患である。致死率は国により、数 パーセントから1パーセント以下と様々である。

国立感染症研究所のサイトから引用

実際にバリの友人が普通のデング熱に一昨年かかったのだが、もうめちゃくちゃにきつく、入院して貯金を使い果たしたそうな。意識も朦朧として死ぬかと思ったと言っていた。最後に真っ黒のオシッコが出たそうだが、1ヶ月は仕事もできなかったという。

みんなが知らない蚊の知識


前にも書いたけど、わたしは日本一蚊の嫌いな男である。蚊が一匹いるだけでなにもできなくなる。車と部屋にはいつもこれを積んでる。超オススメ。海外に行くときも本当は荷物には載せられないと思うが無理矢理入れている。一吹きで蚊がポトリと落ちるし、ガス化するので食物にかからない。蚊取り線香はこれの登場で無意味になった。でも野外では拡散するので効かない。ついでにいうと超音波で蚊を寄せ付けないっていうのはインチキ商品だと思います。iPhoneのアプリにもありましたけど蚊の近くで作動させても全く関係無く刺しに来ましたから。

で、蚊には大別して2種類あるのです。ひとつは赤茶色のアカイエカ系。もうひとつは縞々のシマカ系です。上でアース製薬さんの商品を紹介したので写真もサイトから借ります。分かりやすいのはこれが一番でした。

まず赤っぽい蚊。日本脳炎を媒介するアカイエカとかがそうです。
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バリとかタイのホテルにいるのがこいつ。真っ暗でないと行動しないので動きはのろく、簡単に殺せます。夜中に耳元にプーンと飛んでくるのはこいつです。そのとき電灯をつけると飛べなくなるので白い壁にとまってしまいます。プーンときたらすかさず部屋を明るくすると簡単に殺せるのです。昔は日本では家にいるのは大半がこいつでした。しかし東京でこれを家で見かけるのはほとんど無くなりました。ビルでは近い種類のチカイエカというのが浄化槽で発生するので見かけます(アース製薬さんの受け売り)。

いま、東京で、というか一番多いのはこの縞々のヤツ。ヒトスジシマカだと思います。
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温暖化によって北上してきているのと、池や沼がなくなってアカイエカが激減したのにたいし、空き缶とかでも繁殖するからです。こいつは真っ暗ではほとんど刺さない。薄暗い時はもちろん真っ昼間でも刺す。草むらに多いので保護色でシマウマみたいに縞々になっていると思うが、動きがとにかく速い。相手が起きている時に刺すのでトロイと殺されちゃうからでしょうな。薄暗い部屋で電気をつけるとベッドの下とかの暗がりに逃げ込みます。
マラリアとかデング熱を媒介するのはこの縞々のタイプです。つまり起きている時に刺しに来る奴・・・ダンスしながらでも刺されるわけです。虫除けも汗で流れたら効かない。アラスカとかのヤブ蚊はジャングルジュースみたいな米軍御用達のでないと全く気にしないで刺しに来ます。

屋外用の蚊取り機器がビッグビジネスになる


屋内用の蚊取りは、蚊取り線香や殺虫剤、上記の気化タイプなどいろいろあるが、屋外用というのは実は殆ど無い。上記のように縞々蚊は暗がりを好むので電灯には寄ってこない。
しかし、デング熱の発生で問題は「屋外の縞々の蚊」にある事が分かった。バリのホテルでは物凄い煙(たぶん薬剤入り)の出る機械でホテル中を燻すのを見たことがあるが、公園でそれしたら池の魚とか鳥とか全滅です。殺虫剤の散布も生態系を破壊するし、人間にも良くないでしょう。
人間・動物にも無害で蚊だけを集めて殺す、屋外用の機器ができたら絶対売れます。自分も1万円以下なら絶対買って庭に置く。遺伝子操作で不妊の雄蚊を大量に作って放すというのもあると思うが、とりあえず蚊を集めて殺す機械があれば絶対売れる。

Amazonでないか調べたらひとつだけあった。名前が怪しいのでメーカーサイトまで行ってみてきたけど、どうも健康食品とかそういうのばっかりだったので紹介するのはやめときます。念のためにAmazonの評価見たらボロクソであった。電灯で誘うので獲れるのはカナブンと蛾ばっかりらしい・・
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典型的なアカンヤツや・・・

このエントリーにも書いたが、吸血蚊はよく知られている二酸化炭素のほか、アミノ酸(体臭)などに強く反応するらしい。昔テレビで実験を見た時には足ばかり刺されていた。これはもう生物学とかバイオの世界です。フィリピンで効果が出た二酸化炭素誘引方式は大量に蚊がいるところならいいけども、日本ではほとんど獲れないそうです。しかもこんなの放置されていたらゴミだと思われる。

理科系の大学と町工場で協力し、殺虫剤を使用せず、アミノ酸と二酸化酸素で蚊を集めて殺す、大規模集蚊装置を作って販売したらどうでしょうか。家庭の庭用、畑用、公園用など規模に合わせてサイズを変える。盗まれないように公園用とかはセキュリティも考える。電源が必要ならソーラーパネルで昼間に充電するのだ。1台頂ければブログに書きます。www いや実際に効果があるなら1万円以下なら買いますって!! 学校や公共施設などの需要も見込めます。実際に効果があれば海外にバンバン売れるよ。そして年間20万人も蚊に殺されている人類の救世主になれます。

Yahoo!やDeNAのみなさんも、遺伝子検査キット販売よりこっちのほうが人類のためになるんじゃないでしょうか。ビッグビジネスの香りがするし、なにより人のためになります。どこにも真似の出来ない技術を確立できれば、これからの地球温暖化にばっちり。既存の殺虫剤メーカーは、殺虫剤が売れなくなるので出してこないでしょう。そんなわけで誰かよろしくお願いします。日本で一番蚊が嫌いな人間が心からお願いいたします。

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