昨日、日本酒本パクリ疑惑の話がネット上駆け巡っていたのですが、同じ出版社が同じ著者名で別バージョン出すのをパクリとは言わないだろう(印税も支払われるし)と思っていたら、これについて著作権専門の弁護士さん(クライアントです)の意見出ました。
葉石かおりさんの日本酒本パクリ炎上騒動は単純な著作権問題とは少し違う
まあ、そうだよね。って思った。ちなみに自分が紙の本を出したとき、マガジンハウスやPHPはちゃんと契約書交わしたし、増刷や韓国版の発行の連絡もちゃんと頂きましたよ。
そして本日の話題!!
写真はUS NAVYから拝借しました。
ラッセンというのでマウイの画家かと一瞬思ったあなたはアホです。調べましたらクライド・エヴェレット・ラッセン中尉はベトナム戦争のヘリコプターパイロット。危険を冒して救助活動にあたった方らしいですが、もうお亡くなりになっています。
1年前から「中国いい加減にしろ」と言い続けていたアメリカ。習近平の訪米の時に、オバマがなんとか話し合いで南沙の浅瀬(満潮時に隠れてしまうのは島ではなく公海)に中国が滑走路作っているのを止めるように説得したが聞く耳持たず、ついに堪忍袋の緒が切れた。まあ世界で自国の領土だと主張しているのは中国だけなんで、勝手に浅瀬に人工建造物作って「自国の領土」と主張できるなら国際法はいらん。中国は自国も加盟する国連海洋法条約を守らないわけで、マジで独裁政権怖いわ。
中国がどうして南シナ海が全部自分のものだっていってるかというと、明の時代の鄭和(1371年 – 1434年)が南海の航海にいったときに各国が明に臣下の礼を取ったということからだそうな。池上さんが言っていたので間違いない。
こんな700年くらい前の話で領有権主張するなんて頭おかしすぎる。こんな主張が通るならモンゴルやローマ、ペルシャにマケドニア、大航海時代のイギリス、フランス、ポルトガル、スペイン、とかなんでも言い放題ですよ!!
要は理由なんてどうでもいいのだ。中国にとっては。
でだ。フィリピンもオーストラリアも日本も米国の行動に大喜び。踏み絵状態の韓国はコメント回避。台湾は双方に配慮して苦しい感じ。ではいったい日本の新聞はどう報じているか、自分はそっちのほうが楽しみだったのでウキウキと調べました。
割と中立な朝日新聞
「中国「米艦船を追跡、警告」 南シナ海派遣、米は継続へ」という見出しで内容も淡々と事実を書いております。
一方、中国外務省は27日、「強烈な不満」を表明し、「米艦船を追跡した」と発表した。同国国防省も同日の談話で、「海軍のミサイル駆逐艦と巡視艦が米艦船に警告した」と明らかにした。その上で「国家主権と安全を守る意思は堅固で、自らの安全を守るためにあらゆる必要な措置をとる」と強調した。中国の今後の出方次第では、緊張がさらに高まる可能性もある。
緊張がさらに高まる要素として「中国の出方」を挙げていて、米国が危険なことをしたという書き方はしておりません。
イケイケの産経新聞
たぶん産経が一番嬉しいだろうと思っていた。
ようやく重い腰あげたオバマ政権 軍事拠点化に危機感 問われる示威行動の継続性
遅すぎたという論調でズッコケました。すぐに行動に出ないで話し合いで解決しようとしたんだから時間がかかったのよ。きっと。
ほかの新聞もいろいろ見たけど、だいたい同じで割と中立でした。しかしその中で安定の二紙。
完全中国寄りの琉球新報
昨日のラッセンの南沙海域での航行についての第一報がコレ。まったく米国側の指針とか航行の正当性については言及もしていない。めっちゃ偏向報道でした。さすがにフィリピンが歓迎というニュースははいっていたが、なぜアメリカがこういうことをしたのかについては毛ほども触れておりません。これだけ読んでいる沖縄の人は「好戦的なアメリカ軍が中国の領海に侵入して中国が激怒」って思うんでしょうね。
煽る、煽るぞ! 沖縄タイムス
中国は「領海侵犯」と激しく反発し、対抗措置を取る可能性が高い。南シナ海をめぐる米中の対立は一段と緊迫度を増し、軍事的衝突といった最悪の事態に発展する懸念も出てきた。
こちらも中国の主張が国際海洋法をまったく守っておらず、不当なものであることや南シナ海全域を領海だと主張していることなど全く触れておりません。アメリカのせいで緊張度が増して軍事衝突に発展するとか煽りまくりです。
ちなみにほかのメディアで「軍事的衝突」まで言い切っているのはほとんどございません。報道の自由ってこういうことですか?
やったら負けるので中国は手を出さないでしょ、普通。
意外な赤旗!! 中国を非難
最近、日本共産党がぶれない故に支持を増やしています。今回の報道はめっちゃまとも。
南シナ海の領有権問題で最も重要なことは、軍事対軍事の対応を避け、外交交渉による平和的解決に徹することです。これは中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が2002年の南シナ海行動宣言(DOC)で誓約し、米国も支持しています。今回の事態のきっかけとなった中国の人工島建設は、一方的に現状を変更し、事態を複雑化させる行為です。国際法によれば、水中に没する岩礁を埋め立てて人工島を建設しても、領海を主張できません。
ここまで踏み込んで解説、恐れ入りました
で、個人的には一番ムカついたのがコレ。まあ新聞じゃないけどな。
侵入へ???
公海上なんだから「侵入」おかしいだろ。いますぐ「航行へ」に変更すべし!!!
アメリカ人は中国の海洋進出についてこう考えてるんだということが分かる本。一応買ってみた。