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1 地方の青果店の生き残り戦略について
2 ビジネスに適した無料ブログはあるか
3 小学生のゲームサークル活動費をどう捻出すべき?
4 脱サラして鍼灸師を目指したい
5 南の島を旅行する際に楽しむコツ
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こんなニュースが流れて来ました。
Twitter利用率「最も高いのは京都府」 インスタは富山県 モニタス調べ
調査対象のSNSはTwitter、Facebook、Instagramで、全体の利用率はそれぞれ33.4%、33.6%、27.0%だった。Twitterの利用率が最も高いのは京都府(57.4%)で、北海道(44.2%)、東京都(42.4%)が続く。最も利用率が低いのは石川県で13.1%にとどまった。年代別で見ると、20代(59.5%)が多い。
シャープさんも釣られていた。
生まれも育ちも京都ですけど何か?→ Twitter利用率「最も高いのは京都府」 インスタは富山県 モニタス調べ – ITmedia NEWS https://t.co/dkMFAG2SUx
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) 2018年5月8日
ほかにも
我が富山県がインスタ利用率1位とは誇らしい
やっぱり片山学園がインスタ映えするのかなhttps://t.co/yQKMQqf5CG— たけじん (@riderkento4180) 2018年5月8日
中村伊知哉さんまで!!
Twitterが京都と北海道が多いのは観光との連関があるのかな?地域によって利用動向に有意な差があるなら、その背景・理由を掘り下げたい。 / Twitter利用率「最も高いのは京都府」 インスタは富山県 モニタス調べ (ITmedia NEWS) #NewsPicks https://t.co/YgZJihoLsm
— 中村伊知哉 (@ichiyanakamura) 2018年5月8日
ネタとしてはいいのだが、ちょっと見てもなんかおかしい。
Twitterの利用率が高いの、北海道???
Instagramに至っては富山に愛知・・・
リリースでは、「Facebook・Instagram・Twitter の利用率をまとめてみると、高知県や愛知県が利用率上位にはいっている結果となりました。また、石川県は比較的に利用率が低い傾向があります。このような結果は、県民性などが関わっているのかもしれません」とさっくり書いてあるが、果たしてこれは統計として意味はあるのか。最近、なにかというと「エビデンス」を唱えるエビデンス至上主義者のわたしが検証します。
母数はたったの2830で都道府県に均等割り付け
まず調査対象であるが、モニタスというネット調査会社の登録者で、合計2830人の有効回答数。しかも20〜40代と限られた対象。2870を47で割ると、1県あたり60人です。各県あたり60人で比較しているわけ。
全体として2830人の数は割と十分だが、
Instagram年代別利用率
20 代 48.6%
30 代 31.7%
40 代 19.3%
Twitter年代別利用率
20 代 59.5%
30 代 35.3%
40 代 26.2%
とリリースには掲載されているが、なぜかFacebookの年代別利用率がない???
しかしこの母数の2830名はネットリサーチに登録している人たちだから、どう考えても若めで小銭が欲しい人が中心となりますよね。働き盛りの40〜50代とか高齢者はあまりいなさそうです。当然ながらネットを使ってる人たちに限られます。
それではこのInstagramとTwitterの年代別利用率を総務省の大規模調査の29年版と比較してみましょう。Instagramが一番右にいたので間をカットしてくっつけました。
こちらはN=1500とモニタスより少ないのですが、29年版ですので2016年の調査で、モニタスより少し利用率が低い程度になっており、1年ちょっとの間にInstagramの利用率がどの世代でも上がったことが分かります。モニタスとのぶれてないです。ここまではモニタスの信頼度はあります。
Instagram年代別利用率()はモニタス
20 代 45.2%(48.6)
30 代 30.3%(31.7)
40 代 16%(19.3)
Twitterについては
Twitter年代別利用率()はモニタス
20 代 59.9%(59.5)
30 代 30.3%(35.3)
40 代 16%(26.2)
と、10代のTwitterの利用率はほぼ飽和に達していて増えておらず、30〜40代が利用率が増加したことが分かりますよね。
ここまではいい!!!
のであるが、ここからがまるでだめ!!
総務省の調査でも、世代別で対象者数が68から303であるが、母数が少ない場合は「参考値」という但し書きが入ります。
母数が少ない調査でどれくらい偏差が入るか試算してみよう
1県あたり60人に割り振られたモニタスの登録ユーザー。しかしここでは男女や年齢を均等にしていない。均等にするほど母数がない。
ところがInstagramもTwitterも年齢層によって大きく利用率が変わるソーシャルなのです。特に偏差が大きいInstagramで試算してみようね。利用率はモニタスのを使用します。
仮に60名の内訳が
20代40人
30代10人
40代10人
だとすると・・・・利用者数は
40×0.486+10×0.317+10×0.193 で24人くらいだから利用率は40%くらいになる。
が・・・
仮に60名の内訳が
20代20人
30代20人
40代20人
だとすると 利用率は利用率は33%だ。
20代10人
30代20人
40代30人 になってしまうとなんと31%まで下がってしまう。それにしてもモニタスでは石川県のInstagram利用率は18%ととんでもなく低い。これはInstagramは年齢だけではなく男女によって大きな偏差があるためです。
Instagramの利用率は総務省データでは
10代男20.8% 女41.8%
20代男34.2% 女56.6%
30代男18.4% 女42.7%
40代男11.3% 女20.8%
と、年代によってのほかに性別で倍くらいの偏差がある。40代男性は20代女性の1/5しかやってないの!!つまり
男女均等、年齢を均等にしない調査は無意味
ってことになります。さっきの試算に戻すと、石川県の対象データは年齢の高い男性が多く、逆に1位の富山県は60人の中に若い女子の比率が高かっただけの話ではないかと!!!
石川県なんてInstagramもTwitterも全国でぶっちぎりの最低だからこれは明らかにサンプルが偏ってるでしょう。となりの富山県がInstagramの利用率41%って、隣り合ってる県で3倍の違いはあり得ないっしょ。もしかしたらひとりで複数アカウントもってるのが混じってる可能性も0ではない。家族の名前とかフルに使って小銭稼ぐとかないのかね。
Twitterも同様に非常に年齢の偏差が大きく、20代は40代の3倍です。京都府のTwitterの利用率が57.4%になっているが、これは20代の平均値とほぼ等しいから、60人のサンプルはほぼ20代じゃないのかと推測します。大学が集中しているからサークル単位でどっさり登録してるだけじゃ・・・
60人のサンプルの年齢が高ければ低く出るし、20代が多ければ高くなるだけの話。モニタスさんが本当にこの調査をするのであれば、都道府県に均等割り付けだけではなく、その割り付けた先も年齢と性別で均等にしないとならない。男女、年齢で物凄く大きい偏差がある統計には意味をなさないからです。つまり
20代男10人 女10人
30代男10人 女10人
40代男10人 女10人
にすれば母数は少なすぎるけどなんとか統計的なデータになったと思うが、これを揃えるには元の人数が数万単位必要です。コストも凄くかかる。まったくそうではなさそうなので、これは統計としては意味をなさず、単なる面白ネタとして本気にしないほうがいいと思います。これを元データにしてブログ書いたり企画書に使ったり講演したりすると大恥かくよって言っておくからね。
どうしても分からない人は漫画だからコレでも読んでくれ