日本嫌煙党というバーチャル政党(w)では党員を募集しております。党員になるのは簡単で、SNSのプロフィールに「日本嫌煙党員」と書くだけです。支部長、幹事長、青年部長など好きな役職を勝手に付けて楽しんでください。
さて、日本には「コンサルタント」を自称する怪しい人たちがたくさんいます。飲食店に限らず地方を巡業して田舎の商店街で講演しているようなソーシャルコンサルタントにもアレな人がいて、先日、某地方都市の商店街で講演してるこの人は誰というので見たら全く無名でフォロワー数も非常に少なく、「自分はデバイスを複数持ってるからInstagramのアカウントも複数ある」と自慢していたそうで笑った。Instagramは1台のデバイスでいくつでもアカウント創れる。だいたい田舎の商店街のオッサン相手にInstagramやらないとこれからの時代は・・・・ってかなりの馬鹿としか思えない。
まずこういう人たちの特徴であるが、
エビデンスや統計を元に話さない
というのが典型的です。多くは自分の主観、しかも狭い範囲で見聞きしたことでそれをあたかも全てに通用するように話す。おかしいとこを突っ込まれると「あなたには理解できない」といって逃げる。理解できないのはお前の頭だ。あなたの言ってることを証明するデータはありますか、と聞くとだいたいは「信用できないならいい」と答える。www
これから挙げる飲食店のコンサルタントさんは3番目を除いてそれほど適当なことを言っているわけではない。が、一番肝心の「従業員の健康はどうなる」という点を全く置き去りにしている。
たとえば電通がこれからブラック環境をなくしますというときに、経営コンサルタントが「電通は社員の労働環境を改善したら収益が悪化するから心配だ」と言い放つようなものだ。収益と社員生き死にとどっちが大切なのか。飲食業界だって同じだ。禁煙にして収益がどうのこうのという時点でいまの時代ではもうおかしいのだ。
飲食店の禁煙化に警鐘を鳴らすのは、社員をこき使わないと収益が上がらないから、残業代なんて払う必要ないし、休日も強制出社させるのは止めるべきではない、というのと同義語なんですよ。仮に100%収益が下がるとしてもやらないといけないことだということを理解すべきです。受動喫煙でたくさんの従業員が殺されたり健康を損なっている実情をもっと理解すべきです。
マクドナルドは禁煙にしたら潰れるといってたのは誰だ
モスバーガーはガラス張りの喫煙スペースで幼児がDQNママに強制受動喫煙させられている児童虐待を見ながら食べる店・・から学ぶ業績回復の決定的な手法
でも引用したが
マック完全禁煙に現場困惑「このままでは店が潰れる」
サンケイニュース
フードコンサルタントの白根智彦氏は「マクドナルドは気楽なカフェ的機能も担っているので、全店での実施には違和感を持つ。機能的には分煙でよかったはずであるが全席禁煙まで踏み切ったことはある意味謎である」と疑問を呈する。さらに「タバコを吸うにもお金がかかる都市部の喫煙マーケットでは、安く手軽に利用できるマクドナルドは重宝されてきた。利用動機の大幅減は間違いなく、全店店舗内全面禁煙は、予算を背負う営業部隊からすると大変に迷惑な話であろう」とマネージャーに同情を示した。
ご存じのようにマクドナルドは納得しなかった店舗はどうも契約を打ち切るなどして強引に禁煙を進め、V字回復を果たした。白根さんという方、フードコンサルタントを名乗っていらっしゃるが、思い切りマーケットを読み違えているようだ。
すでに分煙は全く受動喫煙を防げないことは様々なエビデンスで明白だし、そもそもコメダ珈琲のように喫煙スペースの中にレジがあるような訳の分からないところまである。店舗を急に拡大して売り上げ高は稼いでいるが営業利益率は低下中だ。顧客1人あたりの単価が低いからでしょ。
白根智彦氏はいろいろなメディアに記事を書いているが、ご自身でも飲食店を数店経営されていて、食べログで見たらすべて完全禁煙だった。www なんですか、これは。
いずれにせよ、ブロのフードコンサルタントを名乗られ、いろいろなメディアにも執筆されているのであれば、マクドナルドのコメントのおおはずしの件については、プロとして見解を正式に述べるべきだと思うのです。
串カツ田中は85%禁煙化で業績不振になると予言する佐藤昌司氏
串カツ田中は6月から全店の85%で禁煙にした。リリースで「全面禁煙」といいながら実は15%は元から喫煙の予定だったことで炎上して頂いたが、禁煙になる前の5月は
串カツ田中HDが下げ幅拡大、5月既存店売上高が7カ月ぶり前年下回る
禁煙になって客足が遠のくのはわかるが、まだ禁煙になる前なのに遠のいちゃってる。w
売上高4割増、好調「串カツ田中」が抱える全席禁煙化で失速の試練
佐藤昌司氏はこの記事に登場する。
全国飲食業生活衛生同業組合連合会が2012年に飲食店経営を行う組合員に対して行った分煙対策に関するアンケート調査からそのことを推測することができます。同調査では、全席禁煙にした148店において全席禁煙が売り上げ増につながったと答えた割合は11.5%で、売り上げ減につながったと答えた割合は20.2%となっており、後者の方が圧倒的に多いという結果が示されています。
と、上のわたしが使った同じ資料を基に解説しているのだが、この読み取り方が明確におかしい。元データをあげますよ。
完全禁煙にした148店舗では、売上増につながった11・5%、売上減少20・2%、
プラスマイナス両面48・6%。
完全分煙にした45店舗では、売上増につながった13・3%、売上減少15・5%、
プラスマイナス両面57・7%。
不完全分煙にした187店舗では、売上増につながった1・0%、売上減少8・0%、
プラスマイナス両面65・2%。受動喫煙防止対策を行った店では、売上にプラスマイナス両面の影響があると考えている店が多勢で、売上増になった店は1割程度にとどまりました。「禁煙にすると客が来なくなる」と危機感を持っている経営者もいます。今回の調査全般を見ると、客や売上の減少は分煙対策の有無に関わらず10%程度は指摘されているので、分煙対策が客足に影響している事実関係は疑問に思われます。むしろ、対策によって客が増加した店が10%以上あることを重視すべきでしょう。喫煙する人も、喫煙しない人も集客できる完全分煙は、改装費もかかりますが、客の増加に結びついていると見ることができます。
完全分煙にした店舗は売上増につながった13・3%、売上減少15・5%、
不完全分煙にした187店舗では、売上増につながった1・0%、売上減少8・0%
であり、全ての飲食店で10%程度は売上が落ちている。完全分煙だろうが禁煙だろうが全ての飲食店で売上が増えたところより減ったところのほうが大きいわけだ。完全分煙が一番良いが、別室を作るなどするコストのためにほとんど現実的ではないとこの資料では言っているし、売上が上がったところがほとんどなくて落ちるだけだったのはナンチャッテ分煙です。資料では「完全禁煙ダメ」とは全く言っておらず、「対策によって客が増加した店が10%以上あることを重視すべき」になってますよ。
つまり上のニュースは資料の都合の良い部分だけを切り取って他との対比をしてないと言える。この資料では「喫煙のまま」の店舗の売り上げ調査はしていないが、おそらく他と同様に10%以上の売上減なのは間違いないところ。要するにこの資料では「禁煙にしたから売上が下がるとは言えない」という結論になっているのです。こんなデータの読み方じゃダメっしょ。
串カツ田中の業績が禁煙にしたから絶対上がるとは言えないが、おそらく他のケースから見ても上がるとは思う。しかし禁煙にする前の5月に売上ダウンしてしまってる。つまりもう失速しちゃってるのです。これで売上が6月以降も下がっても失速はその前から始まっているしから禁煙のせいではないし、逆に6月以降に売上が伸びれば、それは禁煙効果しか考えられない。
ちなみに串カツ田中の川崎店を喫煙にしたと思われている「はたさん」は、このあと二度目の脳梗塞で入院されました。一度目で医者に喫煙を止められていたのに止められず・・・・。串カツ田中は別にはたさんの要望で川崎店を喫煙にしたわけじゃないですが、そのように喫煙者の言うこと聞きました、みたいなツイートしただけと思います。しかしはたさん、喫煙は脳梗塞の大きな要因だから本当に止めないと死んじゃうよ。死んだら串カツどころじゃないよ。
そんなわけで、佐藤昌司氏においては今後、禁煙化についてのコメントを求められたときは「収益に関係なく客や従業員の健康を守るために禁煙化するべき。社員の健康を考えずにこき使って収益を上げる企業は今の時代、生き残れません」といういい方をされるようにオススメします。企業は収益だけを追求していいわけがないからです。
居酒屋は喫煙者が多いから禁煙にすると売り上げが落ちるという短絡的な考えはまずこちらを読んでいただけますか
市場推移から2026年に喫煙率0になるはず。禁煙か、喫煙か、飲食店もサービス業もどっちかに振らないと生き残れない時代がすぐ
もっともアカンと思われるのがこちらです
バックリンクあげたくないのでリンクしないでキャプチャ貼るわ。
「禁煙にすれば、禁煙のお客様が増えて、売上は戻ると思っていたのだが…」
こう考える方が多いのですが、僕の意見。今まで、喫煙できるときのお客様の心理は、「最近喫煙できる店が減ったけど、○○(店名)は、喫煙できるから行こう」という『喫煙できること』が、ある程度、強い来店動機で、一定数の来店がありました。それが禁煙にして、この客層が来なくなります。一方、喫煙しない人がお店に来る理由は、「禁煙の店だから○○(店名)に行こう」とはなりません。
ぶっちゃけ、笠岡はじめ氏はまったく統計データなどを見ずに「僕は」の主観で話される、典型的な方だと思います。なにいっての、です。自分がタバコ吸うだけでしょ。
まずTwitterで「はいでっくさん」にもらったガイアの夜明けに出ていたスターバックスに求めているもの。画像が小さいですが
22歳以上の客の来店理由ナンバーワンが禁煙。www
非喫煙客が喫煙を嫌がる、または我慢しているエビデンスは死ぬほどありますが、
たぶんこの方は、顧客の来店動機の大規模調査も見ないで個人の感想を言うだけ。
日本政策金融公庫の大規模調査のデータです。2013年なのでいまではもっと比率が高くなってるはずだが
60%の客が重要と答えている
しかも女性の20代ともっともお金を使う60代以降は
へたしたら7割以上が禁煙を重視していて、地元産を使っているとか、低価格であることなんて足元にも及ばない。
逆に受動喫煙慣れっこの男性20代でも「禁煙、分煙を選択する要素の重要度にいれる」という人は44%もおり、喫煙率が高いはずの男性40代でさえ50%を超える。ちなみに男性20代と40代は禁煙よりも低価格をはるかに重視しており、
喫煙店は貧乏人が集まる
ということを実証しております。
笠岡はじめ氏においては、飲食店の客は「禁煙ということでは店を選ばない」と力説されるのであれば、それをはっきりしめす調査データを示していただきたい。でなければコンサルタントとかやっちゃいけないと思いますよ。w
自分は飲食店のクライアントはいないが(禁煙のイタリアンも経営している顧客はいます)、自分が飲食店コンサルする方がよほど客のニーズを掴めると思うんですよね。
繰り返すが3名様とも、従業員の健康が眼中にない。従業員の待遇や健康はどうでも良くて、売上だけ上げれば良いという企業コンサルってもう終わってることを理解されるべきだと思います。
コンサルティングするには「数字を読む力」がとても大切なんで、漫画でもいいので一冊読んだ方がいいと思います。