本日はメルマガとnoteの日。
1 ECサイトにコピーライティングは必要か
2 士業のブランディングに無料ブログはアリ?
3 仮想通貨のブログへの評価
4 自営業者の“終活”について
5 ベンチャー企業の資金調達の意味とは?
6 介護施設へのスロット類レンタルの新規開拓方法
です。まぐまぐ!またはBLOGOS、スマホで読む方はnoteでお買い上げいただけます。関係ないですがついでにInstagramもフォローしていただけると喜びます。動画がだいたいひとつあたり1万〜3万くらいまで再生されるので最近は動画ばかり撮ってます。
台風11号がさきほど発生、その名もナルガエ。北朝鮮の言葉で「翼」。日本語だと一番嫌いな名前・・・ww みなさん。こんにちは。
「セルフブランディング」という言葉を良く聞きます。このブログも実はセルフブランディングのために書いておりまして、おかげさまで仕事の依頼が結構来ます。たまにはテレビやラジオの出演依頼もあります。来週月曜の東京FMのタイムラインにも出ます。
お仕事の依頼の中にも、いわゆる士業で医師、歯科医師、弁護士、司法書士、税理士、建築家をはじめ、スクールや語学教室から釣り船まで「自社名や自分の知名度を上げて仕事に結びつけたい」というものが多いです。実はセルフブランディングという言葉は非常に嫌いなんですが、まあそういうことです。
が、メルマガのご質問にこういうのをいただきましたので、本日はこちらで大々的に解説します。
◆質問内容◆
いつも貴重な発信ありがとうございます。永江さんの見解を教えてください!
サラリーマン歴10年、全く無名の一般男性が会社を辞めます。目標は3年かけてセルフブランディングを行うこと。(インスタフォロー2万人、オンラインサロンを開設してある程度集客が集まる )
とにかくサラリーマン時代に稼いだお金で貯蓄をし、1000万貯めたため2-3年は無収入で徹底的に目的のために動ける状況です。漠然としたご説明で申し訳ありませんが、とにかく影響力を持つ、有名になるため、何でもやる所存です。永江さんがアドバイスされるとしたら、どのように回答されますか
まず回答です。
止めておけ
身も蓋もない回答ですが、これが偽らざる正直な見解。このままですと情報商材屋とか悪質セミナー屋に嵌められてせっかくの貯金がパーになりますのでその理由を系統立てて説明します。
そもそもセルフブランディングが目的って筋違い
このご質問で一番違和感があるのは「目標は3年かけてセルフブランディングを行うこと」ということ。なんでもいいから影響力を持ちたい、有名になりたいという気持ちはなんとなくわかるのですが、
わたしも有名になりたーい。お笑いでもタレントでも俳優でもなんでもいいからテレビにでたーい。
といって叱られないのは小学生までです。いい大人がコレを言ったら普通は奥さんは家を出て行きます。
「他人に笑ってもらうと自分は幸せを感じるから自分はお笑い芸人になる」
「歌で日本中の人を幸せにしたいからプロになりたい」
みたいな思考がまともで、目的が明確で才能と努力があればプロになれるでしょうが、みんなが評価してくれて売れたから知名度が上がったわけで、知名度が上げる努力をしたからプロになれたわけじゃないですよ。目的があって、その目的のために頑張っているうちに知名度が上がっていくんですよ。要するに知名度が上がるのは結果であって、目的や手段ではない。
こう書くと「お前はクライアントにセルフブランディングをさせてるじゃないか」と言う国語能力のないクソリッパーが湧いてくるでしょうが、そもそも士業なり、専門家なりは自分なりの特技があるわけです。その特技を明確にしてきちんとアピールすることができれば、ネット上で「この人は役に立つ」「この人はチェックしないと」になって知名度があがっていくわけ。自分がやらせるのはその前半部分です。意外とこれがみなさんできないの。
たぶん頭の中では
1 有名になる
2 フォロワーが増える
3 ウハウハ儲かる
という図式が浮かんでいると思うのですが、完全にひとつ抜け落ちてます。上で書いたように
1 ある方面で人より優位性のある特技がある
2 それをネットでアピールすることで有名になる
3 フォロワーが増える
4 ウハウハ儲かる(特技の内容にもよる)
という、一番大事な1がドスンと抜け落ちてる。
この1がないのに知名度だけ上げようと思えば上がりますよ。
○なけなしの1000万ぶっ込んで広告を出しまくる・・・とはいえ1000万だとたいして上がりません
○凄い人助けを毎月する・・・・一回だけ川に飛び込んで溺れた人を救ってもすぐ忘れられるから毎日救う
○宝くじに1000万ぶっ込んでいくらになるか試す
○とてつもなく卑劣な犯罪をして極悪の顔で逮捕される
とかやれば有名にはなりますが、まったくもってブランディングには役立たないので有名になってもお金にはなりません。w つまり「有名になる」のと「ブランディング」が確立されるとは別物です。単に有名になるのは「売名行為」といいまして、上西議員が有名ですね。
こういう人を狙うのが情報商材屋とセミナー屋
しかし世の中にはこうした願望を持つ人たちが多いのも事実で、それを狙った情報商材屋がたくさんいます。要するに「セルフブランディングのやり方を教えるのでウハウハ儲かるようになります」というアレです。儲かるのは情報商材屋であって客じゃない。日本語特有の主語の省力です。w
この馬鹿商材屋のセルフブランディングは判で押したように画一的。
1 自分は学もなく、たいした職にも就けない負け組だった
※ブルーカラーをアピールする
2 かみさんは出て行き、破産寸前まで追い込まれた
3 ところがこの手法を得て、どんどんお金が入るようになっていまじゃ勝ち組
4 この方法をいまなら先着×名に30万円で伝授します
というアレです。無料セミナーでも同じ事をやっていますが、4は金をださないと教えないということになってます。
このセルフブランディングは、知的レベルが低く、労働意欲も低く、楽して金だけ儲けたい人にはジャストフイットします。だって対象の境遇まんまだから。だからみんななけなしのお金を払うのですが、教えてくれることはどうでもいいことばかりで、成果が出ないと「あなたの努力が足りない」で終わります。しかたないので同様のことをみんなはじめて今に至ります。
素人がやってる起業セミナーも似たようなもので、「まずはセルフブランディングやりなさい」とか言うのであるが、当の本人の名前で検索すると「×× 詐欺」とかでたくさん出てきますから、凄いセルフブランディングです。w
有名になりたいなら差別化できる自分になれ
質問者さんの質問には「自分はここが他人より優位性がある」と何も書いていないので、たぶんアピールすることはないんだと思いますが、いままで書いてきたようにそんな人のサロンに金出して入りたいとか、セミナーに行きたいとか誰も思いません。ご自分なら行くんでしょうか?
よって、知名度を上げてそれで食っていきたいなら、まずは自分が他人と差別化できるようにならないといけない。1000万貯めたのなら3年かかって法科大学院通って弁護士になるとか、その1000万を元手に不動産投資で資産10億作るとか、とにかく他人が「この人は凄い」と思うようなことを成功させなければスタート地点にも立てません。仮にサラリーマンが3年で1000万貯めたのならそれなりに貯蓄のプロとしてやっていけるが10年だとそこら中にいそうだし。
それがまったくないのにいくらソーシャル頑張っても
ただの有名になりたい無職の人
ですので誰も相手にしないんですよ。
まとめると、セルフブランディングというのは自分の優位性をアピールすることであって、優位性がないのにアピールしても誰も付いてこないってことです。中身がないのに広告しても物は売れない。まずは広告する前にちゃんとした商品を作りなさいという話で締めたいと思います。
タイミングよく来週月曜の東京FMの番組に呼んでくれた佐々木俊尚さんが本書いていらっしゃいましたよ〜