「投資」の感覚でこれからの政治をしてもらいたい・・NHKスペシャル見て考えたこと

2015年7月12日

金曜日になにげに書いたエントリー「自分が安倍さんなら国立競技場はこうするぜ!!!」がバズってしまい、このエントリーだけで70000PVくらいありました。ほかのエントリーも同時にバズっていたのがあったので、金土2日で12万PV・・国会議員さんたちから友達申請が来るのだが会ったことないし、本人かどうか分からないので華麗にスルー中です。

まあ、自分としてはとりあえず木造かどうかはおいておき

1 とりあえず首相の決断で白紙撤回
2 経費ではなく未来への投資
3 間に合わないならそれでいいので、その理由付け

ということを言いたいのでありました。一番言いたいのは2番目。とにかく従来の政治家って、「税金をどう使うか」ばかりで「税金を投資してもっと大きなリターンを得よう」とは全く考えない。国の収入が少子高齢化で先行きヤバいのにすべて先送りして、自分の票田に金をいかに分配するかというだけではギリシァと変わらないではないか。

で、昨日、海から帰ってきてテレビ見たらこんなのやっていた。

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NHKスペシャル 私たちのこれから「老後危機 あなたの備えは大丈夫?」

これはもう、50歳以下は絶対に見るべきですよ。再放送希望ボタン押しましょう。いまの若い世代の多くは間違いなく老後に難民化する。年金をもらいつつ夫婦で老後を普通に生活するための資金として必要な額を計算すると、なんと3000万円なのだそうだ。退職金制度のある企業に勤めて定年まで勤めれば、2500万は退職金であと500万円は時前で貯めろということです。

しかし・・3000万円ですよ、あーた

退職金が無い場合は、これだけ貯めるのには、年100万円。1ヶ月9万円貯蓄しないといけないんだよ。将来的に羽ばたくために修行してるならともかくも月20万円くらいで非正規雇用で働いている自体が間違っている。問題を先送りせずに将来についてもっと考えるべき。

真面目に非正規雇用で働いているような層はまだしも、河原で友人殺しちゃうようないい年して無職の輩は「そもそも収入もすくなく」「国民年金も払ってない」「退職金なんてある訳もない」わけで、老後は生活保護確実。この層が今後は爆増するのだそうな。爆増したって国家の生活保護費はこれ以上は増やせない。そもそもの原資がない。

であればもう再貧困老人としてスラムで生きていくか、犯罪でもするしかない。しかしこれについてスタジオに出演していた非正規雇用の労働者とか派遣の人たちは、「今を生きるだけで精一杯で先のことなんか考えられない」(考えなさいって!)とか、「退職金制度とかをもっと充実させてほしい」と言うだけであまりに受け身。
後者については「日本の企業の99.7%は中小企業なのでその余力がない」と切り返しされていた。

貧富の差が起きる理由にも原因がいろいろある

もちろん生まれつき障害があるとか、病気や怪我など本人に責任のないやむにやまれぬ事情によって働けない方達については、相互扶助の精神で手厚くケアすべきだと思う。しかし今後「若い世代が年取った世代の負担をする異世代扶助」が物理的に不可能な以上、「裕福な高齢者が貧困の高齢者の負担をする同世代扶助」に変わっていく、との説明に、スタジオにいた自営業の方が激しく反発していた。

NHKなので差し障りのある部分はカットしてあると思うんだが、要約すると言いたいことは以下のようになると思う・・想像半分
「自分はいままで妻と一緒に必死に働いてきた。税金も年金も全て払ってきた。なのに貧乏な同世代のためにあなたの年金は支払いません、ってどういうこと!!?? 遊び暮らして貯金も投資もせず、先のことを考えなかった人たちの分をなぜ負担するの??」という魂の叫びであります。

アリにキリギリスを養えと・・

んで、このやりとりで意外だったのが「将来もっと社会保障を厚くすべし」という人が多かったこと。そりゃ厚いに超したことはないが、スウェーデンのように消費税25%なんてあり得ないだろうし、これだけ国で赤字を抱えているのにさらに借金なんて無理。笑止の意見が「社会保障を厚くすると介護の人の給与も上がるから消費に回るので投資になる」というもの。これが投資ならばらまき補助金はみんな投資だ。投資っていうのは何倍にもなって戻ってくる可能性がある物を言うのだぞ。

税収の増加が望めない今、座して死を待つより投資しよう

サラリーマンも公務員も大半の政治家も「投資」というものを本当に理解できる知見がない。日本が生活保護世帯だらけになり、お金のある人は海外に逃げ出し、貧乏のどん底になるまであと20年。そのときになって慌ててもギリシァと同じなんである。
であれば、まだ少し余裕があるうちに支出を可能な限り削り、新規投資に回そうというのが普通の企業なら考えることだ。投資だって必ず成功するわけではないが、なにもしないで死を待つよりは良いではないか。で、書いたのが昨日のエントリーなんである。

前提になるのは「国家予算を官公庁に任せない」ってこと。官公庁の予算の取り合いには「投資」という観点がゼロだからです。まずそこで必要なのが、鼻のきく投資家に政治にはいってもらうこと。坊ちゃん、坊ちゃんとおだてられて育てられた世襲の政治家にも、「投資センス」は皆無です。安倍さんだってそうでしょう。投資センスを持っているのはたたき上げの起業家だけです。

好き嫌いはめちゃくちゃあっても孫さんの投資に関する鼻の効き方はとんでもない。UNIQLOの柳井さんとか、ニトリの社長とか・・たたき上げではなくても、写真フィルムがだめになる前に化粧品で成功した富士フィルムも凄い。そうした企業家に日本の危機に立ち上がってもらい、センスのない政治家は一歩引いてもらって素直に従う。なんなら自分の票田への権益行動は一切法律で禁止する。そのために「経済非常事態宣言」を行い、20年後の経済を建て直すために全力を尽くすことを安倍さんには宣言してもらいましょう。

絶対に最低限必要な経費を算出

残った分を投資枠に回す

投資枠の使い方はプロ投資家の知見に従う

というのが肝心です・

1 箱ものを作るときはそれが将来どれくらい稼いでくれるかを徹底予測して、稼げそうなのを優先

※予測数字だけ適当に合わせない(いま計画されている国立競技場はまさにこの典型)
※単なる経費になる施設は本当に使えなくなるまで使い切る
 官庁とか、公の施設など・・

2 教育に徹底的に投資する

教育って「子供が将来食いっぱぐれることのないようにする」ことだと思うんですよ。

※将来に見込みのある子供には国家負担で最高教育を受けさせる
※勉強で身を立てる見込みのない子供は、職業訓練を受けさせて手に職を!!!
※自分で起業できるような基礎知識も教える(国立大学に経済起業学科を新設)

3 先進技術に優先投資する

核融合やロボット、医学や、工業素材など、日本がまだ優位性を保っている分野に徹底投資。

4 裕福な老人に対しては「申し訳ないけど将来の世代に投資させてもらうので少し我慢してくれ」とお願いする。働けたのに働かなかったのが原因の貧困者の負担をさせるという言い方はしない。

こんなこといったら「まともに汗水垂らして働くのがバカらしい」になっちゃうでしょ。

国民もすべからず「20年後に対する危機」を共有するようにして、縁故や容姿で政治家を選ぶのではなく、この人に20年後を託せるか考えて投票しようというしっかりとした教育を行い、マスコミも右も左もなく、国家の危機に対して共通認識を持つ!!

まあ、つらつらとこんなことを書きましたけど、ほとんどいまの政治システムでは無理っしょ。ごくわずかな期待としては安倍さんが「首相権限で国立競技場白紙撤回」を発表して自民党の害悪重鎮を更迭し、国民支持率を70%くらいに持っていったあたりで「経済非常事態宣言」を行い、

すべては日本の20年後のために

という大国家プロジェクトを立ち上げる、くらいのことをしてくれるなら、国民はみんなついていきますよ〜。ほしがりません、勝つまでは、です。これは日本の将来に向けての日本国内の既得権益との内戦なのです。集団的自衛権より、既得権益との内戦勝利ですよ!!

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