今の時代、「ネット意識が遅れるとあっというまに死ぬ」を買い取り業界に見る

2017年12月5日


3000年の間、文明がゆっくりゆっくり進歩したエジプト・・・・By 【スナップマート】

こんにちは。人生はガチンコ、忖度とか糞食らえと思ってるので貴乃花が正しいと信じる永江です。
さて、今の時代、一寸先は闇かそれとも光り輝く世界なのかは全くわからなくなりました。

たとえば古代エジプトは紀元前3000年頃に始まった第1王朝から紀元前30年に共和制ローマによって滅ぼされるまで続きました。この間なんと3000年です。この3000年の間に、農業や数学、科学なども進歩しましたが、その速度を想像してみてください。もう信じられないくらいのゆっくりさ。日本は大化の改新からまだやっと1342年。その3倍くらいの時間をかけてたのに700年の歴史のローマに滅ぼされた。SFでは人類より2000年も文明が進んだ宇宙人とかの設定がありますが、掛けた時間が長ければ文明が進むわけじゃない。文明が進むにはなにかのキーポイントがあるんです。産業革命みたいにね。

で、今です。インターネットが日本の一般国民に開放されたのは1995年くらいですが、それからたったの20年ですよ!!

この20年の間に、生活様式はめちゃくちゃ変わったでしょう。日本のオールドエコノミー的なメーカーはみんな失速。アメリカと中国のIT企業に世界中が浸食され、何も手を打たずに日本は一気に少子高齢化が進んだ。時代の急速な変化にジジイばかりの国会(地方も)議員がついてこられないまま、着々と滅亡への道を歩んでいます。エジプトの3000年以上の進捗がこの20年にあったとも言える。

ひとことでいうと

文明はどんどん加速度付けて進化している

のであります。いまや少しでも流れから遅れると一気に淘汰されます。いま、ここ1年くらいで危ないと思うのが中古販売の業者さんです。
まずはメルカリがたった2年くらいで3000億円の商流を創りました。前にも書いた。

いまさらメルカリの仕様が凄すぎるが、日本の経済は大打撃かも

メルカリの凄いのはデータでもあきらかになっているが、「地方のユーザーが多い」っていうこと。これは実際に出品したらわかる。おかげで既存の中古品の大型店の業績が軒並み悪化ということらしい。非常に安く買い取りして陳列して販売していたビジネスモデルが終わりつつあるからだ。だってメルカリなら買い取り店に持って行ったら価格が付かないものが数千円で売れるんです。自分で売った証拠。数年履いたのに買った価格の半分くらいで売れました。買い取りなら100円とかです。田舎にはアウトレットや古着屋もないから。

そうなると国土の大半が田舎の米国でメルカリがヒットするのは当たり前だったのだ。
だがそれでも、「個人間売買って配送ややりとりが面倒くさいという層はかなりいたはず。

フリマアプリ市場は3052億円、オークション市場に追いつく規模に——経済産業省が調査

この店舗販売のマーケットがどんどん右のネット経由に移行しているわけです。元記事には「2つの業界は市場を奪い合うのではなく、相乗効果でともに拡大する可能性の方が高い」と予想している。とあるが、実際にはリユース業界は

「メルカリに食われる」、リユース業界の悲鳴大手チェーンが軒並み前年割れの危機

となっているようです。上記記事より

で、さらに追い打ちを掛けたCASH、ここを資金潤沢なDMMが買い取って本格参入!!!

DMMがあの「CASH」を70億円で買収するワケ社員6人のスタートアップのどこが凄いのか

そのあとメルカリも追随。
メルカリが「メルカリNOW」を発表、CASHが先行する即時買い取り市場に参入

これだけ早く追随してくるとはDMMの亀山さんも思わなかったのではないか。シェアから考えても新規にCASHにアカウント創るよりメルカリの方が楽。CASHは売るだけだがメルカリは売った金で自分の欲しい物が買えるのがでかすぎる差。

ついでYahoo!も・・・www
ヤフオク、メルカリに反撃 商品買い取りですぐ現金化

買い取ったものは、もちろんリユース業界に販売するわけですが、いままでと違ってリユース業界は自店で買い取るよりずっと高い価格で買い取って販売しなくてはならないから、利益率は相当に圧迫される。ハードオフなんて山のように服を持って行っても300円とかにしかならなかった。今後は買い取りが減り、オークションやメルカリから仕入れないといけない。ヤフオク!の買い取りサービス「カエマエニーク」はブックオフと組んでます。

駅前の一等地を占めてるリユース業界やばい

リユース業界と言えば、ブックオフなどのほか、コメ兵、大黒屋、ブランディアなどテレビのCMやチラシで客を店頭に呼んで買い取りするというのが常識であった。

コメ兵さんはメルカリに対抗すべく

コメ兵、メルカリに挑む 鑑定付きのフリマアプリ参入

というのをはじめたが、よく分かってないような気がする。メルカリやヤフオク!のアクティブユーザー数はいまや

こんな感じで、Webとアプリで重なってる人もいるだろうが2000万人くらいは利用しているだろう。今さらコメ兵がアプリをリリースしたってこの登録者の何千分の1でもキツい。テレビで大量に広告を投入しているブランディアだってヤバイでしょう。

業界の人が聞いたら怒るだろうが、リユース業界は過去栄華を誇ったエジプトだったのだが、最近急に勢力を付けたローマに滅ぼされていくのである。

3000年のエジプト対700年のローマ

ならぬ
30年のリユース業界対3年のメルカリ

という感じかなと。
リユース業界は3年まで、メルカリなんてものに滅ぼされていくとは思いもしなかったろう。しかしこの流れは止められないし、もっと加速度が付く。こうした「あっという間にひっくり返る業界」って実はほかにもいろいろあると思うし、そこがビジネスチャンスだと思うのでした。

年末に向けてメルカリはさらに大盛況のはず。自分も大量に出品するつもりです。ぶっちゃけ、やらないと損だから!

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