サラリーマンと起業のそれぞれの適性について語ってみましょう

2016年8月29日

こういう質問をメルマガでいただきましたので本日はブログでの拡大版です

永江さんのサラリーマン時代は仕事はできる方でしたか?また、サラリーマンのときに仕事をする上で意識していたことがあれば教えてください。

自分は新卒でリクルートに入社し、その後に独立。でもって経営していたスプートニクという会社をほりえもんのライブドア(現LINE)に買収してもらい3年間サラリーマンに戻ってまた独立という経歴です。つまり2回のサラリーマンの経歴がある。
で、ぶっちゃけた話をします。自分はどういうサラリーマンだったかというと

仕事ができると本人は思ってるが、めっちゃ使いづらい

ヤツだったと断言できる。この「仕事ができると本人は思ってる」というのが割と重要でして、本人は仕事ができると思っていても、会社側や上司はそんな風には考えてないのです。本人と会社側では「仕事ができる」の設定が異なるからですね。

◎会社側が考える仕事のできる人
1 遅刻や欠勤がなく、朝一番に来て最後に帰る
2 周囲の面倒をよく見るリーダーシップがある
3 報告や連絡がきっちりとできる
4 精算やタイムカードなどの事務業務が滞りない
5 目標達成はきちんとやって周囲の目標まで補う
6 机回りが整頓されていていつも綺麗

いまでもほとんどの会社はこの評価基準だろう。建前ではいくらいいこと言っても、組織である以上変わらない。軍隊だろうが役所だろうが似たようなものだ。サラリーマン金太郎なんて4は知らないがあとはきっちりできてそうだ。3とかなんて上司飛ばして社長とかオーナーに報告してますぜ。

これに対して「自分は仕事ができると思ってるが上司はそうは思わない」はどういう感じかというと・・・

◎自分だけが仕事ができると思ってる人
1 遅刻や欠勤は仕事に差し支えなければいいと思ってる。ww
2 仕事が遅かったり仕事がそもそもできないメンバーの面倒まで馬鹿らしいので見ない
3 自分の仕事はできているので報告や連絡は結果だけ伝えれば良いと思っている
4 事務業務が苦手
5 目標達成は十分すぎるほどできるが自分の興味ある仕事だけに限る
6 整理整頓は面白くないのでほとんどしない

という感じ。軍隊で言うとスナイパーですわ。スナイパーから将軍にはなれないだろう。これ、そのまま自分のことを書いているわけで、自分が経営者で雇うかというと雇わないな、やっばり。チームとして機能しづらいもんな。

リクルートは定年まで残るってほとんどいないので、大半は独立していくか子会社に行かされたりしていくわけだが、サラリーマンの時にすっげー仕事ができると思われて評価も絶賛級だった人が、独立しても大成功するかというと必ずしもそういうこともない(もちろん、成功して著名な経済人になってる人もいるが)。どこかにいってしまっていまや行方不明という人も多い。なにやってるんだろうね。もちろん仕事ができなくて辞めて行方不明のほうがずっと多いが・・・。

で、サラリーマンの時はイマイチというか普通レベルでも、のちのち活躍している人もけっこういる。ひとことでいうと

組織じゃだめでも、独立するとOKな人もいる

ってことだ。もちろん組織でもダメで、独立したらもっとダメという人も普通にたくさんいる。サラリーマンのときにダメダメ社員で仕事もできないのに独立してさらにできるわけがないって感じ・・・。
この「起業して成功する人のポイント」として自分がいつも挙げるのが

1 営業ができる。つまり仕事を取ってこられる
2 土日祝日も深夜も関係なく仕事に没頭できる(経営者にはブラックもへったくれもない)
3 他の人にはない自分だけの得意ジャンルがある
4 起業した当初は徹底して経費削減
※起業した当初から派手な生活と立派なオフィスだと、高い確率でその後、行方不明になる

という感じでありましょうか。
自分としては、サラリーマンで大成功するほうが、起業してそこそこ成功するよりずっと難しいと思う。大企業で下から役員や社長まで登り詰めるのって本当にとてつもない努力と才能がいると思うんですよ。だから「サラリーマンなんてみんなアホウだ」という意見には全くもって賛同しない。サラリーマンの中にはスーパーサラリーマンっていうのがいてマジで凄いんですよ。

1 起業して会社をそこそこのサイズにまで成長させる
2 大企業に入社して社長に登り詰める

という2つの道があるとしたら、2のほうが断然に困難なイバラの道だと思います。1は運でいけることもあるが、2は運なんてない(世襲は除く)からだ。自分はスーパーサラリーマンにはなれないので起業を選んだのだが、リクルートの同窓会でスーパーサラリーマンの某先輩から

イッセキって楽しそうで良いね

って言われました。実際厳しくて辛いときもありましたが、楽しい人生を送っています。リタイヤとか絶対にしません。だって遊びも仕事も楽しいんだもん。人に必要とされるなら死ぬまでやっていたいです。これはサラリーマンにはできないよね。

居酒屋の達人の太田和彦さんの著作が日替わりセールで616円が199円で迷わずゲット。描写が非常に巧いんですよ。この方。グルメのブログ書いてるとか食べログに投稿する人は絶対読んだ方がいいですな。

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