Facebookが来てる! ソーシャルがビジネスに使えると聞いて失敗するポイント

2012年4月18日

突然ですけど、山本太郎がソーラーパネルの営業会社に就職したと聞いて、これはもう、すごい宣伝効果だなと思った。放射能が怖くてたまらない、もう原発は電気が足りようが足りなかろうが、即時停止しかない。そのためにはまずは我が家は停電しても平気なように自家発電だ!! 的な方は、「もしもし,山本太郎さんに営業に来ていただきたいのですが。すぐハンコ押します」ってすぐ電話するだろう。もっとも停電したら自家発電していても普通は蓄電されてないから一緒に停電するんだが。
昨日打ち合わせでこの話をしたら「正月にすしざんまいがマグロを史上最高額の5649万円で落札したくらいの勢いですよね」と賛同いただいた。 山本太郎=マグロ論。座布団をあげたくなった。

さて、いままでソーシャル詐欺師について何度か書いてきましたが、こういう話を書く度に必ず

騙される方がバカ

という論議が出ます。
もちろんそれはそのとおりですが、なぜそれでは簡単に騙されてしまって、詐欺師を「先生!」と尊敬し奉り、言われたとおりに仕事でつきあいたい人に友人申請&申請拒否されまくることになるのでしょうか。

ネットに疎いのに無理するから・・・という見方もあります。でもそればかりでは無いと思います。少々ネットには疎くても、きちんとやっている方もたくさんいます。しかしこういう詐欺師の開催する訳の分からないセミナーに参加して、訳の分からないことになっている方々には、共通項があると見受けられます。だいたいは零細〜中小企業の経営者が多いと思いますが、大きく分けて2種類いて、

(1)Facebookはビジネスに結びつく と信じている・・・なにかにすがりたい

(2)Facebookは金儲けのネタになる、と 感じている・・・詐欺師予備軍

(2)のほうはおつきあいしたくない方々ですので放っておくとして、(1)の方々には切実な理由がある方が多いようにも見受けられます。「仕事が行き詰まっている」「先のない業種で先細り」みたいなのが代表的です。

特に最近では地方の中小企業は厳しくて、新しいビジネスのルートを探すのに懸命で「Facebookがいいらしい」と聞くだけでいてもたってもいられなくなり、Facebook広告に出てくるセミナー詐欺師にひっかかるケースが多いみたいです。
ちなみにFacebookは広告審査はしてないので、詐欺系、偽物系の広告が一杯出てきます。かなり前から広告に出ていたオーストラリアのムートンブーツのUGGの偽物サイト、「ugg日本唯一の公式サイト」って書いてありますが、中国から誰が見ても本物じゃないだろ、くらいの勢いの物が来ますのでお試しにぜひ一回・・・

前置きが長くなりましたが、「Facebookはビジネスに使えるのか」と聞かれれば、「テレビもビジネスに使えるし、新聞もチラシもちんどん屋も気球もビジネスに使えます」と答えるでしょう。ポン引きも、F1マシンも、公衆トイレも、伝書鳩も、なんだったら金魚だってビジネスに使えます。

証拠写真発見しました

ではどうして、騙される人は自分の会社の新規顧客開拓にちんどん屋やF1マシンを使わないのでしょうか。使っても意味ないことがなんとなく分かってるからですね。

つまり

Facebookが来ているらしいから、これがビジネスに結びつくか
という発想は
F1はかっこいいので自分の会社のビジネスに結びつくな、うん

と考えたバブル終わってたくさん飛んでった会社と同じ発想な訳です。

もうちょっと分かりやすく言うなら、そもそも自社のビジネス拡大に一本筋の通った方向性というものがあり、それを浸透させるのにソーシャルメディアを使おう、というのが真っ当な考え方であって、逆はないってことです。ソーシャルメディアも認知度を上げるひとつの手法、ルートでしかないからですよ。

訳の分からないFacebook勉強会に大枚投じるより、自社のビジネスモデルをもう一度練り上げるほうがずっと賢明で有意義です。いくらFacebookやったところで田舎の駅前洋品店には客は来ないし(失礼!)、特に技術的に目立つところがない町工場にバンバン仕事が来るようにもならないと思います。まずいラーメン屋にも、店員の態度が悪いカフェにも客は来ません。それどころか、余計に来なくなる危険性もあります。

そんなわけで、先立つものは「独自のビジネスモデル」と「強い信念」。小さくても頑張っているところ、苦しくても立ち直ったところはみんなコレを持っています。まずはこれを磨く方が先ですよ、という面白くも何ともない、至極真っ当な話でした。

 

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