今朝5時からずっと接続しているのに、まったくiOS5.1のアップデートができない私です。直接でもiTunesでもとにかくダウンロードできない。Appleのソフトウェア・アップデートサーバがJcomにたいしてアクセス制限かけてるんじゃないかと思う。だってビーモバのテザリングだとすぐダウンロードが始まるから(お金かかるからすぐ停止)。すごくむかつく。
それはさておき、ここ1週間ほどずっと「ソーシャルメディアでは大儲けなんてできない」「売り上げ爆増なんて無理」「大手には向かない」と言い続けてきたわたしですが、逆に言うと零細企業には手間はかかるけどお金はかけないでそこそこ集客できるというか、お客さんと「つながる」ことができるって言い続けてきました。
「渡る世間は鬼ばかり」では出戻りの邦子(東てる美)が幸楽の餃子をネットで売るというシーンがあり、「ネット販売なんて簡単よ、誰かがツイッターで幸楽の餃子は美味しいって呟けば馬鹿売れよ」とほざくシーンがありましたけど、世間の知ったかぶりの方は、こういうのがソーシャルメディアだと思ってるんだろうな。はっきりいいますけど、フォロワー数157万人の孫さんが「幸楽の餃子は美味いな」って呟いても売れるのは10個くらいだと思います。そんなに甘いもんじゃないです。アメブロのステマで脱毛器買った人なんているのかな。ペニオクは芸能人ステマに騙されてやった人は身近にいたが(笑)
じゃあ具体的にどうやるの、っていう一応、成功例ができたので簡単にご報告。まあ形だけ真似しても同じには絶対になりませんが・・(ここ、大事ですからメモして)
今回のクライアントは、なんと「釣り船」。これだけ極端な例だとめちゃくちゃ違いがよく分かるかも・・・(^^)
そもそも釣り船業界は20年くらい前がピーク、いまはお客さんの総数が激減なのです。考えてみたら分かる。いま、鰺だの鯛だの釣ってきて奥さんに「はい、料理して」と渡して、さっさと料理できる人がどれだけいますか? 魚をたくさん釣ってきて近所に配ったとしても、「うちは料理できないので」「生臭いのはダメ」とイヤな顔して突き返されるのがオチ。そもそも出刃包丁なんて大半の家庭にないでしょう。そもそもウロコも取らずに内臓さえ出さずに焼いちゃうそう・・オエ
こう書くと素人さんは「行きつけの飲み屋とか寿司屋に持っていく」とか言うんですが、飲み屋っていうのはですね。お客さんがくる前に仕込みをしてるんです。客が入ってるのに魚を持ち込まれても大迷惑。1回目くらいはなんとかやってくれますが、何度かやったら丁重にお断りされます。当たり前です。
そんなわけで、いまや釣り船のお客さんは60代、70代がメインなのです。 足腰立たなくなってる全滅危惧種です。20年前なら脂の乗った働き盛りだったわけですが、いまでは年金暮らしですから釣りにもそうそうは行けません。廃るわけですよ、沖釣り。
しかし市場が拡大していればかならず儲かる、縮小しているときには一緒に縮小っていうことはない。縮小しているマーケットでも、シェアを伸ばせば自分だけは生き残れます。業界がダメだから自分もダメというのは言い訳です。(もっとも学生服屋さんみたいにニーズがどんどん限りなくゼロに近づいていく場合は別です。これは救いようが無い)
釣りの場合は、まだ30代、40代にも、以前よりはずっと少なくなったものの、お客さんはいます。海釣りというとだいたい昔は自営業とか現業の方が多かったのですが、そうじゃ無い人もいるはず。料理はたいてい釣った本人がします。ダンチュウ層ですね。そういう人にとっては魚屋で買うより自分で釣って沖締めした魚は最高。つまり視点を変えることから始めました。
で、できたサイトがコレ
http://kazutoshimaru.net/
従来の釣り船屋さんとは全く違うイメージで、親しみやすさ全開にしました。つまりターゲットを変えているんです。CMSはWordpressです。更新が簡単に頻繁にできるように各ページをカスタム化。
TwitterとFacebookページはバリバリ連動してます。沖でお客さんが大物掛けると船長がリアルタイムでTwitterでつぶやきます。釣りファンたまりませんわ〜
出船予定はGoogleと連動。動画もバリバリ。
サイトがオープンしたのは2/29。頑張って更新すれば二ヶ月で結果が出ますよ、と言っていた私ですが、なんとその週末にはここ5年で最高数のお客さんが来店。大成功です。その後も問い合わせと予約がどさどさ。 こんなに早く結果が出るとは思いませんでしたが、まずはこちらも肩の荷が少しは降りました。
こうしたソーシャルメディアとの連動は、毎日の作業時間が物凄くかかります。ホームページを業者に作らせて・・・みたいな一昔前のイメージでは絶対に回らないし、効果も出ません。わたしもそういう仕事は成功するわけがないので絶対に受けません。基本的にはラーメン店を指導する佐野さんみたいな感じでないとダメ。
ここまで来るには相当に叱咤激励もしましたが、やはり危機感がある業種は本気出すと強いです。零細のほうが本当にこうしたことには向いています。自分をさらけ出すことができますからね。本当に頑張ってるということが分からないと、お客さんは反応してくれないのです。
沖釣りに行きたい方「永江の紹介で」って女将さんにいうとサービスがあるそうですのでぜひ。今年はマルイカがめちゃくちゃ釣れるそうです。